手術給付金の対象となる種類は88種か公的医療保険連動の1,000種がいいか?

医療保険には、手術をすると給付金をもらえる手術給付金がありますが、すべての手術が給付金の対象となるわけではありません。保険会社ごとに対象となる手術が定められており、実際は88種類または公的保険連動(1,000種類)のどちらかとなります。

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医療保険の手術給付金には88種類と1,000種類の2つがある

88種類というのは、保険会社が保障する手術を分かりやすいようにまとめた分類です。ただ、88種類では公的医療保険制度の対象となっていても保障されない手術もあるため、最近では公的医療保険制度の対象となる手術(1,000種類)を対象とする医療保険が主流となってきました。

88種類と1,000種類はどう違うのか

数だけを見ると、1,000種類と88種類では圧倒的に1,000種類が有利に感じますが、数え方に違いがあるのです。88種類ではいくつかの手術をまとめて1種類として数えているケースも多いため、1,000種類と同じ数え方をすれば、約600種類になると言われます。それでもやはり、1,000種類の方が対象となる手術数は断然多いのですが、一般的な手術であれば88種類でだいたいカバーできます。

また、たとえば、抜歯や魚の目・タコ対処法など、1,000種類でも、手術給付金の対象とならない手術もありますし、そもそも美容整形のように公的医療保険の対象とならない手術は、手術給付金の対象とはなりません。なかには、公的医療保険の対象とはならなくても、88種類では対象となることもあるようです。

ですから、現在88種類の医療保険に加入している人が、対象となる手術の数が少ないから1,000種類の医療保険に替えなければ不安、ということはないでしょう。

実際にもらえる手術給付金の金額は?

手術給付金で受け取れる金額は、一般に入院日額に保険会社が決めた倍率をかけた金額となります。たとえば入院日額5,000円で、10倍の手術を受けた場合は5万円ですが、入院日額が1万円なら10万円を受取れるということになります。

88種類の場合、倍率は手術の種類によって10倍、20倍、40倍に決められ、1,000種類の場合は入院の有無で5倍、10倍というように区別されていることが多いようです。入院有の手術は10倍が多いのですが、20倍とする保険会社、がんなど重大手術の場合には40倍とする保険会社もあり、さまざまです。

たとえば、高齢者に多い白内障の手術の場合、最近は日帰り手術となることも多く、入院日額5,000円の場合、1,000種類では日帰りが5倍なら2.5万円、入院有で10倍なら5万円となりますが、88種類の場合は10倍のことが多いでしょうから、入院の有無に関係なく5万円受け取れます。また、1,000種類では10倍の手術でも、88種類では20倍、または40倍ということもあるので、受け取ることができる給付金は88種類の方が多い可能性もあります。

まとめ

これから医療保険に加入する場合は、手術給付金の対象となる手術は公的医療保険連動であることがほとんどでしょう。しかし、繰り返しになりますが、だからと言って、88種類の手術保障の設定がダメというわけではありません。

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