個人年金保険とは? 個人年金の種類とメリット・デメリット

掲載: 

個人年金保険は、保険商品としては比較的シンプルなほうです。ですが死亡保険や医療保険とは性質が異なりますので、耳慣れない用語が出てくることも。

個人年金保険の基本について、おさらいしましょう。

個人年金保険の受け取り方は3種類

個人年金保険とは、保険料を積み立てることで、将来、年金を受け取れるというものです。この「受け取り方」にはいくつか種類があります。商品によって決まっていることもありますし、同じ商品でもプランとして選ぶことができる場合もあります。

なお、「年金」という言葉は、もともと「年々、受け取れるお金」という意味で、対義語は「一時金」になります。年金は繰り返し受け取れますが、一時金は一回だけ受け取って終わりということですね。個人年金保険は、もちろん年金を受け取る保険なのですが、一時金形式を選べる場合もあります。

積み立てた保険料を一時金で受け取った場合、同じ商品でも、年金形式で受け取る場合の総額より少ない金額になります。少し損ではあるものの、それでもいいから早めに全部受け取りたい!という場合は一時金を選ぶことになります。

年金形式での受け取り方には「終身年金」「確定年金」「有期年金」の3つがあります。

終身年金

終身年金は、生きている限り、一生、年金を受け取れます。公的年金と同じ形式です。もちろん、死亡するとそれ以降は給付されません。早めに死亡した場合、受け取った額が払い込んだ額より少なくなってしまう、いわゆる元本割れが起こる恐れがあります。また、終身年金の保険料は高めです。

確定年金

確定年金は、決められた期間だけ年金が受け取れる形式です。5年・10年・15年というのが多いです。この期間に、本人が死亡したとしても、期間中は必ず給付されます(遺族が受け取ることになります)。絶対に掛け捨てにはならず、原則として元本割れになりません。

有期年金

有期年金は、確定年金と同じく決められた期間だけ年金が受け取れる形式ですが、確定年金とは違って本人が死亡するとそれ以降は給付されません。死亡する時期によっては元本割れになってしまいますが、そのぶん保険料は安くなっています。

特徴をまとめると次のようになります。

受け取り方 保険料の傾向 受け取り期間 受け取り期間中に亡くなったら?
終身年金 ×高め ○一生受け取れる ×以後はもらえない(元本割れの可能性)
確定年金 △普通 △一定期間だけ ○期間中はもらえる
有期年金 ○安め △一定期間だけ ×以後はもらえない(元本割れの可能性)

終身年金・有期年金は死亡する時期によって元本割れがあり得ますので、給付開始から一定期間は、たとえ死亡しても年金がもらえる保証期間をつけている商品もあります。ただし、保証期間があるとそのぶん保険料は高くなります。

また、これらとは違った形で「夫婦年金」と呼ばれる、夫婦で加入し、どちらが一方が生きている限り年金が受け取れるというタイプのものもあります。

受け取り形式はどれがいいのでしょうか?

それぞれ一長一短がありますので、一概にどれが良いとは言えませんが、確定年金の形式が比較的、主流です。老後資金のすべてを個人年金保険だけでまかなうのは無理がありますので、公的年金を受け取るまでのつなぎや、まだ元気なうちの生活費・レジャー費を確保する目的で使用されているようです。

終身年金は、一生受け取れるのはやはり魅力的です。長生きして長期間受け取らないと返戻率的には得をしませんが、確定年金との差はどのくらいなのでしょうか。

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命(旧NKSJひまわり生命)で、30歳男性が月払3万円で、30年間、10年確定年金と終身年金を掛けた場合、受取総額は次のようになります。

    

受け取り方 受け取り期間 受け取り総額 返戻率
確定年金 10年間 117万9,600円 108.4%
終身年金 10年間 483万9,600円 44.8%
15年間 725万9,400円 67.2%
20年間 967万9,200円 89.6%
25年間 1,209万9,000円 112.0%
30年間 1,451万8,800円 134.4%

このシミュレーションでは、終身年金が元本割れしなくなるのは23年以上、受け取った場合でした。25年以上受け取ることができれば、確定年金より返戻率が上回り、逆に得するようになります。

65歳から受け取り始めたとしたら、90歳まで長生きする必要があるということです。

長生きする自信が相当ないと、終身年金で元をとるのは案外、ハードルが高いのかもしれません。

個人年金保険を解約するリスク

個人年金保険に入った場合、基本的には解約はしないことが前提です。

解約すると解約返戻金を受け取ることができますが、保険料払込中の途中解約では、受け取れる返戻金額が、それまでに払い込んだ保険料を下回る=元本割れになる可能性が高いからです。

個人年金保険に入っている人が、年金の受け取り開始前に死亡してしまった場合、これは死亡給付金という形で、それまでに払い込んだ保険料相当額が受け取れます(遺族が受け取ります)。たとえば月払1万円の個人年金保険に入り、10年後に死亡した場合、1万円×12か月×10年=120万円の保険料を支払っていることになりますから、120万円が受け取れるわけです。

解約返戻金は、この死亡給付金額を上限としていて、多くの場合、それより少なくなります。

なぜ払ったお金ぶんを戻してもらえないかといえば、保険会社は保険料をただ預かっているわけではなく、その間、運用していますので、その手数料や、保険会社の経費などが差し引かれるからです。

受け取れる解約返戻金の戻り率は、保険会社によって違いますが、保険証券には記載されています。

30年の払込み期間で、20年以上が経過するなど、相応の年数が経てば、元本割れしないくらい戻ってくることもあるようですが、それでも、すべて払い済みにして年金で受け取るよりは利率は悪いです。

入って数年以内はかなり損することになると思われますので、解約を考えるときは保険証券を見直して、よく検討したほうがいいでしょう。急にお金が必要になって……といった場合なら、安易に解約しないで、契約者貸付(保険契約者に、保険会社が低金利でお金を貸してくれるしくみです)などを利用したほうがいい場合もあります。

返戻金の問題だけでなく、いちど解約してしまうと、その契約の返戻率で再び契約することはできなくなります。特に、昔の好景気な時代に高い利率で契約したものがある人は、できるだけ解約せずに置いておくのがおすすめです。

終身保険などは、いつか解約してなんらかの資金として用立てるための、貯金がわりの保険として利用できます。個人年金保険も、資金準備のためという点では同じですが、途中解約は行わないのが原則。また、最近は終身保険も、早期の解約では元本割れするタイプのものが増えています。注意してください。

スポンサーリンク

2016年老後のための最も貯金しやすい保険はどれ?

個人年金保険人気ランキング
個人年金保険人気ランキング2016|利率の高いおすすめ個人年金の探し方
個人年金保険のおすすめランキングを作成しました。受け取れる年金総額に対する、払込み保険料総額の割合、いわゆる「返戻率」を基準にランキングしているので、ぜひ保険選びの参考にしてください。[...]

関連記事

総合トップに戻る
  • 保険ソクラテス
スポンサーリンク