痛風でも保険に入ることができるのか?

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痛風の人が一般の保険に入るには?

尿酸値をコントロールし、腎機能に問題がないことが重要です。


痛風は尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を伴う症状を起こす病気です。”ぜいたく病”といわれる理由は、高カロリーの食事やアルコールを摂取する人によくみられる病気だからです。

痛風は、40歳代から50歳代に多く、95%は男性に発症します。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンに、腎臓での尿酸の排泄を促進する働きがあるため女性には発症しないといわれます。女性に痛風が発症する場合、大抵は閉経期以降です。

痛風自体は、近年はよい薬もあり、日常生活を送るうえでは特に問題のない病気ですが、放置すれば、体に結節ができたり、腎臓を悪くしたり、さまざまな合併症を引き起こしたりします。

告知の際のチェックポイント

痛風のある人が、保険に加入する際に告知をする場合は以下を記入するとよいでしょう。

  1. 治療を開始した時期・理由と治療方法
  2. 痛風発作の再発の有無
  3. 直近の尿酸値

1.治療を開始した時期・理由と治療方法

アルコールやストレスなどが引き金となって痛風発作が起きる場合があります。治療開始のエピソード、たとえば、外食をした後に足が痛みだし、緊急で病院を受診し痛風と診断された等、具体的に記載しましょう。

治療法には、薬物療法、食事療法などがあります。薬物療法が中心で、特に痛風発作が起きているときには薬で発作を抑えることが第一ですが、基本的には食事を中心とする生活習慣の改善も大切です。 尿酸値が9mg/dl以下であれば生活指導だけで治療を行う場合もあります。

服薬をしている場合には、必ず薬剤名を記載してください。発作を抑える薬、尿酸値を下げる薬(尿酸排泄促進薬と尿酸生成抑制薬がある)などがあり、薬剤名で痛風のタイプが分かる場合もあるからです。

2.痛風発作の再発の有無

痛風発作は繰り返します。初めて発作を起こしたときから直近の発作はいつか、その後の経過について記載しましょう。発作を起こしたが、とても軽くすぐに治りその後再発していないのであればそのように記載しましょう。

3.直近の尿酸値

尿酸値が高いことを自覚し、生活習慣に気をつけて、尿酸値をコントロールしていれば特に問題ありません。尿酸値と、測定日、測定した医療機関もあわせて記載するとよいでしょう。健康診断や人間ドックの検査結果があれば、その他の合併症の否定もできる可能性があるため、提出するとよいでしょう。

以上の発作や再発の程度、治療方法、尿酸値等を総合的にみて、保険会社は審査をします。

残念ながら一般の保険に加入できない場合

これまで述べたポイントを踏まえても加入できない場合、次の手段として、「引受基準緩和型」または「緩和型」と呼ばれる保険の審査を受けてみるのも一手です。持病や病歴のある人でも加入できるよう、審査基準をやさしくした保険のことで、保険料は少し割高になりますが、それでも入りたいという人は意外に多いことから、保険会社が力を入れつつある分野の一つです。

もちろん、痛風でも引き受けてくれる可能性は高いとは言えません。

そこで、引受基準緩和型保険でも加入を断られた場合、最終手段として「無選択型」と呼ばれる告知なしの保険に頼るという手もありますが、当サイトではあまりお勧めしていません。「告知なし=誰でも加入できる」というだけあって、保障が限定的であったり、保険料がずば抜けて高かったりと、さほどメリットを見出だせないと考えているためです。

保険は安心を買う商品でもありますから、真っ向から否定はしませんが、無選択型保険を選ぶ場合は、緩和型保険以上にその保障内容をきちんと理解したうえで加入するようにしましょう。

商品の見極めが難しいという場合は、持病や既往歴の保険に詳しい専門家に相談するのも◎です。自分であれこれ悩むよりもプロに聞いた方が早く解決することも多いでしょうから、第三者の意見を取り入れる意味でも一度頼ってみるのもいいでしょう。

【関連】緩和型・無選択保険は最後の手段?健康告知に自信のない人は専門家に相談してみる

ところで:なぜ痛風だと保険の加入が難しくなるのか?

痛風や高尿酸血症には、肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病が高い確率で合併するといわれており、その結果、脳血管障害、虚血性心疾患や狭心症、心筋梗塞などを併発してくることも少なくありません。よって、「痛風発作は薬で抑えられるから」と食事制限や服薬治療もせずに放置している場合、重い痛風発作を繰り返している場合、腎機能に問題がある場合には保険の加入は難しくなるでしょう。

(注)あくまで当サイトの考察であり、保険に加入できるかどうかの判断基準は保険会社により異なる点、ご留意ください。

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