年齢別・傷病別の平均入院日数

病気や怪我での入院に備えて医療保険に入る前に、平均入院日数がどの程度かは頭に入れておきたいものです。何歳で、どんな病気にかかり、その治療にどれくらいの期間を要すのか?

疾病に関するデータを事前に知っておくことで、医療保険の適切な選択が可能になり、必要以上にグレードの高い保険に入らなくても済むようになります。

目次

年齢階級別の平均入院日数は

年代によって入院日数は違うのか? 平成26年患者調査(厚生労働省)の調査結果をみれば、高齢化にしたがって入院日数が増加する傾向が強いことがわかります。

※出典:平成26年(2014)患者調査の概況

総数では病院33.2日、診療所が17.4日31.9日が全体の平均在院日数です。

傷病別の平均入院日数は

どんな病気に注意しなければならないかは、傷病別の平均入院日数を見ればわかります。同じく厚生労働省の患者調査よりまとめました。

主な傷病在院期間の総数在院期間(日)
0~14歳15~34歳35~64歳65歳以上75歳以上
全体31.98.412.024.441.747.6
結核58.732.840.765.258.458.6
ウイルス肝炎16.35.112.512.521.438.2
胃の悪性新生物19.35.512.113.921.025.7
結腸及び直腸の悪性新生物18.08.010.813.520.024.5
肝及び肝内胆管の悪性新生物18.847.812.115.819.321.6
気管、気管支及び肺の悪性新生物20.910.19.816.722.326.9
乳房の悪性新生物12.56.88.915.919.8
血液及び造血器の疾患 並びに免疫機構の障21.810.410.719.826.027.3
糖尿病35.513.014.120.047.465.2
高脂血症29.41.04.57.462.383.8
血管性及び詳細不明の認知症376.5231.0267.5380.7383.1
統合失調症、統合失調症型障害 及び妄想性障害546.191.493.3334.11295.81470.9
アルツハイマー病266.3217.8267.4257.6
眼及び付属器の疾患4.13.86.64.63.94.1
耳及び乳様突起の疾患7.84.66.88.38.18.1
高血圧性疾患60.58.911.013.868.483.3
心疾患(高血圧性のものを除く)20.330.510.29.023.730.5
脳血管疾患89.520.744.646.9100.7116.0
喘息10.84.95.98.429.035.1
う蝕1.60.41.12.44.55.2
歯肉炎及び歯周疾患2.10.41.83.33.33.5
肝疾患25.89.310.717.133.240.7
皮膚及び皮下組織の疾患22.75.99.716.229.632.8
筋骨格系及び結合組織の疾患31.111.113.720.938.145.2
腎尿路生殖器系の疾患23.69.45.912.432.437.8
妊娠、分娩及び産じょく7.95.07.49.3
周産期に発生した病態10.910.944.929.0
先天奇形、変形及び染色体異15.514.015.817.629.243.5
症状、徴候及び異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの23.73.67.711.433.037.2
骨折37.95.35.45.620.524.4
※平成26年9月1日~30日に退院した者を対象としたものである
※総数には年齢不詳を含む

基本的にはどの傷病も高齢化するにつれ長くなっていますね。

全体の平均在院日数が31.9日なので、最低でも30日はカバーできる保険であることが望ましいですが、傷病と年代によっては不足するケースも想定できます。特に、精神疾患や脳に関する疾患は全年代で平均を大きく上回っており、これに備えるなら相応の準備が必要になります。

どんな病気にリスクを感じ、それに対してどのくらいの保障を備えたいか。こうしたデータをもとに具体的に想定し、適切で無駄のない保険選びに役立ててください。

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