海外旅行保険はどこから入る?加入方法と加入ルート別の特徴

旅行会社の窓口や空港のカウンターなど、海外旅行保険は保険会社以外からも加入することができます。どこから入っても同じというわけではなく、それぞれルート別の特徴があるものです。

申込み場所によってどのような差があるのか? メリット・デメリットに分けて解説します。

目次

ルート1.保険代理店・旅行代理店で加入

海外旅行保険を扱う保険代理店に来店して加入する、最もメジャーな方法です。多くの旅行代理店は傷害保険の募集代理業務も取り扱っているので、保険代理店=旅行代理店と考えてください。

メリット

旅行保険のプロによる対面アドバイス

医療情勢は国によって違いますし、当然、治安の良しあしも異なります。また、請求件数の多い補償、つまり「トラブルに遭う確率が高いリスク」については、各社とも統計をとって明らかにしています。(ちなみに治療・救援者費用)。保険代理店や旅行代理店なら、そうした専門知識をもとに、加入希望者の旅行先・旅行期間・旅行中の活動などに応じた補償を勧めてくれるでしょう。

もちろん担当者によるレベルの差は出てくるでしょうが、“間違いの少ない”保険に入ることはできるはずです。

旅行と保険の申込みがワンセットで可能

航空券やホテルの申込みなど、旅行代理店を通してプランを組む場合は、その流れで海外旅行保険にも加入でき、余計な手間が省けます。

デメリット

余分な補償を勧められる可能性も

営業熱心な担当者にあたると、オプションだらけの豪華プランを勧められる可能性があります。海外では何が起こるか分からないため、多少手厚い保険に入ることには賛成ですが、予算オーバーになるのは考えものです。

取り扱いのない商品もある

デメリット……というほどではありませんが、保険代理店なので、取り扱いのない商品もあります。ピンとくる商品が見つからない場合は、自分で探すことになります。

ルート2.保険会社のサイトからインターネットで加入

わざわざ保険代理店の店頭に出向かなくても、インターネットから加入できる商品もあります。出国直前に加入した場合、保険証券の郵送が間に合わないケースもありますが、そんなときは「契約確認書」を自分でプリントアウトすればOK。「契約証番号が分かれば問題ない」というスタンスの保険会社も多いです。

メリット

インターネット割引が受けられる

オンライン販売は人件費を抑えることができるため、その分、対面販売より割安であることが多いです。少しでも保険料を抑えたいという人に向いています。

自宅にいながら24時間申込みが可能

保険に限らず、オンラインでショッピングする一番の利点です。日中は忙しいという人にもメリットになるでしょう。

デメリット

良い意味でも悪い意味でも自己責任

商品選びから契約までを一人で完結させるわけですから、多少の慣れや知識が必要になります。インターネット上の手続きは複雑なものではないですし、海外旅行保険はそれほど難しい商品ではないものの、相応の情報収集力は備えておきましょう。疑問に思ったことはカスタマーセンターに問い合わせるなどし、必ず解消しておくことをオススメします。

加入条件が厳しい

健康上の異常がある人は、海外旅行保険に申し込んでも加入を断られる可能性があります。審査基準は各社商品によって異なりますが、インターネット加入型の、特に大手が販売している海外旅行保険は、その基準が厳しい傾向にあります。

ルート3.空港のカウンター・自販機から加入

空港のカウンターや、ロビーに設置されている専用端末から加入することができます。このルートを利用する人は、「忙しかった」や「面倒だった」、または「忘れていた」等、どちらかといえば消極的な事情がある人ではないでしょうか。

メリット

出発当日でも加入できる

出国直前の空港で海外旅行保険に加入できるという環境は、それだけで価値があると思います。なんらかの事情で無保険のまま出国を控えてしまった人にとっては、最後のチャンスです。

デメリット

保険期間の差がもったいない

海外旅行保険は、「自宅を出発してから帰宅するまで」の期間を補償するものです。したがって、空港に到着してから加入すると、自宅から空港までの補償は付いていないにもかかわらず、保険料は変わらないという契約が発生してしまいます。

空港まで無事に到着したなら大したことではないのですが、トラブルはいつどこで起こるか分かりません。「事前に入っておけば良かった!」と後悔することがないよう、念には念を入れておきたいものです。

商品についてじっくりと検討する時間がない

出国前はなにかと時間がないもの。そんなときに、自分に適切な補償を無駄なく選べる人は多くなないでしょう。加えて空港ではセットプランが売られていることが多く、希望する補償を加えたり外したりすることができないことがあります。

なお、空港で加入するからといって極端に高くなるわけではありませんが、限られたラインナップから仕方なく選ぶ形になるため、その不満が「高い!」というイメージを作り上げている気がします。

ルート4.クレジットカードで加入

「保険は保険代理店を通して入るもの」と思っている人がいるかもしれませんが、海外旅行保険はクレジットカードから加入することができます。正確には加入というより、クレジットカード会員向けに付いている特典を利用する形です。付帯サービスということで、やや頼りない補償内容ではあるものの、海外旅行保険には変わりありません。

メリット

保険料ゼロで加入、補償の上乗せができる

年会費無料のクレジットカードを選べば、実費ゼロで海外旅行保険を手にすることができます。補償内容が不安という人は、他社の補償と合算して使う「上乗せ補償」の目的で利用するのも有効。たとえば、「A保険の疾病治療1,000万円」と「Bカードの疾病治療200万円」に加入している人は、合計1,200万円の疾病治療を持っていることになります(すべての補償が合算できるわけではありません)。

普段使いできそうな海外旅行保険付きクレジットカードを探すのもいいですし、既に入会しているクレジットカードが海外旅行保険付きのものであれば、それを有効活用しない手はありません。

デメリット

補償内容や利用条件が限定的

旅行代金をクレジットカードで決済しないと保険が適用されないなど(利用付帯といいます)、知らないとハマる落とし穴を持っているカードもあります。補償内容の手薄さもまた然り。あくまで特典による付帯保険なので、一般的な海外旅行保険との実力差はあるということです。そうした特徴を踏まえると、やはり「上乗せ補償」として利用するのが無難かもしれません。

全体を通してひと言

どのルートも一長一短があると思います。大切なのは、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合った申込み方をすることです。

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