イオン銀行の住宅ローンを徹底分析

掲載: 

特徴

  1. 長期固定金利は扱わない
  2. 金利は手数料タイプで変わる
  3. 「イオンでのお買い物がまいにち5%OFF」(条件有)

1.長期固定金利は扱わない

イオン銀行の住宅ローンでは、長期固定金利の取り扱いがありません。基本が変動金利で、そこに固定金利を付加しています。固定金利特約も最長で10年と短めですが、固定期間終了後の金利の引下幅は最大で1.8%あります。
長期の固定金利を希望するなら、フラット35の取り扱いがあります。ただ、扱える店舗が少ない(イオン銀行直営店のみ)ので、窓口での相談を希望する人は利用しにくいでしょう。イオン銀行は、店舗もありますがネットバンクであり、事前審査から融資まで、インターネットと郵送のみで完結させることもできます。

2.金利は手数料タイプで変わる

ローン取扱手数料には、「定率型」と「定額型」の2種類があります。定率型は、 借入額×2.16%なので、3,000万円借りるなら64万8,000円になります(最低が21万6,000円)。一方、定額型はその名のとおり定額で、10万8,000円です。
数字だけ見ると定額型がお得に感じますが、実は、定額型を選ぶとローンの借入金利が+0.2%となってしまいます。仮に35年返済で3,000万円借り入れ、ずっと同じ金利で完済したとしましょう。金利が0.8%なら毎月の返済額は8万1,917円で、総返済額は3,440万5,140円です。これに対し、0.2%上乗せの1.0%なら、毎月の返済額は8万4,685円になり、総返済額は3,556万7,700円まで膨れ上がってしまい、その差額は116万2,560円にもなります。単純に考えて、イオン銀行で完済するなら、定率型のほうがメリットがありそうです。
保証料と違い、早めに完済したときや他行に借り換えるときでも戻ってこないという仕組みも覚えておきましょう。

3.「イオンでのお買い物がまいにち5%OFF」(条件有)

イオン銀行の住宅ローンといえば「イオンでのお買い物がまいにち5%OFF」が有名です。住宅ローンの契約者限定特約「イオンセレクトクラブ」といい、入会には次の条件があります。

  1. イオン銀行住宅ローンを1,000万円以上かつ10年以上の借り入れ
  2. イオンカードセレクトへの入会

イオンカードセレクトとは、クレジットカード+WAON+イオン銀行のキャッシュカードが1枚のカードになっているものです。
買い物の5%割引が受けられるのは5年間のみで、買い物金額にも上限があります(住宅ローンの借り入れが2,000万円未満=年間45万円、2,000万円以上=年間90万円まで)。日常的にイオンを利用している人なら価値を見いだせるでしょうが、イオンより5%ほど安く販売しているお店もありますし、普段イオンを使わない人にとっては、特別なメリットがあるとは言えないでしょう。

(※余談ではありますが、買い物が安くなることより、イオンカードセレクトで普通預金の金利がアップすることのほうが魅力的です。こちらは住宅ローンの有無にかかわらず受けられるメリットです。普通預金の金利がメガバンクで0.001%(2017年4月現在)のいま、イオンカードセレクト特典で0.12%になるというのは瞠目です。120倍です。

《団信など》

ローン契約者が保険料を負担する特約団信は、ガン保障特約と8疾病保障特約の2種類です。ガン保障特約は金利+0.1%で、ガンと診断されたらローン残高が0円になります。加えて、ガンで先進医療が必要になったときに通算1,000万円まで支払われる特約、「上皮内ガン・皮膚ガン」と診断されたら30万円が支払われる特約もセットになっています。ガン団信を扱う金融機関はほかにもありますが、+0.1%で先進医療まで付くという点では優位です。
8疾病保障特約のほうは、上記のガンの保障のほか、急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態になったとき、また5つの慢性疾患(高血圧症・糖尿病・肝硬変・慢性腎不全・慢性すい炎)で就業不能状態が12ヶ月を超えたとき、住宅ローン残高が0円になります。

