録画だけではない!自動車保険のドラレコ特約のサービスとは!?

あおり運転による追突事故の映像が連日報道された2017年頃からは、事故状況の証拠となるドライブレコーダーの重要性を感じる人も増えたのではないでしょうか。実際その事故以降にドライブレコーダーの売上は増加し、2017年度は100万台の販売数を突破しました。

ドライブレコーダーは自分で購入する以外にも損害保険会社で貸与する方法もあります。現在は2社のみの取り扱いですが、来年にはさらに増えて競争が激化してきそうです。

同じドライブレコーダーでも自分で購入するのと保険会社の貸与とではどう違うのか、特徴など確認をしてみましょう。

JVCケンウッド、ドラレコが自動車保険に採用

《要約》JVCケンウッドウッドは30日、ドライブレコーダーを活用する自動車保険に自社の製品が採用されたと発表した。採用されたのは通信機能を備えたドラレコで、事故時に位置や映像を自動でコールセンターに送信し通話もできるようになる。迅速で的確な初期対応につながる。前方衝突警告や車線逸脱警告などの安全運転支援機能も備えている。

MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険の「見守るクルマの保険」に採用された。保険の開始時期は2019年1月以降になる。

日経新聞 2018年8月30日掲載

そもそもドライブレコーダーとは?

車のフロントガラスに設置してドライブ中の映像を撮影・録画する小型カメラのことをドライブレコーダーと言い、事故で衝撃を受けた場合には、その前後10秒位の映像は自動的に保存する機能があります。

販売価格は1万円~5万円と機種によって値段の差が大きく、主流は2万円くらいと手の届きやすい価格が購入されているようです。価格が高くなるほど画質が鮮明になり、夜間でも映像が見やすくなるようです。また最近ではあおり運転をカバーするために前と後ろの両方にカメラを取り付けるタイプや、撮影範囲も360度対応するドライブレコーダーなど、優れた機能を持つ機種が次々と発売されています。

さて、カーショップや大型家電量販店等で自分でドライブレコーダーを購入する場合と保険会社が有償で貸付するのとではどう違うのかでしょうか?

保険会社のドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)とは?

自動車保険の特約を追加することで損害保険会社からドライブレコーダーが貸し出されます。事故など大きな衝撃があった場合には、自動的に損害保険会社のコールセンターとのやり取りや事故時の映像が共有でき、GPS搭載で消防やレッカー対応までスムーズに対応してもらえるのがメリットです。

事後対応だけでなく、運転診断レポートの作成などによって事故の軽減に向けて改善できる対策も組み込まれています。

実際に事故があった時にはどのような流れになるのか見てみましょう。

通常は事故に遭った場合には自分で保険会社に連絡する必要があり、まわりに人がいなければ救急車の手配も自分ですることとなります。しかしドラレコ特約をつけている場合には、強い衝撃を感知するとドライブレコーダーを通じて自動的に損害保険会社のコールセンターと連絡が取れるしくみになっているのです。(会社によって携帯に連絡が来る違いがあります)

引用:東京海上日動株式会社HP(ドライブエージェントパーソナル)の抜粋

引用:東京海上日動株式会社HP(ドライブエージェントパーソナル)の抜粋


ドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)に期待できる効果とは?

1.事故状況の証拠ができる

事故やトラブルの際に当事者間での証言が違うこともあり、事故処理の手続きに時間がかかるケースがあります。しかしドライブレコーダーに記録された映像がある場合には、事故状況の様子を推定でき、真実も解明しやすくなります。もちろん、これは自分で購入した場合にも同じ効果があります。 

2.事故時の初期対応がスムーズ

強い衝撃を感知すると、ドライブレコーダーの機器を通じて保険会社のコールセンターからすぐに連絡が入り、事故対応のサポートがスムーズなのが特徴です。またドライブレコーダーにGPS機能がついているため、救急車や消防、レッカーなどへの連絡も保険会社の対応となり、早い対応が期待できることとなるでしょう。

3.運転診断で運転の仕方がよくなる                          

ドライブレコーダーで記録されているデータを分析して運転のくせなどを見える化したものが運転診断のレポートです。急発進や急停車の回数などを無意識にしている場合もありますので、指摘されたことで改善に至るケースもあります。各々の運転技術が向上してくれば、事故も少なくなってくることでしょう。

