自営業者にオススメの保険を教えてください。

脱サラして家業を継ぐことになりました。国民年金に戻るので民間の保険で上乗せした方がいいですよね?オススメの保障やプランがあれば教えて欲しいです。よろしくお願いします。

所得保障、年金保障、遺族基礎年金の補強を検討しましょう。

図「国民年金に戻る」とおっしゃっているとおり、自営業と会社員の決定的な違いは社会保険の加入先です。

会社員は国民年金の2階部分も支払っているぶん、将来受け取れる年金も多いですし、病気で働けなくなったら有給休暇や傷病手当金を利用できます。死亡したとき遺族が受け取れる遺族年金の金額も上です。

定年退職がないなど、自営業ならではのメリットもありますが、こと保障においては、会社員並に準備しておかないと不安だと思います。

一つひとつ具体的に見て行きましょう。

所得保障と医療保障

前述したとおり、自営業者には仕事を休んでもお金がもらえる傷病手当金がないので、休職はそのまま収入ストップにつながります。

傷病手当金に代わる最も近い保障は「所得補償保険」という損害保険です。「具合が悪くて会社を休むのだから医療保険でもいいのでは?」と思うかもしれませんが、医療保険は病気や怪我での「入院」や「手術」に対して備えるもので、傷病手当金のような「就業不能状態」をカバーするものではありません。その点、所得補償保険はまさに就業不能状態に備えるための保険なので、根本的なつくりがマッチしています。

肝心の補償額ですが、月額◯◯万という設計もあれば、現在の収入の◯%という設計もあります。傷病手当金は給料の約7割が受け取れる仕組みなので、代用という意味では後者の設計の方が分かりやすいかもしれません。どちらにしろ、お子さんが小さな間など、収入が止まると困る期間に合わせて限定的に使うといいでしょう。

ただし、精神疾患は補償されなかったり、半年間の免責期間があったりと弱点も見えるので、保険料が苦しくならない程度の医療保障にも加入したいところ。医療保険なら保証範囲が幅広いですし、保険適用外の高額な医療費をカバーする先進医療特約も付けられます。

※より詳しい知識は所得補償保険の専用ページで解説しています

年金保障

自営業者には定年がありませんが、いつまでも働けるわけじゃありませんよね。会社員と同じく、老後の資金はきちんと考えておく必要があります。ところが、国民年金はちょっと頼りなく、2014年現在の保険料(1万5250円)で40年間納めたときの月額はなんと約6万4400円しかありません。……とてもじゃないですが、これだけでは生活できません。

そこで最近注目されているのが、民間保険会社の個人年金保険です。公的年金と違って60歳から受け取ることも可能で、若い頃からコツコツ積み立てることも、まとまったお金を一気に納めることもできます。受け取り方も種類があり、基本的には確定年金(あらかじめもらえる期間が決まっている)ですが、公的年金のように終身年金(本人が死亡するまで受け取れるタイプ)もあります。このあたりは各社さまざまな商品があるので、自分好みの保険を選びましょう。なお、支払った保険料は税額控除の対象になるので、節税効果も期待できます。

※より詳しい知識は個人年金保険の専用ページで解説しています 

もちろん、金融商品や、自営業者向けの企業共済等で備える選択もあります。私的年金はどうしても抵抗があるという人は、「国民年金基金」といって、国民年金の金額を上乗せする制度を利用するのもいいでしょう。

死亡保障

基本的な考え方は、結婚したとき子どもができたときと同じです。独身の人にはほとんど必要ないですが、守るものができたら万一の事態に備えましょう。

自営業の方に必ず知っておいていただきたいのは、会社員の方との遺族基礎年金の金額差です。たとえば、世帯主を亡くした子どもがいる家庭に支給される遺族基礎年金は、下記ほどの差があります。

子どもが1人 子どもが2人
自営業 99万5200円 121万7600円
会社員 158万4600円 180万7000円

※亡くなった配偶者が平均月収35万円、加入期間25年を前提に比較した場合
※あくまでおおよその計算です
※詳細は日本年金機構のページでご確認ください

結構大きな金額ですよね。足りないと思う分は、

  • 手厚い生命保険に入る、または増額する
  • 定期死亡保険で一時的に補う
  • 収入保障保険で二重に備える

などで補強する必要があると思います。

まとめ

保障 内容
収入保障 傷病手当金を所得補償保険で代用
医療保障 所得補償保険の補佐的役割で加入。同保険でカバーできない保障にも備える
年金保障 個人年金保険の活用、貯蓄型の保険(終身や養老)で代用することも可能
死亡保障 終身保険、定期保険の増額、収入保障保険の併用

繰り返しになりますが、基本的には会社員と並べるくらいの保障を確保しておくということです。家族を養っているならなおさら、万一のリスクに備えて慎重に準備しましょう。

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