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学資保険といえば、”ゆうちょの保険”、ゆうちょの保険といえば郵便局。現在は民営・分社化により「かんぽ生命」と冠を変えましたが、販売元が郵便局という身近さと安心感は健在です。
学資保険を選ぶなら気になって当然とも言えるかんぽ生命の学資保険。その内容はどんなものなのか? 学資保険の旧王者の実力を徹底分析します。
大学の受験費用や入学金、一人暮らしの予定があるならその初期費用(敷金・礼金)など、大学入学時は実は最もお金がかかります。
このコースは、そのときのために高校卒業時の17歳・18歳を満期とし、まとまった学資金を一度に受け取りたい人のためのプランです。子どもが0歳~12歳の間までなら申し込むことができます。
大学入学時をゴールに据えながら、小・中・高校でかかる諸費用にも備えるコースです。
学費用品の購入や制服代、その他の講習料など、思いのほか出ていく出費にも備えたいという人に向いています。子どもが0歳~3歳の間までなら申し込むことができます。
最もお金がかかる大学入学時ですが、2年生、3年生になっても授業料は変わらずかかります。一人暮らしなら、生活費の仕送りもしてあげたいと思う人もいるでしょう。
このコースは、大学入学時から4年生まで、毎年決まった学資金を年金のような形で受け取ることができます。子どもが0歳~12歳の間までなら申し込むことができます。
あくまで概要ですので、詳細は公式サイトや資料など各サービスでお確かめください。
保障内容 | |
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大学入学時の準備コース | 【満期】17 or 18歳 【払込期間】12、17 or 18歳 【受取パターン】 満期学資金/17 or 18歳:100% |
小・中・高+大学入学時の準備コース | 【満期】17 or 18歳 【払込期間】12、17 or 18歳 【受取パターン】 祝金/小学校入学前:(満期保険金)の5%、中学校入学前:15%、高校入学前:45% 満期学資金/17 or 18歳:100% |
大学4年間の準備コース | 【満期】21歳 【払込期間】12、18歳 【受取パターン】 祝金/18~20歳:毎年(満期学資金の)25% 満期学資金/21歳:25% |
満期学資金の支払日 | 小学校、中学校および高校入学直前の12月1日 |
祝金の据置き | 可能 |
医療保障 |
・入院特約「その日から」 【災害特約】 |
育英年金 | なし |
保険料払込免除特則 | あり |
契約者年齢 | 男性:18歳~65歳 / 女性:16歳~65歳 ※プラン・子どもの年齢により異なる |
被保険者年齢 | 0歳~12歳 |
出産前加入 | 140日前から可能 |
配当 | あり |
契約者貸付の利息 | 調査中 |
信用格付 | 調査中 |
中途解約返戻率 | 調査中 |
この例では、保険料の払込総額が満期学資金を下回り、いわゆる元本割れをしてしまいました……。医療特約をつけなくても元本割れしてしまう、残念な結果です。
この例でも、元本割れしてしまいます。
全プランで元本割れという結果になりました。
試しに保険料払込期間を12歳払済にして見積もりしてみましたが、その場合の保険料が7,120円、払込保険料総額は12年で102万5,280円ですから、やはり元本割れは避けられません。
※更新日時点の内容です。以降の情報はそれぞれのサービスを参照してください。
医療保障を特約で付帯することができます。保障内容は他社と比べて特別抜きん出ているわけではありませんが、放射線治療保険金まで付いており、元祖保障型の学資保険という感じがします。これで通院保障もあれば、保障型の学資保険を求める人には言うことなしだったかもしれません
販売元が郵便局という安心感は、民間の保険会社では感じられない、ある意味最大のメリットです。全国どこにでもあるので利便性がよく、地方にいくほど親近感も高いでしょう。
保険料例で見たとおり、12歳払にしても100%を下回るという状態です。純粋な貯蓄を望むなら他社の学資保険がいいでしょう。
とはいえ、学資保険は執筆時現在、マイナス金利政策などの影響で返戻率に期待できません。それは、はじめのかんぽだけでなく、他社の学資保険でも同じです。
なくなりました。以前は追加できましたが、少しでも貯蓄性を高めようとした結果、廃止になったようです。
はっきりと「これ」と提示するのは難しいです。返戻率は、契約者(通常は保護者)、被保険者(子ども)の年齢、性別のほか、保険料の払込プランによって変わるためです。
ですが、払込期間を短くし(12歳)、「大学入学時+在学中」の準備コースを選ぶと高くなりやすいです(それでも元本割れしてしまいますが……)。
学資保険の代名詞とも言える郵便局の保険ですが、現在のところ積極的に選ぶ理由は少ないと思います。しかし、”ゆうちょ”の知名度はさすがで、当サイトが行った学資保険人気ランキングでは2位という好成績でした。実際に加入した主婦のコメントも掲載していますので、気になる人はぜひ参考にしてください。
元本割れはやっぱり気になるので、検討したい一つの保険として数えておき、他社の商品と合わせて保険の専門家に相談する、くらいのスタンスが冷静で客観的な判断ができると思っています。