申込方法

来店 不要
申込の流れ 事前審査→審査結果通知→正式申込→契約・抵当権設定→融資
対応地域 日本国内 離島など一部対象外になる場合もある
備考  

主な借入条件

契約年齢 借入時20歳以上71歳未満で、完済時80歳未満の方
借り入れ金額 200万円以上1億円以内(10万円単位)
借り入れ期間 35年以内(1ヶ月単位)
申込資格
  • 給与所得者は勤続6ヶ月以上、その他は営業年数が3年以上あること
  • 前年の収入が100万円以上あること
  • 借り換えなら、2年以上正常に返済していること
  • 団体信用生命保険に加入できること
  • 日本国籍、または永住許可等を受けている外国人
資金使途 本人が居住するための物件

  • 住宅の新築・購入資金
  • 住宅の増改築・改装資金
  • 住宅用土地の購入資金
  • 住宅ローンの借換資金
  • 上記に伴う諸費用
返済方法 元利均等返済
ボーナス時増額返済は借入額の50%以内
担保 イオン銀行を第1順位の抵当権を設定すること
保証人 原則不要。
収入合算者は連帯保証人、担保提供者は物上保証人となる
団体信用生命保険
  • 一般団信:保険料は銀行負担

以下は契約者が保険料負担

    • ガン保障特約(金利+0.1%)
    • 8疾病保障特約(金利+0.3%)
火災保険 付保必須
イオン銀行での取り扱いあり

今月の金利

新規・借り換え共通

《適用条件》

  1. イオンカードセレクトの申込
  2. イオン銀行インターネットバンキングの登録

さらに、下記の1~3のいずれかの申込あること

  1. 給与振込口座に指定
  2. カードローンの申込
  3. 投資信託口座の開設(受付窓口によって取り扱いがなければWAONオートチャージの設定)

当初固定金利プラン

金利タイプ 特約期間 店頭金利 引下幅 適用金利 当初期間終了後
当初固定金利 3年 年2.60% 年▲2.22% 年0.43% 年▲1.60%
5年 年2.60% 年▲2.10% 年0.55%
10年 年2.90% 年▲2.21% 年0.74%

※手数料定額型を選んだ場合は+0.2%となる

金利プラン

金利タイプ 特約期間 適用金利
変動金利(新規借入れ) 年0.52%
変動金利(借換え) 年0.47%

店頭表示利率

金利タイプ 特約期間 店頭金利
変動 年2.37%
固定 2年 年2.60%
3年 年2.60%
5年 年2.60%
7年 年2.65%
10年 年2.90%

※手数料定額型を選んだ場合は+0.2%となる

その他の費用

保証料 なし
事務手数料 定率型:借入額の2.16%(最低21万6,000円)
定額型:10万8,000円(ローン金利が+0.2%になる)
繰上返済手数料 無料

フラット35

Aタイプ(手数料定率:融資額×1.836%)

借入期間 融資率 適用金利 フラット35S
(インターネットプラン)
引下幅 金利Aプラン当初10年間
金利Bプラン当初5年間
当初期間終了後
20年以下 90%以下 年1.25% 年▲0.30%  年0.95% 年1.25%
90%超 年1.69% 年1.39% 年1.69%
21年以上 90%以下 年1.31% 年1.01% 年1.31%
90%超 年1.75% 年1.45% 年1.75%

Bタイプ(手数料定率型:5万4,000円)

借入期間 融資率 適用金利 フラット35S
(インターネットプラン)
引下幅 金利Aプラン当初10年間
金利Bプラン当初5年間
当初期間終了後
20年以下 90%以下 年1.45% 年▲0.30% 年1.15% 年1.45%
90%超 年1.89% 年1.59% 年1.89%
21年以上 90%以下 年1.51% 年1.21% 年1.51%
90%超 年1.95% 年1.65% 年1.95%

