新生銀行の住宅ローンを徹底分析

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特徴

  1. 安心パックW(ダブル)で家事代行や病児保育がついてくる
  2. 諸費用のコストが低い
  3. 変動金利は選ぶな
  4. Tポイントが貯まる

1.安心パックW(ダブル)で家事代行や病児保育がついてくる

新生銀行の住宅ローンにある「安心パック」「安心パックW」という2つの付帯サービスのうち、安心パックWを選ぶと、病児保育・家事代行・ハウスクリーニングといった生活支援サービスを利用できます。ローン実行後、借入額に応じた枚数のクーポンが送られてくるので、希望に応じて必要枚数(病児保育は2枚など)を使うという仕組みです。
サービスには利用期限があったり(120回目の返済約定日まで)、対象地域が限定されていたりと、誰でも無制限に利用できるわけではありませんが、共働きの夫婦には役立つのではないでしょうか。

安心パック・安心パックW共通のサービスとしては、「コントロール返済」と「安心保障団信」があります。

コントロール返済は、家計が一時的に苦しいときなど、希望する時期に返済額を減らすことができるサービスです。正式名称を「元金据え置きサービス」といい、一定期間の元金返済をお休みすることが可能です。どれくらい据え置きできるかですが、これは繰上返済で短縮されている期間によります。つまり、繰上返済をしていないと利用することができないということです。
なお、サービス名のとおり、元金の返済分を据え置きしているわけですから、そのまま期間短縮で完済するよりも総支払額は多くなります。

安心保障団信は、死亡・高度障害に加えて介護状態にも備えることができる保障です。所定の介護状態が180日以上継続した場合、または公的介護保険制度の要介護3以上に認定された場合に、住宅ローンの残高が0円になります。

肝心の事務取扱手数料ですが、安心パックは10万8,000円、安心パックWなら16万2,000円となります。どちらも選択しない場合は5万4,000円で済みます。

2.諸費用のコストが低い

借入にまつわる諸費用の安さで、新生銀行はトップクラスです。保証会社を通さないので保証料は不要ですし、事務取扱手数料も5万4,000円~16万2,000円です。多くのネットバンクは、事務手数料で借入額の2.16%(3,000万円の借入で64万8,000円)、メガバンクでは保証料として同等額を払う必要があるので、比較すると新生銀行の割安さが分かります。

団信が無料なのは一般的ですが、介護保障付きの団信も無料です(安心パック付保)。

借り入れ後の一部繰上返済はもちろん、多くの金融機関では有料の全額繰上返済の手数料も無料です。
また、新生銀行の店舗が近所になくても、コンビニや郵便局のATMで手数料なしで入出金できます。ちなみに、住宅ローンを借りると振込手数料が月10回まで無料になります。

3.変動金利は選ぶな

変動金利を希望なら、新生銀行はお勧めできません。金利表には「変動金利(半年型)タイプ」と書かれています が、これは、「契約当初の金利優遇は最初の半年だけ」という意味です。半年後、基準金利に変更がなくても、返済額は上がります。優遇(引下)幅が縮小されるためです。
2017年5月の例では、最初は0.950%の優遇がありますが、半年後は0.650%(ローン残高が500万円以上の場合)に縮小、つまり、借入金利が0.3%上がります。ローン残高が500万円未満となると優遇はさらに縮小されます。他行からの借換えで利用する人など、借入額の少ない場合は特に注意が必要です。

加えて、新生銀行では、変動金利のいわゆる「5年ルール」「125%ルール」を採用していません。このこと自体は悪くないのですが、返済額が急に倍以上に上がってしまうリスクもあるということです。金利の先読みができる環境にあるなど、上級者向けと言えるかもしれません。
わざわざ変動金利を選ばなくても、新生銀行の当初固定金利には1年、3年といった短いタイプがあります。

メガバンク、ネットバンク含め、他行と比べると、基準金利が低いのも特徴。金利優遇が縮小されたり、それ自体がなくなったとき、基準金利の低い方が負担が少なくて済みます。

4.Tポイントが貯まる

住宅ローンの返済をしながらTポイントが貯まります。2,000万円以上、20年以上の借入かつ10年以上の固定金利という条件で、安心パックWを付けない場合、「Tポイント×新生銀行パワースマート住宅ローン」を選ぶことができます。

120回(10年間)まで毎月の返済の後、Tポイントが1,000ポイント付与されます。

ただし、繰上返済をするとTポイントが付かなくなるので注意してください。繰上返済ができないということは、前述した安心パックのコントロール返済も利用不可となり、サービスとしては安心保障団信しか残りません。

