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ソニー損保の「やさしい運転キャッシュバック型」を徹底分析

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テレマティクスの「運転行動連動型(PHYD)」を採用した日本初の自動車保険。商品名のとおり、安全運転をするドライバーには保険料の一部がキャッシュバックされる仕組みです。若い人や、等級が低いままの人など、保険料が割増なドライバーでも出費を抑えられる保険として注目されています。

運転行動連動型保険の販売は国土交通省も後押ししており、今後、拡大していくことが予想されますが、日本では初の試みだけに、実力は未知数。どんなメリット・デメリットがあるのか、補償内容の特徴を詳しく見てみましょう。

主な補償内容

相手方への補償 ・対人賠償責任保険
対人諸費用特約
・対物賠償責任保険
・対物超過修理費用補償特約
ケガの補償 ・搭乗者傷害保険
・人身傷害補償保険
・人傷介護追加払特約
車の補償 ・車両保険
・車両新価保険特約
・車載身の回り品補償特約
・車両全損時諸費用特約
・事故時レンタカー費用特約
自動車付帯の補償 ・自動車事故弁護士費用保険
・おりても特約
・やさしい運転計測特約

「やさしい運転キャッシュバック型」は、従来のソニー損保の自動車保険に3つの特約が追加された商品です。目玉である「やさしい運転計測特約」、相手方を死傷させた場合に支払われる「対人諸費用特約」、ドライバー自身が事故により要介護状態になった場合に支払われる「人傷介護追加払特約」の3つです。

やさしい運転計測特約

出典:
ドライブカウンタ。出典:公式サイト

急発進や急ブレーキの発生状況を計算・点数化し、その”やさしい運転度”に応じてキャッシュバック率を決めるという特約です。運転特性の計測には「ドライブカウンタ」という専用の小型計測器を使用(工事不要)。荒い加速や減速をすると「ププッ」と音が鳴り、減点対象となる運転がその場で理解できるようにできています。

安全運転で稼いだ点数をソニー損保に申告することでキャッシュバックを受けられる仕組みですが、ドライブカウンタには通信機能がないため、申告は別途、契約者が同社のウェブサイトから行なわなければなりません。なお、キャッシュバックを受けるには、ドライブカウンタを設置してから180日間以上、走行時間20時間以上、走行日数10日以上という条件を満たす必要があります。

キャッシュバック率については「保険料・割引」の項目で後述します。

対人諸費用特約

事故で死傷させた相手方へのお見舞金や、弔問・葬儀参列の際の弔慰金など、対人賠償責任保険ではカバーできない費用に充てる特約です。相手方を3日以上入院させた場合、被害者1人につき5万円、死亡させた場合は1人につき15万円が支払われます。

人傷介護追加払特約

事故で重度の後遺障害(第1級~第5級)を負い、同社が定める要介護状態になった場合、保険金が支払われる特約です。要介護状態は、介護の必要度と認知症の発症の有無により3つに区分され、それぞれ受け取れる金額が異なります。

要介護状態の区分 保険金
要介護状態A 重度(寝たきり状態で常に介護が必要) 210万円
中度(常に介護が必要) 160万円
要介護状態B(認知症かつ常に介護が必要) 210万円

該当する要介護状態と保険金額に、支払期間(要介護期間)に対応する「ライプニッツ係数」という数字を乗じた額が支払われます。たとえば、25歳男性が要介護状態Aに区分し、支払対象期間が54年(平均余命等を基に計算)と認定された場合、ライプニッツ係数は18.565になり、人身介護追加払金は下記になります。

  • 210万円×18.565=3,898万6,500円

なお、ここで言う要介護状態は、公的介護保険が定める要介護状態とは別物のため、混同しないようにしてください。後遺障害の定義についても必ず約款で確認しましょう。

事故対応と主なロードサービス

初期対応受付時間 9:00~20:00
インターネット事故受付 あり
事故対応体制 ・専任担当者&スペシャリストチーム
・即日クイック報告(9:00~17:00までに事故受付を完了した場合)
・インフォームド・コンセント方式
・トラブルナビ(スマートフォンアプリ)
車へのサポート ・レッカーサポート(最寄り提携修理工場まで無制限、それ以外50kmまで)
・バッテリー上がり
・パンク(スペアタイヤ交換)
・ガス欠対応(契約2年目以降は10リットルまで無料。保険期間中1回)
・インドアロック
サポート拠点 全国約9,000ヶ所
人へのサービス ・帰宅費用サポート
・宿泊費用サポート
・レンタカー費用サポート
・トラブルナビ(GPS位置情報サービス)

