少額短期保険で日本初の「健康年齢®」で加入できる商品が販売開始

健康年齢少額短期保険株式会社は、平成28年6月17日から新しい医療保険の発売を開始すると発表しました。

http://www.noritsu.co.jp/information/2016/20160616_kenko.pdf

健康年齢少額短期保険株式会社は、環境・医療・食に関する事業を展開するノーリツ鋼機株式会社のグループ子会社で、平成28年4月1日に設立された新しい少額短期保険の会社です。

「少額短期保険」とは?

創設の背景

健康年齢連動型医療保険は、「少額短期保険」の商品のひとつです。ここで、少額短期保険について説明しておきましょう。

少額短期保険は、今から10年ほど前に存在していた、いわゆる「無認可共済」というが前身です。共済商品の中でも、JA共済や全労済の商品は根拠が存在していて、それらの共済を引き受ける組織に対する監督官庁が存在しています。しかし当時の無認可共済は、監督官庁がありませんでした。

平成18年4月に保険業法が改正され、一定期間の間に資本金を増やすなどの措置を行って保険業に移行するか、移行しない場合は「少額短期保険業」のいずれかとなることが義務付けられました。少額短期保険業に移行した業者についても、保険業法の規制の対象となったのです。

生命保険・損害保険の相違点

少額短期保険は、一般的な生命保険・損害保険と異なり、保険金が少額で、保険期間が短期のものとなっています。その他にもさまざまな制限が設けられています。

少額短期保険と生命保険・損害保険との相違点をまとめてみました。

  少額短期保険 生命保険・損害保険
事業の許認可 財務局(登録制) 金融庁(免許制)
資本金・基金 1,000万円以上 10億円以上
生険・損保の兼営 可能 不可(子会社方式で可能)
事業規模の制限 収受保険料50億円以下 特に定められていない
保険金額 1被保険者で死亡保険金300万円、入院・ 手術等80万円、損害保険1,000万円など 特に定められていない
保険期間 生保・疾病傷害保険1年、損保2年 特に定められていない
商品の制限 掛け捨て保険商品のみ 特に定められていない
契約者保護 保険契約者保護機構の保護の対象外 保険契約者保護機構による保護

少額短期保険の保険料を個人が支払った場合でも、生命保険料控除の適用はないことに注意が必要です。

健康年齢連動型医療保険の保険料は、「健康年齢」で決まる

今回テーマにしている新しい保険商品は、「健康年齢連動型医療保険」と呼ばれるものです。通常の医療保険は、実年齢によって保険料が決定します。この医療保険では、加入後に契約を継続する場合、「健康年齢」によって保険料が決まる保険商品です。

加入できる年齢は、実年齢で18歳~75歳までです。加入当初の保険料は実年齢で計算します。この商品の保険期間は1年ですので、実年齢で契約を更新すると保険料はアップします。しかし、毎日の運動や食生活の改善で契約更新時に健康年齢が下がると、保険料が下がることが大きな特徴です。その際、改めて健康診断の結果を提出することに注意が必要です。

「健康年齢」とは、ノーリツ鋼機グループ子会社の株式会社日本医療データセンターが保有する医療ビッグデータをもとに独自に開発した指標で、登録商標となっています。実年齢・性別に加えて、血圧や代謝、肝機能、尿に関わる12項目の一般的な健康診断の数値を使用して算出し、健康年齢として表すことにより自分自身の健康状態を把握することができるものです。

入院は日数に関係なく保障する

この保険商品は、5大生活習慣病(がん・脳卒中・心筋梗塞・高血圧・糖尿病)の治療を目的とした入院(日本国内に限ります)をカバーします。具体的には、入院日数に関係なく日帰り入院でも定額の80万円が支払われます。入院日数が短縮されている状況の中で、入院だけでなく通院費用にも保険金を活用できるところが特徴です。