低金利の今「繰上返済にメリットを感じない」と考える人で、Tポイントも貯めたいのなら、検討する価値アリです。

《その他》

事前審査がないことがあがります。しかし、特別、短時間で融資が受けられるわけではなく、申込から1ヶ月半くらいかかることもあるとのことです。

ほかに、実際に適用される金利が融資の実行日のものではなく、契約日の金利であるというのは珍しいです。完成前のマンションなら半年以上待つこともあるのでは?との質問には、「契約日から2ヶ月以内に融資の実行とのルールになっております」との回答でした。

申込方法

来店 必要
申込の流れ 審査申込→審査結果通知→契約・抵当権設定→融資
対応地域 日本国
内借地権上にある建物、別荘、市街化調整区域は対象外
備考

主な借入条件

契約年齢 申込時20歳以上、65歳以下で、完済時80歳未満であること
借り入れ金額 500万円以上1億円以内(10万円単位)で担保評価額の100%以内
借り入れ期間 5年以上35年以内(1年単位)
申込資格
  • 連続した就業2年以上、かつ前年度税込み年収が300万円以上の正社員または契約社員であること
  • 自営業者の場合、業歴2年以上、かつ2年平均300万円以上の所得(経費控除後の金額)があること
  • 団体信用生命保険に加入できること
  • 日本国籍または永住許可を有すること(永住許可のない場合、配偶者が日本国籍または永住許可を有し、連帯保証人になること)
資金使途

本人または家族が居住するための

  • 戸建・マンション(中古も含む)の購入資金戸建住宅新築資金(建物完成時に一括融資)
  • 住宅ローンの借換資金
  • 借地中の土地(底地)の買上資金、
  • 延床面積50㎡以上(マンションは専有面積30㎡以上)
  • 住居専用、もしくは店舗や事務所との併用住宅(住居部分が50%以上で、併用部分は自己使用であるもの)

底地以外の土地のみの購入資金は対象外(つなぎ融資も扱わない)
借地権上にある建物、別荘、市街化調整区域は対象外

返済方法 元利均等返済
半年毎増額返済は融資金額の40%以内
(リフォーム資金の場合、半年毎増額返済はできない)
担保 新生銀行が第1順位の抵当権を設定すること
保証人 原則不要
収入合算者は連帯保証人、担保提供者は物上保証人となる
契約者が永住許可のない場合、配偶者が日本国籍または永住許可を有し、連帯保証人になること
団体信用生命保険 一般団信も安心保障付団信(介護保障)も保険料は銀行負担
(安心保障団信は安心パック、安心パックWの特約)
火災保険 付保必須(質権設定する場合もある)

今月の金利

新規・借り換え共通

当初引下期間

金利タイプ 特約期間 基準金利 引下幅 適用金利 当初期間終了後引下幅
残高500万円以上 残高500万円未満
変動金利(半年型)タイプ
<変動フォーカス>
年1.550% 年▲1.10% 年0.450% 年▲0.65% 年▲0.25%
変動金利(半年型)タイプ 年▲1.00% 年0.650%
固定 1年 年1.700% 年▲1.00% 年0.800% 年▲0.70% 引下なし(基準金利を適用)
3年 年1.750% 年▲0.95% 年0.800%
5年 年1.800% 年▲1.00% 年0.800%
7年 年1.850% 年▲1.05% 年0.800%
10年 年2.000% 年▲1.20% 年0.800%
15年 年2.250% 年▲1.40% 0.850
20年 年2.450% 年▲1.55% 0.900

長期固定金利タイプ

期間 適用金利
21-25年 年1.000%
26-30年 年1.100%
31-35年 年1.200%

その他の費用

保証料 なし
事務手数料 事務取扱手数料として5万4,000円
安心パックの事務取扱手数料10万8,000円
安心パックWの場合は16万2,000円
繰上返済手数料 無料

キャンペーン情報

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  • キャンペーン期間:2019年4月10日(水)~2019年9月30日(月)23:59
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仮審査の傾向・スピード

じぶん銀行は仮審査があります。仮審査は、申込みフォームの入力内容を元に、申込み条件と合致しているか、また個人信用情報の内容などをチェックし、ある程度システム的に審査が行われます。

本審査の傾向・スピード

保証会社を入れていないため、審査はじぶん銀行自体が行います。金利が低金利であること、保証料が無料であることを加味すると若干審査は厳しくなることが推測されます。

口コミ・統計

こんな人が通らない! 審査に落ちた人100人が語る「思い当たる原因」

実際に審査に落ちた人の統計をとり、グラフと同時に口コミ形式で紹介する。ボリュームは必然的に多めになる見込み。

レポート

準備中です。

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