troubleソニー損保の自動車保険と同じです。他社と比べ、ずば抜けて魅力があるわけではありませんが、まずまずのサービス内容。

事故直後に取るべき行動をナビゲートしてくれる「トラブルナビ」というスマートフォンアプリは、事故対応マニュアルとして役立つため、パニックで状況を整理できないドライバーの力になるでしょう。GPSやロードサービスをワンタッチで呼び出せる機能なども付いています。

保険料・割引

走行距離区分 ・3,000km以下
・3,000 km超~5,000km以下
・5,000 km超~7,000km以下
・7,000 km超~9,000km以下
・9,000 km超~1万1,000km以下
・1万1,000 km超~1万6,000km以下
・1万6,000km超~無制限
ノンフリート等級別料率制度 ・年齢問わず補償
・21歳以上補償
・26歳以上補償
・30歳以上補償
割引 ・インターネット割引8,000円(継続契約は2,000円)
・くりこし割引
・こえても安心サービス
・新車割引25ヵ月以内
・電気自動車割引
・証券ペーパーレス割引
・セカンドカー割引
やさしい運転計測特約のキャッシュバック率 ・90点以上:20%
・80点~89点:15%
・70点~79点:10%
・60点~69点:5%
・59点以下:なし

こちらも従来型の商品と同じ内容で、細かな走行距離区分が特徴。「くりこし割引」や「こえても安心サービス」など、走行距離にかかわる割引が充実しています。上表のとおり、やさしい運転計測特約で60点以上獲得していれば、さらに保険料を下げることができます。

実際に見積もってみましょう。

【見積条件】

年齢:26歳以上、30歳以上
車種:トヨタ アクア(1500 L・NHP10)
車検:平成27年4月~
運転者:契約者のみ
免許:ゴールド
補償される運転者:運転者のみ
走行距離:3,000km 以下

プラン A:車両保険なし B:車両保険(一般)あり
保険料(一時払)
3,000km 以下
26歳以上:5万740円
30歳以上:4万5,560円
26歳以上:10万6,720円
30歳以上:9万5,560円
割引 インターネット割引1万円、証券ペーパーレス割引500円、新車割引
車の補償 車両保険:200万円
免責金額:5万-10万円
相手方への補償 対人賠償責任保険:無制限
対物賠償責任保険:無制限
対物超過修理費用補償特約:対物賠償で補償
ケガの補償 人身傷害補償保険:3,000万円
無保険車事故傷害保険:無制限
その他の補償 弁護士費用特約:300万円
他車運転特約

代表例として、30歳以上、車両保険なしで走行距離3,000km以下を条件にしたときのキャッシュバック率を計算してみます。

元々の保険料 90点
(20%)
80点~89点
(15%)
70点~79点
(10%)
60点~69点
(5%)
4万5,560円 3万6,448円 3万8,726円 4万1,004円 4万3,282円

90点以上のマークでかなりの節約ができることが分かります。キャッシュバック前の保険料が高いほど有り難みを感じ、ますます”やさしい運転”に努めそうですね。安全運転をすることで事故を起こす確率が減るほか、保険料も節約できるのですから、運転に自信のある人や、10代や20代など前提条件だけで保険料が割増になる人にはメリットが高いと思います。

一方、「運転下手を自覚している」「高齢で運転技術に不安が出てきた」「運転行動を監視されることでストレスを感じる」などの人は、せっかくの恩恵を受けられない可能性があり、加入には慎重になった方がいいかもしれません。

2015年8月現在、30日間の無料トライアルが利用可能です。獲得点数によって評価が180度変わるため、興味のある人は、まずは無料トライアルを申し込んでみることをオススメします。

総合まとめ

ある意味、運転下手な人を追いやるようなつくりであり、ひいては「任意保険離れ」を引き起こすのではないかと指摘されていますが、運転行動連動型保険そのものがトライアル期間のようなものですから、今後の動向に注目したい商品です。

冒頭で述べたとおり、テレマティクス保険の導入は政府も後押ししているだけに、2016年以降は同商品を筆頭に市場が拡大していくと思われます。

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