「掛け捨て」VS「貯蓄型」? 生命保険の損をしない選び方

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このページでは、生命保険に入る際、

  • 月々の保険料が安い掛け捨ての保険
  • 月々の保険料は高いが、解約時に払い込んだ保険料が戻ってくる貯蓄型の保険

どちらを選ぶのが良いのか?について考えました。

いきなり結論から言うと、金額的に無理のない範囲で貯蓄型の保険を優先し、それでも足りない死亡保障に対して、掛け捨ての保険で補うというスタンスが良いのではないかと考えています。

死亡保障が1,000万円必要だとしたら、600万円を貯蓄型保険、残りの400万円を掛け捨て型保険で備えるというイメージです。

保障としてシンプルなのは圧倒的に掛け捨て型保険なのですが、どうして貯蓄型保険も組み合わせる案をお勧めしているのかと言うと、上手く活用することによって、死亡保障を得るとともに、老後・学資資金の準備なども同時にできるからです。

すべての死亡保障を貯蓄型保険で備えないのは、月々の保険料の負担を考えてのことです。必要保障額と家計のバランスから、上記の例のような設計が長く付き合っていきやすいかと思いました。

貯蓄型保険の誤解

「掛け捨て型保険=保険料が安い」「貯蓄型保険=保険料が高い」というイメージがあり、実際そうなのですが、実は戻ってくるお金を考えると、貯蓄型の保険の方が、実質的に払い込む保険料の総額は少なくて済みます。

例として、同じ保険会社A社で販売されている定期保険と終身保険を比べてみましょう。加入年齢は、30歳・男性、保障内容はどちらも、死亡・高度障害状態になったときに、500万円の保険金が支払われるプランで比較してみます。

定期保険(掛け捨て)の場合
保険期間 月額保険料 期間中の総支払額
30歳からの10年間 1,190円 14万2,800円
40歳からの10年間 1,805円 21万6,600円
50歳からの10年間 3,355円 40万2,600円
総支払額 76万2,000円
終身保険(貯蓄型)の場合
保険期間 月額保険料 期間中の総支払額
30歳からの30年間 1万455円

376万3,800円

総支払額 376万3,800円
解約時の返戻金額 400万1,000円
差額 +23万7,200円

掛け捨て型の場合、30年間で払い込んだ保険料の総額は76万2,000円、一方、貯蓄型の場合は376万3,800円ですが、解約時に400万1,000円戻ってくるので、トータルでは同額の死亡保障がありながら、23万7,200円のプラスを得ることになります。

短いスパンで見ると掛け捨て型保険の方が安いですが、「30年間で払い込んだ総額の収支」という見方をすると、貯蓄型保険の方がお得になっているのです。

どうして貯蓄型保険はお金が戻ってくるの?

ここで、「なんで貯蓄型の保険は、死亡保障がついているのにトータルでプラスになるの?」と疑問に思った人もいるかと思います。

理由はさほど難しくなく、結局、掛け捨て型も、貯蓄型も、保障部分に保険料がかかっているのは同じです。違う点は、貯蓄型保険の場合、保険会社が契約者から預かった保険料をもとに運用し、その運用益を乗っけて返してくれるため、トータルでプラスになるというわけです。

 

図

1円も返ってこないと考えると、掛け捨て型はやっぱり損をしているような気分になりますが、上の図のように、もともと保障分の保険料しか払っていないだけで、別に損をしているわけではないということです。

貯蓄型保険にデメリットはないの?

月々の保険料は掛け捨て型より高くでも、トータルで得をするなら「すべての保障を貯蓄型にすれば良いのでは?」と早合点するかもしれませんが、貯蓄型保険にも注意すべき点はあります。繰り返しているとおり、月々の保険料が割高になることのほか、

  • 途中解約をすると、解約時に戻ってくる予定のお金が大幅に減る

という点です。

先程も述べましたが、保険料が割高になるのは、保険会社に運用してもらう貯蓄の分も合わせて支払うことになるからです。にもかかわらず、その運用資金を払込期間の途中で途絶えさせると、保険会社側も予定どおりの運用益を見込めません。結果、ペナルティーのような形で解約返戻金が減額されることになります。

したがって、途中解約をする恐れがあるような負担の多い保険料に設定するのは絶対に止めてください。必ず無理のない金額で積み立てるのがセオリーです。

自分で運用・貯蓄ができる人に貯蓄型保険はいらない?

インターネット上のブログなどを見ると、「死亡保険は掛け捨てで入って、貯蓄・運用は、投資信託や株式投資などを自分でやれば良い」と主張している人がいます。

この意見は特に間違っていません。保険の場合、保険会社に手数料を払い運用してもらうわけですから、自分でお金を増やせる人は、月々の保険料が安い掛け捨て型の保険に入り、貯蓄は自分で増やしていくのがベストでしょう。もちろん、相応のマネーリテラシーが必要になりますが。

「保険に入るなら少しでもお得に入りたいな」くらいの気持ちで、資産運用などを本格的に始めるつもりはないという人は、貯蓄型の保険を検討すれば良いというのが当サイトの考えです。

全体を通して

以上をまとめると、

  • 自分で貯蓄・運用する自信がある人は、保障だけを得られる掛け捨て型保険で問題ない

自分で資産運用をするつもりはない(できない)、または、掛け捨ては気持ち的になんか嫌だという人は、

  • 金額的に無理のない範囲で貯蓄型の保険を優先し、それでも足りない死亡保障に対して、掛け捨ての保険で補う

というのが、当サイトの今のところの結論です。

具体的にどんな貯蓄型保険がおすすめか知りたい人は、おすすめ終身保険2017(円建て・外貨建て保険の実情)をご覧ください(貯蓄型保険については、マイナス金利の影響で選び方が変わってきていますので、その辺りの実情についても書き加えています)。

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