教育資金の積立用として人気の学資保険ですが、金融情勢のあおりを受け、保険会社はそれまでのような高い返戻率を期待するのが難しくなってきました。結果、学資保険ではなく、米ドルや豪ドルなどの外貨建て保険を利用する人が増えているようです。
将来必ず必要になる教育資金の積立を、不確実ともいえる外貨建て終身保険に託すことの是非はこちらの記事(米ドル建貯蓄型保険や変額保険は学資保険の代わりになるのか?)に譲るとして、実際に利用している人がいる以上、外貨建て保険ならどれくらい貯めることができるのか?は気になるところ。
そこで、学資保険に代わりに使えそうな終身保険を5つピックアップし、18年後や22年後の返戻率をシミュレーションしてみました。
教育資金の積立にも使えそうな外貨建て終身保険
めぼしい外貨建て商品4つを比較しました。次の比較表をご覧ください。
《比較・見積条件》
被保険者:30歳・男性 / 保険期間:終身 / 払込期間10年 / 保障額3万米ドル
保険会社 | 積立利率 | 返戻率 | |
---|---|---|---|
18年後 | 22年後 | ||
メットライフ生命 『USドル建 終身保険ドルスマート』 (2017年9月:3.34%) | 年3.00%固定の場合 | 111.4% | 124.4% |
年3.50%固定の場合 | 122.5% | 138.0% | |
年4.00%固定の場合 | 131.7% | 152.9% | |
月払保険料:1万715円 払込総額:128万5,800円 | |||
ジブラルタ生命 米国ドル建終身保険 | 年3.20%固定 | 111.2% | 122.0% |
月払保険料:1万445円 払込総額:125万3,400円 | |||
マニュライフ生命 『こだわり外貨終身』 (2017年9月:2.75%) | 年1.50%固定の場合 | 99.0% | 104.3% |
年2.65%固定の場合 | 115.0% | 127.0% | |
年3.65%固定の場合 | 131.0% | 150.5% | |
月払保険料:1万6,753円 払込総額:201万360円 | |||
ソニー生命 『米ドル建終身保険』 | 年3.00%固定 | 109.5% | 120.5% |
月払保険料:1万514円 払込総額:126万4,920円 |
※保険料、払込総額は1ドル=110円で計算(実際の保険料は毎月の為替で計算されます)。
※各社ドル建て終身保険の保険料支払い&受取を円でする場合は手数料がかかります。
ご覧のとおり、返戻率では外貨建て終身保険が圧倒的に有利です。積立利率の変動を予測することはできないものの、年3%最低保証の『USドル建 終身保険ドルスマート(メットライフ生命)』や『米国ドル建終身保険(ジブラルタ生命)』の場合でも学資保険のはるか上をいきます。当サイトの調査では人気1位の『みらいのつばさ(フコク生命)』ですら105%程ですから、外貨建て終身保険を学資保険代わりに使うというトレンドには頷けるものがあります。
なかでも『USドル建 終身保険ドルスマート』は、年3%という最低保証の高さと月払保険料の安さが際立っており、死亡保障を安価で確保できるのがポイント。金融情報誌などでも高い評価を得ているようです。
専属代理店か保険ショップか?
外貨建て終身保険が使えそうなことは分かりましたが、外貨商品は貯蓄というより「投資」に近いです。為替リスクがつきものですし、安直に飛びつくのはお勧めできません。
もっとも、そのあたりはきちんと決まり事があって、外貨建て保険に加入したい場合は、保険代理店と対面相談をしてから、というルールになっています。忙しい人や、オンラインで契約したい人には煩わしいかもしれませんが、顧客の財産を護るために定められたルールですので、逆に利用する、くらいの気持ちで、ライフプランも含めて相談するといいでしょう。
検討している保険が明確に決まっている場合、その商品を取り扱う専属代理店を訪ねるといいですが、複数社の保険の返戻率の比較・見積もりや、それらを組み合わせた教育資金プランを考えたい場合、2社以上の保険会社と代理店契約を結んでいる乗合代理店、いわゆる「保険ショップ」が相談先になります。
超低金利時代ですから、教育資金準備の選択肢は広い方が良いと思いますので、できれば保険ショップに行って設計書を作ってもらい、さまざまなプランから比較して決めるのがベターかと思います。
問題は、どの保険ショップの、どんなプランナーに相談するか。
今後のマネープランをコンサルティングしてもらうのですから、スキルや経験が豊富な顧客満足度の高い担当者に出会いたいものです。
ちまたのランキングサイトはあまり意味がない?
「保険無料相談ショップランキング」などの比較サイトは多数あり、各サイトでおすすめの保険ショップが挙げられています。有名どころでは、『ほけんの窓口』や『保険見直し本舗』などがありますね。
ところが、その有名どころであっても、満足できなかった旨の口コミをしている人は一定数、見かけるため、結局、良い担当者に当たるかどうかは運のような気がしています。もちろん「この保険ショップはデキる人の割合が多い」などの傾向はあるかと思いますが、ランキングサイトで最下位の置かれているようなショップにも、良い担当者は必ずいるでしょう。
以上から、手間暇をかけられるなら、各社または複数のプランナーと会ってみて、信頼できる、相性が合うと思う人を見つける作業をする、というのがベストだと考えています。
……とはいえ、そんな余裕はないという人が大半でしょうから、保険ソクラテスでは、『保険見直しラボ』という保険ショップを紹介しています。
評価の高いプランナーだけを紹介してくれる
保険見直しラボを特に評価する理由は、「取扱保険会社が多い」「ベテランFPを揃えている」「他社で断られた人でも相談に乗ってくれる」「店舗がないので自宅やカフェで相談できる」など多数あるのですが、それらは、大手や人気の保険ショップでもアピールしていることだと思います。
当サイトが好印象を持ったのは、希望すれば、顧客満足度の高いプランナーだけを紹介してくれるという点です。保険見直しラボを運営するJリスクマネジメント株式会社では、対面相談後のアンケートを丁寧に取っていて、それをもとにプランナーをランク付けしているそうです。そこで高評価(8点以上など)を得ている人や、各店舗の支部長クラスなど、ランクの高い人だけを紹介してくれます(ちなみに評価が低い人とは契約を更新しないそうです)。
これなら、優秀な担当者を求めて闇雲に申し込むよりは効率的だと、当サイトは考えています。上手にヒアリングしてもらい、メリット・デメリットもきちんと教えてもらい、一部でいわれている手数料の実態や、担当者の本音なども遠慮なく聞いてみると良いでしょう。
なお、保険見直しラボでそうしたサービスを常設的に展開しているわけではなく、あくまで当サイトの考え(=人気店といっても質の低い担当者に当たることもある)に賛同いただいての試みですので、誤解のないようお願いします(実際に申し込む際は「保険ソクラテス経由」等のコメントを残してください)。
保険相談の相談先を決めかねている、どこを選べばいいか分からないという人は、一案として検討してみてください。