もくじ

  1. HOME
  2. 商品の徹底分析
  3. 保険商品の一覧
  4. 朝日生命のがん保険

朝日生命の「スマイルセブン Super」を徹底分析

冒頭からなんですが、かなり評判の高い保険です。口コミやネットでの評価を目にしてお問い合わせを頂くことの多い保険でもあります。

一体どんな点が優れているのか? 朝日生命の「スマイルセブン Super」をじっくりと紐解いていきましょう。

※この商品は販売チャネルによって給付金額等が異なりますのでご注意ください。ここでは保険ショップで取り扱いされているものをご案内します。

《これだけは押さえる》保障内容の特徴

減額することも可能な七大疾病一時金

この保険の主契約はがん発症時の一時金です。そこに、がん以外の六大疾病の一時金も付いているという形です。がんを含む七大疾病で所定の状態になった場合に一時金が受け取れるのですが、その金額を、がんの一時金と「同額」「半額」「1/4」と選択できるのが特徴的。

がん以外の六疾病にも充実した保障を求めるか、がんと同程度までの保障は必要としないけど、一時金は付けておきたい……など、保障の内容をカスタマイズすることができます。

がん治療特約で放射線治療、抗がん剤治療にも月額で給付

がんの治療により、入院・手術・放射線治療・抗がん剤治療を行なう場合、「がん治療特約」を追加すれば、がん治療給付金が月単位で受けられます。

通算給付倍率はがん治療給付月額の120倍限度です。治療内容によって、がん治療給付月額の0.5~1倍ですが、仮に1倍の給付だとすると120ヶ月(10年)分と考えられるので、長期の療養にも対応できるといえます。また、がん治療特約のがん診断一時金は何度でも受け取ることができます。

なお、がん診断一時金ががん治療給付月額の0倍に設定している場合は受け取ることはできません。

がん以外の六大疾病の一時金も1年経過すれば何度でも

六大疾病を発症し、所定の条件になった場合は、一時金を受け取ることができます。また、1年経過すれば、何度でも同額の一時金を受け取ることができます。

一時金の支給要件は2回目以降も初回と同じですが、拡張性心筋症、人工透析法の開始、糖尿病性網膜症は1回限りとなります。

smile7super_sp
smile7super_pc

基本情報と主な保障内容

あくまで概要ですので、詳細はパンフレットや公式サイトなどでお確かめください。

契約情報

契約可能年齢 15歳~80歳
保険期間 終身
保険料払込期間 終身、有期(60歳、65歳、70歳、75歳、80歳払済)
※法人契約に限り10年払済が可能
払込回数 月払・年払
払込方法 口座振替、クレジット払(月払のみ)

主契約

給付金 主な支払条件・保障内容
七大疾病保険(七大疾病一時金) 1.支払い条件
・がん(悪性新生物・上皮内新生物)
 悪性新生物・上皮内新生物と診断された場合
L※責任開始日から90日は免責
・急性心筋梗塞・拡張性心筋症
 急性心筋梗塞・拡張性心筋症の治療のために入院・手術をした場合
・脳卒中・脳動脈瘤
 脳卒中の治療のために入院・手術をした場合
 脳動脈瘤が生じ、それが破裂したと診断された場合
 脳動脈瘤が生じ、その治療のために入院・手術をした場合
・糖尿病
 糖尿病性網膜症の治療のための手術をした場合
 闘病暴性壊疽の治療のための切断術をした場合
・慢性腎不全
 慢性腎不全を発症し、永続的な人工透析法を開始した場合
 慢性腎不全を発症し、腎移植手術をした場合
・肝硬変
 肝硬変を発症し、肝移植手術をした場合
 肝硬変を発症し、食道・胃静脈瘤が破裂したと診断された場合
 肝硬変を発症し、食道・胃静脈瘤の治療のための手術をした場合
・高血圧性疾患
 高血圧性疾患を発症し、大動脈瘤が破裂したと診断された場合
 高血圧性疾患を発症し、大動脈瘤の治療のための手術をした場合
2.保障内容
・一時金を何回でも給付
 ※がん以外の六大疾病の給付金額はがんの給付額の100%、50%、25%を選択が可能
 ※支払金額は30万円~500万円(七大疾病初回一時金特約と合わせて)
・次回以降は、原則として前回の支払事由が発生してから1年経過後。なお、がんと六大疾病は別で判定される

特約

給付金 保障内容等
七大疾病初回一時金特約 支払条件:主契約と同じ
保障内容:初回に限り一時金を給付
がん治療特約 ・がん治療給付金:がん(悪性新生物、上皮内新生物)の治療のための、入院、手術、放射線治療、抗がん剤治療を受けた場合
・がん月額給付額(3~10万円)×治療内容による給付倍率が治療月ごとに受け取れる
・がん一時給付金:がん(悪性新生物、上皮内新生物)と診断された場合、がん月額給付額の0・5・10倍を給付(給付倍率は契約時に選択、1年に1回限り)
先進医療特約 ・療養時点において先進医療と対象となっている医療技術を受診した場合
・先進医療給付金:先進医療にかかる技術料(自己負担分)
・支払限度額は1回450万円、通算2,000万円
・先進医療見舞金:先進医療給付金の10%
保険料払込免除特約 以下のいずれかに該当する場合、以後の保険料が免除される
・がん:がん責任開始日以降にがんと診断された場合(※上皮内がんを含まない)
・がん以外の六大疾病:主契約の支払事由に該当した場合

