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メットライフ生命が5年振りに大型改定を行った医療保険です。”保障の組み合わせの自在性を損なわずに、シンプルで分かりやすい”をコンセプトに開発され、保障内容の構造だけでなく「選びやすさ」にも気を配ったと発表しています(商品名のフレキシィは「flexibility=柔軟性」を意味したもの)。
当サイトが調査した2016年の人気医療保険ランキングでは同率2位にランクインした商品。評価される理由はどこにあるのか? 詳しく調べてみました(※同じシリーズ名で女性専用タイプ、引受基準緩和型タイプも販売されていますが、本項では「シングルタイプ」について解説します)。
保障内容 | ||
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主契約 | 疾病入院給付金 災害入院給付金 |
入院1日目から保障 |
手術給付金 | 入院:入院給付金日額×20 外来:入院給付金日額×5 |
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放射線治療給付金 | 入院給付金日額×20(60日に1回) | |
骨髄ドナー給付金 | 入院給付金日額×10(1回のみ) | |
先進医療給付金 | 通算2,000万円まで | |
先進医療一時金 | 5万円 | |
主な特約・特則 | 通院給付金 | 入院給付金日額×0.6 |
七疾病入院延長給付金 | 入院給付金日額を上乗せ(支払日数無制限) | |
特定(三大)疾病一時金 | 入院給付金×100 上皮内新生物の場合は入院給付金×50 |
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健康祝金 | 5年ごとに5万円 | |
死亡・高度障害 | 病気:入院給付金日額×200 災害:入院給付金日額×400 |
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プラン | 基本保障プラン、通院安心プラン | |
その他 | ティーペックによる健康生活ダイアル、セカンドオピニオンサービス | |
1入院支払限度日数 | 60日 | |
通算限度日数 | 1,095日 | |
契約情報 | ||
引受年齢 | 18~80歳 | |
保険料払込期間 | 終身(先進医療特約は10年更新) | |
払込方法 | 月払、半年払、年払 口座振替、クレジットカード払 |
「自由かつシンプル」で「選びやすさ」を工夫した(らしき)点は、保障プランに表れていると思われます。
プランは、通院給付金なしの「基本保障」と、ありの「通院安心」に分かれ、まずはこの2択から選ぶ設計。次に、同商品の目玉ともいえる七疾病入院保障延長給付金の有無を選択すると、結果的に4タイプの異なるプランが出来上がります。ここからさらに保障を手厚くしたい人は、特定疾病一時金、健康祝金、死亡保険金を追加していくという流れです。
従来の三大疾病関連の給付条件は、「がん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中」の治療を前提としていましたが、フレキシィでは、「がん(悪性・上皮内新生物)、心疾患、脳血管疾患」と保障の範囲が拡がっています。上皮内新生物の場合は減額されてしまうものの、それでも25万円~50万円を受け取れるのは大きいでしょう。
もちろんご存知のとおり、給付確定には保険会社が定める「所定の状態」をクリアしていなければならず、がん以外は(他社より緩いとしても)決して簡単なわけではありません。
がん(悪性・上皮内新生物)、糖尿病、心疾患、高血圧性疾患、脳血管疾患、肝疾患、腎疾患の七疾病のいずれかで入院した場合、入院給付金が上乗せされ、さらに支払限度日数が無制限になります。
日本の医療は入院治療から外来・在宅治療にシフトしているため、七疾病を患ったからといって長く入院する(=多くの延長給付金が受け取れる)とは限りませんが、脳血管疾患の平均入院日数が約90日であることを考えると、必要のない保障とは言えません。
《見積もり条件》
入院給付金日額5,000円、七疾病入院延長給付金、終身払
基本保障プラン | 通院あんしんプラン | |||
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月払保険料 | 【男性】 30歳:1,817円 40歳:2,472円 50歳:3,637円 |
【女性】 30歳:1,872円 40歳:2,327円 50歳:3,142円 |
【男性】 30歳:2,063円 40歳:2,820円 50歳:4,171円 |
【女性】 30歳:2,094円 40歳:2,621円 50歳:3,541円 |
七疾病での入院保障延長をありにしてこの値段は、旧商品である「やさしくそなえる医療保険」よりも安くなっています。しかしこれに特定疾病一時金を足すと、基本保障プランの30歳男性では2,962円まで上がり、やや事情が変わってきます。
できるだけ保険料を節約したい人は、七疾病入院延長給付金をとるか、特定疾病一時金をとるかを天秤にかけてもいいかもしれません。
コンセプトのとおり、シンプルかつ選びやすい保険に出来上がっているという印象です。七疾病入院延長給付金と特定疾病一時金に他社以上の魅力を見い出せるかが評価の分かれ目になるでしょうか。似たような保障を持つ商品と、給付条件&保険料を比較するといいでしょう。