【50代編】年代・性別で考える医療保険の保障内容や保険料の相場

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ここでは、50代で民間の医療保険に加入する必要があるのか? あるなら、どのような保障内容で、保険料の目安はどれくらいが適当か?を考えます。

50代の人で、医療保険への加入や見直しを検討している人の参考になれば幸いです。

公的医療保険制度と民間の医療保険

公的な医療保険は、会社員や公務員などが加入する職場の健康保険と、それ以外の人が加入する国民健康保険があります。日本では誰もが何らかの公的医療保険に加入する国民皆保険になっています。医療費の自己負担は3割負担、そして、1か月(月初~月末)の自己負担上限額が定められており、それを超えた場合には払戻しが受けられる、「高額療養費制度」があります。

70歳未満の自己負担限度額(月額)
適用区分 自己負担限度額(1ヵ月)
区分【ア】上位所得者 年収約1,160万円以上 (健保:標準報酬月額83万円以上 国保:旧ただし書き所得901万円以上) 25万2,600円+(総医療費-84万2,000円)×1%
年4ヵ月目の多数該当より一律14万100円
区分【イ】上位所得者 年収約770~約1,160万円 (健保:標準報酬月額53~79万円 国保:旧ただし書き所得600~901万円) 16万7,400円+(総医療費-55万8,000円)×1%
年4ヵ月目の多数該当より一律9万3,000円
区分【ウ】一般 年収約370~約770万円 (健保:標準報酬月額28~50万円 国保:旧ただし書き所得210~600万円) 8万100円+(総医療費-26万7,000円)×1%
年4ヵ月目の多数該当より一律4万4,400円
区分【エ】一般 年収約370万円未満 (健保:標準報酬月額26万円以下 国保:旧ただし書き所得210万円以下) 5万7,600円
年4ヵ月目の多数該当より一律4万4,400円
区分【オ】低所得者 住民税非課税の世帯 3万5,400円
年4ヵ月目の多数該当より一律2万4,600円

たとえば、一般年収(約370万円~約770万円)で総医療費が100万円だった場合、1ヶ月の自己負担は8万7,430円で済みます。これは大きな手助けになり、「高額療養費があるから医療保険は不要」という専門家もいるほどです。ただし、食事代、差額ベッド代、先進医療にかかる費用は高額療養費の対象外です。

民間の医療保険は、基本的に、入院したら受け取ることができる「入院給付金」と、所定の手術を受けたら受け取ることができる「手術給付金」があり、その他の特約は各社により異なります。

50代で医療保険は必要か?

では、50代で民間の医療保険に加入する必要があるのでしょうか?

高額療養費制度もあることですし、十分な貯蓄があれば医療保険に加入する必要は低いと言えます。しかし気になるのは受療率です。厚生労働省の「平成26年患者調査」によると、50代で入院した人は40代と比べると1.8倍にもなっています。以後、年代が上がるに従って受療率は高くなるので、50代の健康なうちに医療保険に加入する必要性は少なくないと考えます。

すでに加入している人は、子供が独立していたら保障内容を見直すなど、老後の生活も考え、以前に加入した医療保険の保障内容がニーズに合っているかどうかを確認しましょう。

医療保険を選ぶ主なポイント

50代が医療保険を選ぶ主なポイントを見ていきましょう。

給付金日額

年代にかかわらず、高額療養費制度があるので、70歳未満なら、1入院あたりの給付金日額は日額5,000円程をお勧めします(約9万円を30日間で割ると計算)。ただし、個室ベッドなどを希望する場合はそれでは足りず、日額1万円ぐらいを目安にしてもいいでしょう。

自営業の人は傷病手当金(病気やケガで就業不能になった場合、月給の3分の2を最長16ヵ月受け取ることができる制度)がないので、所得補償として日額保障を厚くするのもありです。

保障期間

一生涯保障が続く「終身型」と、定められた保障期間の「定期型」があります。

50代で医療保険に加入していない人は、保険料が上がらず、家計管理もしやすい「終身型」のほうがいいかもしれません。払込方法を一生涯払い続ける「終身払」にするか、60歳や65歳で払い終わる「有期払」にするかで保険料が変わりますので、自身の状況に応じて決めるといいでしょう。ここに正解はありません。

若いときに「定期型」に加入した人は、更新すると保険料が上がってしまうので、健康状態にもよりますが、更新がなく総支払保険料を抑えることができる「終身型」に乗り換えてもいいでしょう。 年金生活者となっても支払い続けられる保険料に抑えることが必要です。

特約

高額療養費制度がある限り、50代でも最低限の保障で十分だとは思いますが、30代や40代よりも受療率は高くなるのは事実ですので、必要に応じて特約を付けましょう。

先進医療特約

先進医療とは厚生労働大臣が定めた「高度な技術を用いた治療」のことを指し、先進医療でかかった技術料は健康保険の対象外となっています。

先進医療の技術料は数千円のものから300万円ぐらいのものまで、さまざまな種類がありますが、「先進医療特約」を付加すれば、その技術料を1,000万円や2,000万円など一定の範囲内で実費が保障されます。先進医療を受けられる医療機関は限られているので、治療を受ける確率は高いとは言えませんが、保険料は100円前後ですので、お守り代わりに「先進医療特約」を付加してもいいでしょう。

三大(特定)疾病保障特約(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)

50代は三大疾病「がん」「脳卒中(くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞)」「急性心筋梗塞」のリスクが高まる年代です。そこで、貯蓄で足りない部分を三大疾病一時金で備える方法もあります。ただ、各社支払条件が異なり、保険料も高くなりますので、メリットとデメリットを考えて特約を付ける必要があるのかどうかを判断してください。

女性の場合、女性特有の病気やがんに手厚い「女性特約」があります。女性特有の病気だからといって治療費が特別にかかることはありませが、心配な人は検討してください。

必要な保障内容から考える

50代は子供が独立して子育てが一段落する人も、まだまだ教育費のかかる人もいるでしょう。老後の生活に向けて今後のライフプランを真剣に考えなくてはならない年代でもあります。

そこで、まずは、必要な保障内容を考えてから、自分に合った保険料の安い保険会社を探すことをお勧めします。保障期間やどのような特約を付加するかにもよりますが、50代の場合、男女とも保険料は~5,000円を目安にするといいでしょう。

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