また、持病を持っている人でも、

  • 過去1年間に5大生活習慣病で治療のために入院していない
  • 過去1年間に医師に5大生活習慣病による入院を勧められていない

という条件を満たせば、この保険に加入することができます。商品の内容は、以下のウエブサイトをご参照ください。

https://kenko-nenrei.co.jp/

少額短期保険はユニークな商品が最大の特徴

現在販売されている主な商品の内容について紹介します。一般的な生命保険会社や損害保険会社では取り扱わないような、ユニークな保障(補償)内容に注目してください。

生命保険

少額短期保険独特の商品として、糖尿病患者でも加入できるものなどがあります。

医療保険

一般的なものは、保険会社が引き受けているいわゆる「医療保険」と同様に、入院保険金・通院保険金が1日あたり5,000円、手術給付金が10万円、などのように支払われます。「健康年齢連動型医療保険」のように定額で支払われるものは少数派です。

少額短期保険独特の商品として、入院前でも請求可能なもの、14日などの短期入院の部分の保障を厚くしたもの、糖尿病患者でも加入できるもの、通常分娩でも給付金が支払われるもの、がん免疫細胞療法を受けたときに保険金が支払われるもの、不妊治療を受けたときに保険金が支払われるものなどがあります。

公的介護保険の保険外サービス費用を補償

一定の介護状態となった場合に、院内介助や調理費用などの現物給付と連動したサービス費用を支払うものです。

障害者向け保険

知的障害者や発達障害のある人が加入できるものです。他人の身体や財産に損害を与えた場合の個人賠償責任保険や、消費者被害などのトラブルから救済するための補償もセットされています、

ワーカーズケア

医療保険の中に、被保険者が入院した場合、家事などの代行費用を支払う補償を加えたものがあります。

地震補償保険

地震・噴火を原因として自宅が倒壊・火災・流出、地盤沈下、液状化などの被害を受けた場合に、地方自治体の被害認定(全壊・大規模半壊・半壊)に応じて保険金が支払われます。火災保険に付保することなく、単独で加入できます。

テナント総合保険

賃貸アパートを持っている大家さん向けに、賃貸人である高齢者の孤独死や自殺、火災・漏水・水災などにより家賃の損失を補償する保険です。

お天気保険

旅行会社、ホテル、ゴルフ場、結婚式場などの事業会社が加入する保険です。天候により顧客に還元する額と同額の保険金が支払われる補償内容となっています。

リフォーム費用保険

リフォーム工事業者が倒産し、工事代金が返金されなかったときを補償する商品です。訴訟となった場合、弁護士費用も併せて補償されます。

結婚式総合保険・参列者保険

入院や自然災害で結婚式を中止した場合の式場への支払い、結婚式当日の会場や衣装の修理費用、新郎新婦や招待客が救急搬送された場合の補償を行うものです。

賠償責任保険

第三者への損害賠償責任を補償するものとして、損害保険会社で販売されているものとほぼ同じです。少額短期保険特有のものとして、痴漢に間違われた際のヘルプコールと弁護士無料相談サービスが受けられるものあります。

チケットにかける保険

チケットを購入した人が保険期間中に急な病気やケガ、家族の入院、交通機関の遅延、突然の出張などでイベントに参加できなかった人のためのチケット代金を補償する保険です。

具体的な少額短期保険会社と、商品の概要については、協会ウエブサイトの中に「少額短期保険ガイドブック 各社商品一覧」の年度版があります。

http://www.shougakutanki.jp/general/info/2015/guidebook2016.pdf

少額短期保険業界はじわじわと成長している

少額短期保険のユニークな商品内容は、業界の成長度合いにも表れています。2016年3月末日時点の主な決算の内容は次のようになっています。

  • 少額短期保険業者数:85社(前年比+3社)
  • 保有契約件数638万件(前年比109.7%)
  • 収入保険料:726億円(前年比113.3%)

契約件数で最も多いのは火災保険の家財に付保するもので全体の88%、これは収入保険料のうち72%を占めています。増加率で顕著なのはペット分野(前年比で件数・保険料とも約30%の増加)と費用保険関連(前年比で件数86%・保険料89%の増加)です。

少額短期保険の加入は保険料と保障のバランスを考えて

今まで見てきた通り、少額短期保険の保障内容はユニークですが、給付額も限定的です。加入の際には、金融資産の保有額を考慮しながら、保険商品で準備するのにふさわしい保険料となっているかについて、十分に検討すべきと考えます。その点では、「健康年齢連動型医療保険」は、健康状態が極めて良好な中高年にとって、一定期間について非常に割安な保険料で保障が継続できる画期的な保険商品であると思います。

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