キャンペーン情報

  • 住宅ローンご相談キャンペーン
    期間:2018年12月10日(月)~2019年2月28日(木)
    期間中イオン銀行店舗で住宅ローンの相談とシミュレーションをし、専用ページからエントリーした方の中から毎月抽選で100名さまにお好きな「食」を選べるカタログギフトプレゼント。

仮審査の傾向・スピード

じぶん銀行は仮審査があります。仮審査は、申込みフォームの入力内容を元に、申込み条件と合致しているか、また個人信用情報の内容などをチェックし、ある程度システム的に審査が行われます。

本審査の傾向・スピード

保証会社を入れていないため、審査はじぶん銀行自体が行います。金利が低金利であること、保証料が無料であることを加味すると若干審査は厳しくなることが推測されます。

口コミ・統計

こんな人が通らない! 審査に落ちた人100人が語る「思い当たる原因」

実際に審査に落ちた人の統計をとり、グラフと同時に口コミ形式で紹介する。ボリュームは必然的に多めになる見込み。

レポート

準備中です。

スポンサーリンク

関連記事

  • 物件以外にもお金がかかる! 住宅取得時にかかる諸費用とは?物件以外にもお金がかかる! 住宅取得時にかかる諸費用とは? ただでさえお金がかかるマイホームの取得に、物件価格以外のコストが発生することをご存知でしょうか。一般的には「諸費用」と総称されており、その名のとおり実にさまざまな費用がくっ付いてきます。事務手数料程度の微々たるものかと思いきや、場合によっては想定外の出費になることも……。諸費用 […]
  • 三井住友銀行の住宅ローンを徹底分析三井住友銀行の住宅ローンを徹底分析 特徴 商品・金利 審査の傾向 レポート 特徴 メガバンクの安心感 窓口とネット専用住宅ローンがある 自然災害にも備える住宅ローン 1.メガバンクの安心感 三井住友銀行は、3大メガバンクの一つという安心感があります。自宅や職 […]
  • どこで借りるのが有利?「公的と民間」「銀行とノンバンク」の違いを解説どこで借りるのが有利?「公的と民間」「銀行とノンバンク」の違いを解説 住宅ローンは、どこで借りられるのでしょうか? まず思いつくのが銀行、そしてフラット35を提供する住宅金融支援機構ですが、選択肢はこれだけではありません。住宅ローンの種類は、大きく分けると公的ローン(公的融資)と民間ローン(民間融資)があります。それぞれの特徴や条件、取り扱い機関 […]
  • 「適用金利」「店頭金利」「優遇金利」の違いは? 金利表示はどこを見るべき?「適用金利」「店頭金利」「優遇金利」の違いは? 金利表示はどこを見るべき? 「住宅ローン金利」と一言で言っても、店頭金利、基準金利、表示金利、適用金利、実行金利、優遇金利、キャンペーン金利など、さまざまな呼び方があります。住宅ローン金利は分かりにくい仕組みになっていて、それぞれの違いを理解しておかないと、間違った金利比較をしてしまうかもしれません。とく […]
  • 関心度は高いのに、ミックスローンがあまり利用されないのはなぜか?関心度は高いのに、ミックスローンがあまり利用されないのはなぜか? 住宅ローンを借りるとき、誰もが迷うのが金利タイプの選択です。金利変動を気にすることなく、安定した返済プランで返していきたいなら固定金利型ですが、低金利で借りられる変動金利型も魅力です。どちらもメリットデメリットがあるため選ぶのが難しいですが、異なる金利タイプを組み合わせるミック […]

コンテンツ一覧

住宅ローンの基礎知識
審査にパスするには
損をしない返済プランの組み方
借り換えを有利に利用する
【フラット35】のすべて
住宅ローン商品別レビュー
総合トップに戻る
  • 保険ソクラテス
スポンサーリンク