では保険会社のドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)でもサービスの違いがありますので、各社比較を見てみましょう。

ドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)の各社比較

事故時にドライブレコーダーを通じて保険会社コールセンターと連絡が取れる東京海上日動に比べ、損保ジャパン日本興亜は車から離れても携帯で連絡が取れるようになっているなど、各社でサービスの違いもあります。また来年2019年1月始期からスタートする三井住友海上やあいおいニッセイ同和では、家族への通知サービスなども組み込まれているのが特徴的です。

保険会社 東京海上日動 損保ジャパン日本興亜
商品名 ドライブエージェントパーソナル ドライビング!
特徴 ・強い衝撃時に保険会社のコールセンターに通話
・GPSの搭載で救急車やレッカー手配が早い
・強い衝撃を検知すると携帯にメール
・ALSOK駆け付けサービス
保険料 月額650円 月額850円
運転診断 片寄り走行、前方車両の接近、急ハンドルや急アクセル、急ブレーキが認識すると警告 運転中の前方車両との接近した場合や急なアクセルや急発進を認識すると警告。
メーカー パイオニアと共同開発 東芝と共同開発
家族への通知 なし なし

2019年1月始期契約~

保険会社 三井住友海上 三井あいおいニッセイ同和
商品名 GK 見守るクルマの保険 タフ 見守るクルマの保険
特徴 コールセンターのオペレーターが加入者の安否確認
→事故の映像を見ながら、必要に応じて事故現場近くの消防やレッカー業者に連絡
→警察への通報や運転者の安全確保など事故の初期対応の助言も行う
保険料 850円
運転診断 前方衝突や車線逸脱など危険な運転を認識した場合にアラート発信
メーカー JVCケンウッド
家族への通知 あり

参考:保険会社各社のHPより抜粋

ドライブレコーダーを検討するなら購入?保険会社のドラレコ特約?

コスト面だけの比較であれば、自分で購入した方が長期で考えると安く済みます。購入代金は平均2万円弱ですので、ドラレコ特約で月額850円(年額9,720円)の利用だと、2、3年以上の使用なら自分で購入した方が安く済む計算になるのです。

やはりドラレコ特約を選ぶ最大のメリットは事故時の対応がスムーズな点でしょう。事故時の対応に不安がなければドライブレコーダーを自分で取り付ける選択で良いでしょうし、サービスが必要な人はドラレコ特約が検討してみてはいかがでしょうか。

  自分で購入 自動車保険のドラレコ特約
メリット ・長期保有なら安くすむ
・機種の選択肢も広い
・事故の初期対応がスムーズ
・購入の初期費用がかからない
デメリット ・購入の初期費用がかかる ・長期になると購入より負担高い
・個人情報の漏洩が心配

ドライブレコーダーにはメンテナンスの必要があります!

せっかくドライブレコーダーを取り付けただけで安心してはいけません。独立行政法人国民生活センターによると、ドライブレコーダーの事故時の記録がされていなかった事例も報告されています。ドライブレコーダーを使用している18歳以上の男女2000人にアンケート調査を行ったこところ、SDカードのフォーマットや交換が必要なことを知らないケースもあるようです。メンテナンスもしていかないといざという時に役に立たないケースもあります。

購入時には説明書などに目を通すことだけでなく、画像がきちんと作動するかを数ヶ月ごとにチェックするようにしましょう。

 

引用:独立行政法人国民生活センターによる平成30年8月の報告分より抜粋

引用:独立行政法人国民生活センターによる平成30年8月の報告分より抜粋

さて、損害保険会社のドラレコ特約を検討する場合の注意点としては、単体では利用することができず、あくまでも自動車保険に加入した際に特約として追加できるものです。

現在で2社、来年から大手4社での取扱になるものの、ご自身の加入している保険会社が導入していないのであれば、あえて保険会社を変更するよりはご自身でドライブレコーダーを購入する選択となるでしょう。ただ事故時の対応をスムーズにしたいのであれば、更新時にドラレコ特約を付帯できる保険会社も併せて比較してみると良いかと思います。

車に乗る以上、自分が注意していても事故やトラブルがゼロではありません。そんな際に自分の正当性を主張するにも今や証拠が必要な時代になってきました。今後AI技術の発展によって、ドライブレコーダーの機種向上や損害保険会社のサービスの充実なども改善していくと思われますので、今後の展開にもぜひ期待したいです。

参考

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