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無保険の相手と事故を起こしたら

交通事故に遭い、ケガをしたり、大切な車が壊れたりしたら一大事ですが、なかでも特に困るのは相手が任意保険に入っていない場合です。治療費や車の修理代を補償してもらえるか分かりません。

泣き寝入りすることも多い無保険の相手との事故ですが、最悪の事態を回避するにはどうすればいいのでしょうか。

そもそも任意自動車保険の加入率ってどれくらい?

損害保険料算出機構の調査によれば、任意保険のうち対人賠償保険に加入している人の割合は、74.1%でした。逆に言えば、概ね1/4の車が任意保険に加入していないことになります。ただ、これはあくまで全国平均であり、都道府県別でみると、かなりの差があります。

  加入率の高い県 加入率の低い県
大阪 82.4% 沖縄 53.5%
愛知 81.5% 島根 57.4%
神奈川 79.9% 高知 59.1%
奈良 79.5% 秋田 60.1%
京都 79.4% 鹿児島 60.5%

出典:損害保険料算出機構『2016年度 自動車保険の概況』

加入率が最も高い大阪府と、最も低い沖縄では31.1%の差があることが分かります。つまり、沖縄で自動車事故を起こした場合に相手は任意保険に入っていない確率は、4割以上ということになります。思ったより多いという印象ではないでしょうか。ちなみに対物賠償の加入率もほぼ同じです。

任意保険未加入の車と事故を起こしたら

事故を起こしたとき、相手が任意保険に加入していれば、任意保険会社が交渉や賠償金請求の窓口となってくれるのですが、加入していない場合には、相手と直接交渉するしかありません。任意保険に入っていなくても、自賠責保険には加入しているはずですから、自賠責保険からの補償は受けられます。被害者から加害者に賠償金を請求し、加害者が自賠責保険の請求をするのが基本的な流れです。しかし、相手に誠意が見られない、また賠償金を受け取ることができるか不安といった場合には、被害者から自賠責保険会社に直接請求することもできます。

ただし、自賠責保険はケガや死亡など人に対する補償のみで、車の修理費用などモノに対する補償は対象となりません。また、補償額も十分な金額とは言えません。たとえばケガの場合の限度額は、治療費、入通院慰謝料、休業補償などを含めて120万円なので、簡単にオーバーしてしまうことが予想されます。そうなったら相手に直接請求するしかありません。また車の修理費用なども、自賠責保険の対象にはなりませんから、これも相手に請求することになります。

とはいえ、任意保険に入っていない人が簡単に交渉に応じて賠償金を支払ってくれるでしょうか。もしかしたら、「お金が無いから払えない」と言って開き直ってしまうかもしれません。そのような場合も法律上は相手に支払い義務が無くなることはありませんが、正当な金額の請求をして支払ってもらうためには、裁判や強制執行といった手段をとることとなり、かなりの苦労を伴いそうです。

示談交渉は誰がする?

交通事故の後、事故の当事者が過失割合に応じて賠償金額と支払いを取り決める話し合いを示談交渉と言います。この示談交渉を自分でするのは大変ですが、もし任意保険に入っていれば示談交渉サービスが付いているので、自分の任意保険会社が相手方と示談交渉をしてくれます。ただし、自分に過失があって、支払い義務がある場合です。

たとえば赤信号で停車していたときに追突された場合のように、相手方の過失が100%だった場合には、こちらに支払い義務がないので、自分の任意保険会社は示談交渉をしてくれません。そうなると、自分で相手方と交渉するしかないのですが、相手がなかなか交渉に応じてくれなかったり、納得できる金額では交渉がまとまらなかったりで、簡単には進まないかもしれません。でも、もし示談がまとまらなければ、賠償金を受け取ることはできません。難しい交渉になりそうなら弁護士に相談して、示談交渉を代行してもらうと良いでしょう。そのような時に備えて、弁護士費用特約を付けることも検討しておきたいものです。

自分の保険で備えるには

以上のように、交通事故に遭った上に相手が任意保険に入っていない場合には、賠償金の請求には大きな労力を伴うことが分かりました。まして支払い能力が乏しい相手だったら、泣き寝入りということも考えられます。

そのような場合に備えて、自分の任意保険から受けられる補償で準備しておくという手段も考えられます。たとえば

  • 人身傷害保険(人身傷害特約)
  • 搭乗者傷害保険
  • 無保険車傷害保険(無保険車傷害特約)
  • 車両保険

これらの特約に入っていれば、事故の相手が無保険のとき、任意保険に入っていても補償額が十分でないときに、自分の任意保険から補償を受けることができます。保険会社や特約によってそれぞれ違いますが、運転中だけでなく、歩行中の事故も補償の対象となるものや、家族が加入している保険でも補償されるものもあるので、検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみに:相手が自賠責保険に入っていなかったら

自賠責保険は法律で強制されていて、必ず入らなければいけない保険なのですが、それでもなかには加入していない人がいます。相手が自賠責保険すら入っていない場合や、ひき逃げで誰に請求してよいか分からない場合にはどうしたら良いのでしょう。

もし、事故を起こした相手方が自賠責保険にも入っていない無保険の場合や、ひき逃げで相手からの補償が受けられない場合、政府保障事業という制度を利用して補償を受けることができます。ただ、受けられる補償額の基準は自賠責保険と同じなので、十分な金額とは言えません。

政府保障事業を利用したい場合は、全国の損害保険会社(組合)が窓口になってくれます。また、政府保障事業によって支払われた補償金は、国が相手方本人に請求するので、自賠責保険に入っていない相手が逃げ得になるということはありません。

2015年の政府保障事業の受付件数は、無保険が262件、ひき逃げが1,000件でした。47都道府県の中で無保険での請求が最も多かったのは大阪(38件)ということですが、大阪は任意保険の加入率で第1位となっています。任意保険の加入率が高い地域なら、無保険の心配をしなくてもいい、とはならないようです。

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