掲載:
払い込んだ保険料のうち、使わなかったお金が丸々戻ってくる珍しいタイプの医療保険。掛け捨ての医療保険が主流のなか、マイナスにならない保険として多くの加入者から支持を集めています。2013年の日経優秀製品・サービス賞部門で優秀賞を受賞。
たとえば、70歳までの契約期間だとして、それまでに払い込んだ保険料の総額が130万円だとすると、70歳になればその130万円が返ってきます。ただし、それ以前に入院や手術などで25万円の給付金を受け取っていた場合は、その分が差っ引かれて105万円となります。
健康還付給付金が支払われた後でも、保険料はそのままで保険契約は継続することができます。ただし健康還付給付金が支払われるのは1回限りです。
健康還付給付金特則の給付年齢 | |
---|---|
ご契約年齢 | 給付年齢(健康還付給付金支給日) |
0~40歳 | 60歳または70歳(どちらかを選択) |
41~50歳 | 70歳 |
51~55歳 | 75歳 |
56~60歳 | 80歳 |
保険代理店によっては「生存保障重点プラン」として販売されている「特定保険料払込免除特則」。がん(上皮内新生物を除く)、心疾患(高血圧性心疾患を除く)、脳血管疾患に罹患し、所定の状態になった場合、以後の保険料の支払いが免除されます。さらに、その時点で健康還付給付金も支払われます。なお、「特定保険料払込免除特則」の付加は選択することもできます。
入院を伴う手術や放射線治療を受けた場合は、入院給付金日額の10倍が支払われますが、外来で手術を受けた場合でも、入院給付金日額の5倍が支払われます。
保障内容 | |
---|---|
疾病入院給付金 災害入院給付金 |
病気が不慮の事故で所定の入院をした場合 ・1日あたりの給付額:5,000~1万円 ・1回入院日数上限60日、通算入院日数上限1,095日 |
手術給付金 放射線治療給付金 |
病気や不慮の事故で公的保険制度給付対象の手術、放射線治療を受けた場合 ・入院日額の10倍(外来手術は5倍) |
健康還付給付金特則 | 健康還付給付金支給日において生存している場合 ・支給額=既払保険料相当額―主契約の入院給付金等相当額 ※特定保険料払込免除特則を付加している場合で、 特定保険料払込免除特則に該当する場合は、 健康還付金支給日に代えて、その時点で健康保険還付金も支給 |
保障内容 | |
---|---|
特定疾病入院給付金 | がん、心疾患(高血圧性心疾患を除く)、脳血管疾患により所定の入院された場合で、 主契約の入院給付金の1入院日数または通算入院の上限を超えた場合、 または所定の高度障害状態になった場合、不慮の事故により180日以内に所定の身体状態になった場合 給付額=主契約の入院給付金日額×(入院日数―主契約の入院給付金の支払日数) |
通院給付金 | 入院前後に通院した場合、入院前60日、退院後180日以内(所定のがん、心疾患、脳血管疾患で入院した場合は、退院後730日以内)の通院が対象 1回の通院日数上限は30日、通算通院日数は1,095日 |
女性疾病保障特約 | (入院給付金) 女性特有の疾病、またはがん、心疾患(高血圧性心疾患を除く)、脳血管疾患により所定の入院をした場合 主契約に上乗せ1回入院日数上限60日、通算入院日数上限1,095日 (乳房再建給付金) 乳がんにより乳房を切除した場合の乳房再建手術を受けた場合 1乳房1回限り、責任開始日90日以内は免責 |
先進医療給付金 | 公的保険制度の先進医療を受けた場合の技術料 通算2,000万円まで |
特定保険料払込免除特則 | 以下の特定の疾病に罹患した場合、以後の保険料の支払が免除、およびその時点における健康還付給付金を支給 ①がん(悪性新生物)と診断されたとき ②心疾患(高血圧性心疾患を除く)、脳血管疾患で、手術または20日以上入院治療を受けたとき |
契約年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20歳 | 2,730円 | 3,171円 |
30歳 | 3,628円 | 4,012円 |
40歳 | 5,301円 | 5,353円 |
50歳 | 7,528円 | 6,309円 |
60歳 | 1万2,520円 | 1万,414円 |
※2018年10月調べの情報です。正確な情報はパンフレットや公式サイトなどでご確認ください。
掛け捨ての医療保険と異なり、健康還付給付金がある分、保険料が割高です。健康還付給付金が受け取れる時期は早くて60歳。この資金を貯蓄と捉えて活用することを考えるなら、割高な保険料も、それまで支払った分(保険金を請求してない分)が返ってくるのでメリットがあると言えます。
がん、心疾患(高血圧性心疾患を除く)、脳血管疾患の三大疾病で入院した場合、主契約の入院給付金の1回当たりの入院日数(または、通算入院日数)の上限を超えた場合、超えた日数分の給付金が支払われます。言い換えると、三大疾病で入院した場合は、入院日数に上限なく入院給付金が支払われます。
女性特有の疾病や、がん、心疾患、脳血管疾患に罹患し、所定の状態になった場合は、主契約の疾病入院給付金に上乗せして入院給付金が支払われます。また、乳がんで乳房を切除したあとに乳房再建手術を受けた場合、乳房1つにつき1回限り一時金が支払われます。
当サイトによくお問い合わせいただく内容をまとめました。なお、パンフレットなどの資料にも記載のある内容ですので、もっと詳しく知りたい場合はそちらをご覧ください。
「健康還付給付金」を受け取る前に解約した場合は、解約返戻金を受け取ることができます。ただし、解約までに支払った保険料総額よりも受取額が下回ります。また、「健康還付給付金」を受け取ったあとに解約した場合は、解約返戻金はありません。
「契約者貸付」は利用できません。
支払った保険料が「健康還付給付金」で返ってくるので、一見貯蓄性がある保険と捉えることができますが、無理なようです。これが利用できるような仕組みになれば、商品としての魅力が増すとは思うのですが。
「超保険」の所定の条件を満たしている場合は、初年度に限り保険料の2%を割引く「まとめて割引」の適用をうけとことができます。
「超保険」とは東京海上グループの生損保一体型の保険契約をいい、所定の条件を満たしている場合は、初年度に限り保険料の2%の「まとめて割引」の適用を受けることができます。なお、健康還付給付金額については、「まとめて割引」の適用を受けない保険料で計算されます。
この保険のポイントは、健康還付給付金をどのように捉えるかです。給付金を受け取った場合でも、指定した年齢になれば、その分を除いて払い込んだ保険料の総額が丸々返ってくることを嬉しいと思えるかどうかでしょう。
ただし、健康還付給付金の受け取りは、契約してから早くて60歳時なので、物価の上昇などによって貨幣価値が下落している可能性はお忘れなく。