加入するなら

保険料例

保険会社が充実プランとしてオススメしている組合せをご紹介します。

《見積条件》

主契約(がん100万円・六大疾病100万円)+七大疾病初回一時金特約(主契約と同額)+がん治療特約(月額5万円・一時金なし)+保険料払込免除特約+先進医療特約 終身払い・月払い

年齢 保険料
20歳 男性:3,394円
女性:3,584円
30歳 男性:4,935円
女性:4,799円
40歳 男性:7,594円
女性:6,496円
50歳 男性:1万2,074円
女性:9,030円

以上のとおりですが、加齢とともに保険料負担の重さが増すのが気になるところです(当然なのですが)。

なお、主契約100万円(六大疾病も同額)+先進医療特約のみにすると、掲載している保険料の約半額になります。特約の組合せや六大疾病の給付割合をカスマイズすることで、保険料の負担を調整することができます。

知っておきたい2つのポイント

七大疾病すべての保障を充実させる? がんの治療に重点を置く?

がんの平均治療期間は全体で28.1ヶ月です(日本医療治療データセンターの医療報酬明細書データより朝日生命が試算)。また、がん罹患後に収入が減ったという割合は33%で、そのうち62%が5割以上減額しています(厚生労働省・第2回治療と職業生活の両立等に支援に関する検討会より・平成24年3月実施)。がんになったことで存分に働けなかったり、長期間にわたる治療で医療費の出費が増えるのは痛手でしょう。

一方、平成28年に厚生労働省が発表した「国民健康・栄養調査」の概要によりますと、糖尿病が疑われる状況は全体の24.3%。高血圧(最高血圧が140mmHg以上)の人が男性で34.6%、女性で24.8%でした。がんだけではなく、生活習慣病への備えも検討する必要があると言えそうです。

その視点からスマイルセブン Superを見てみると、がんの一時金をベースにして、六大疾病の給付額を100%、50%、25%と変更できるのはなかなか特徴的です。がんと六大疾病の一時金を同額にすると保険料が高くなりますが、六大疾病の給付核を25%や50%とすることで、保険料を減らすことが可能です。

新設された「がん治療特約」も見どころ。この特約を付けることで、がん治療の入院、手術、放射線治療、抗がん剤治療をした場合、その月ごとに給付金が受け取れます。月額給付額の120倍という上限がありますが、主契約にある一時金と違い、治療した月に給付が受けられるのがポイントです。加えて、がん治療特約はがん診断給付金を追加することができます。

この二つの特徴から、どの保障に重点を置くかの設計がしやすいと言えるのではないでしょうか。たとえば、がん治療の保障に重きを置く場合は、がん治療特約を付けるとともに、六大疾病の一時金給付額をがんの一時金の50%や25%にするなどです。さらに、がん診断一時金を月額給付額の5倍・10倍に設定することで、主契約や初回一時金特約に上乗せして受け取ることも可能です。

保険料は高くなってしまいますが、六大疾病の一時金を100%のままにすることで、七大疾病すべての保障を充実させることもできます。

先進医療特約に先進医療見舞金が支払われる

先進医療の技術料に対して給付された10%が見舞金として給付されます。先進医療のなかには入院を伴わないものもあり、技術料以外に給付があるのは、それ以外にかかる費用の負担を減らすことができます。

この保険でよく頂く質問

当サイトによくお問い合わせいただく内容をまとめました。なお、パンフレットなどの資料にも記載のある内容ですので、もっと詳しく知りたい場合はそちらをご覧ください。

Q1.上皮内がんも保障の対象?

対象です。従来のがん保険には、上皮内がんだと保障の対象外だったり、悪性新生物と比べて減額されるものがありますが、この保険では一時金の給付額が変わりません。1年に1回を限度に何度でも受け取ることができるうえ、2回目以降の給付条件は初回と変わりません(入院していること、などの追加条件が付きません)。

Q2.六大疾病の保障がありますが、保険料免除特則はがんしか保障されない?

がん以外も保障対象です。保険料免除特則は、保障対象の疾病の範囲が広いものでも三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)に限られるものが多いなか、同商品では「主契約の六大疾病の一時金の支払事由に該当した場合」と、対象の疾病範囲が広いです。もちろん、がんと診断された場合も対象です(上皮内がんは対象外です)。

全体を通して

一時金タイプの保険の特徴は、入院日数にかかわらず、給付事由に該当したらスピーディに給付が受けられることにあります。その範囲をがんだけではなく、六大疾病にまで広げたところにこの保険の強みです。

保障の自由度が高いところもメリットの一つでしょう。「がん保障を充実させる」「七大疾病全体を充実させる」「一時金の給付があれば充分」など、保険料と保障内容を確認しながら、自分らしい保障をつくることが可能といえます。

七大疾病の保障が充実しているので、入院タイプの医療保険との併用も不要かと思います。ただ、七大疾病以外の傷病にも備えたいと考える場合、がん以外の一時金を少なくしたり、他の特約を付加しないという方法も考えられます。いずれの考え方も保険料と保障とのバランスをうまく考えましょう。

新商品のため、現状のFPが評価する人気ランキングには入っていませんが、今後、高く評価される可能性を秘めています。

スポンサーリンク