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過去の病気や持病ありでも入れる『引受基準緩和型保険』ってなに?

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保険料さえ支払えば誰でも加入できる公的医療制度と違い、民間医療保険に加入するには審査にパスしなければなりません。年齢や職業、既往歴を調べ、問題があると判断された人は加入できないことになっています。

加入が不可になるケース
年齢 保険会社が定める上限を超えている
職業 ボクサーやレーサーなど業務に危険が伴う職業である
既往歴 持病がある、直近で入院・通院・手術をしているなど

しかし、それでも医療保険に入りたい人のために、保険会社は審査基準のハードルを下げた「引受基準緩和型」や、審査そのものを取っ払った「無選択型」という保険を販売しています。中高年を対象にしていることから「シニア保険」とも呼ばれていますが、保険に入れない人にとって、これらの商品は「買い」なのか? その特徴からメリットやデメリットを考えてみます。

引受基準緩和型保険・無選択型保険の特徴

引受基準緩和型と無選択型の特徴は、通常型と比較すると分かりやすいです。

■代表的な特徴の比較
  通常型 引受基準緩和型 無選択型
加入難易度 やや難しい 易しい とても易しい
告知項目 多い 少ない(3~5つ) なし
既往症の保障 保障する 保障する 保障しない
責任開始期・免責期間 なし 一定期間は保障額が減額 一定期間は保障対象外
保障期間 定期・終身 定期・終身 定期
保険料 普通 やや高い とても高い

それぞれの項目を順番にい見ていきましょう。

加入難易度、告知項目

通常なら審査にパスできない人にも門戸を開いているのが、引受基準緩和型や無選択型保険の特徴です。特に無選択型は、「契約者を選ばない」ため誰でも加入できます。

対して引受基準緩和型は、一応の審査はありますが、本来の基準をはるかに緩めたもので、3~5つの健康告知をクリアするだけで加入することができます。告知項目は各社により異なる場合が多く、一概にはいえませんが、一例としては以下のような審査があります。

  • 過去3ヵ月以内に入院、手術、検査をすすめられていないか? 入院中でないか?
  • 過去1年以内に入院、手術を受けたことがないか?(正常分娩を除く)
  • 過去5年以内にがんで入院または手術したことがないか?
  • 現在、公的介護保険制度における要介護・要支援認定を受けていないか、または申請中でないか?

通常なら書類いっぱいの健康告知が、たったこれだけの質問に「いいえ」と回答するだけで加入できるのですから、保険に入りたくても入れない人にはありがたいでしょう。

既往症の保障、免責期間

引受基準緩和型にも無選択型にも、加入してからしばらくの間は保険金の給付に制限が設けられています。引受基準緩和型では、加入後1年間は保障額が半額に、無選択型では90日間は保障対象外なのが一般的です。

加入してすぐの保障は100%受けられないことがある点、覚えておいてください。

これを補うメリットとして、引受基準緩和型では既往症も保障対象に含んでいます。通常、持病や完治して間もない病気があると、保険に加入できないか、加入できてもその部位に関しては保障しない「部位不担保」という契約を結ぶのですが、引受基準緩和型ではきちんと保障されます(ただし場合によっては保障対象外になることもあります)。

無選択型については、「加入者を選ばない」ことへの帳尻合わせか、既往症は保障されません。

保障期間、保険料

引受基準緩和型の保障期間は「定期型」「終身型」と通常型の水準と変わりませんが、無選択型は定期型に限られます。「定期型=更新期に保険料が上がる」点、注意が必要です。

※定期型と終身型保険の違いについては定期型と終身型の違いを徹底比較ご覧ください。

保険料についても違いがあります。無選択型の方が引受基準緩和型より高く、「審査ナシ」のメリットを保険料で精算するイメージです。これは引受基準緩和型も同様で、告知義務が緩いぶん、通常タイプよりも割高に設定されています。

商品や契約内容により異なりますが、某社で通常タイプの保険料と比較すると以下のようになりました。

男性、50歳、入院給付金5,000円、1入院最高60日までの終身医療保険の場合

  • 通常型:3,015円/月
  • 引受基準緩和型:4,470円/月

大まかではありますが、引受基準緩和型は通常タイプの1.5倍~、無選択型は2倍~の保険料がかかるとイメージしておくとよいでしょう。

引受基準緩和型・無選択型保険を選ぶとき

保険料が少々ネックになるものの、健康状態に不安を抱える人にとって、これらの保険が最後の砦になることは事実です。通常型の医療保険にチャレンジして駄目だった結果、どうしても保険で安心を得たいなら、まずは引受基準緩和型を頼ってみるのも選択肢の一つでしょう。

なお、引受基準緩和型の「緩和基準」は保険会社によってまちまちなため、A社が駄目ならB社、B社が駄目ならC社と、商品を次々に検討することをお勧めします。A社・B社では絶対に譲れない告知項目が、C社ではまったく重要視されていない等のケースも見かけます。

それでも駄目なら、本当に最後の手段として、無選択型もあります。

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