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他社とはひと味違う個性的な医療保険を販売してきた楽天生命が、「今どきの医療事情にあわせた」終身医療保険を出してきました。お手頃ながら手厚い保障を実現したとのことですが、具体的にはどんな保険なのか? 楽天ユーザーでなくともメリットがあるのか?
調べてわかったことをレビューいたします。
入院治療から通院治療にシフトしている昨今の事情を反映し、通院特約を用意しています。1日最大9,000円まで保障。
通院特約の保障範囲は、「入院前」「退院後」「入・退院前後」など商品によって違いますが、楽天生命では「退院後のみ」となっています。
入院患者の3人に1人が8疾病による入院という同社の調べから、3大疾病(悪性新生物・心疾患・脳血管疾患)と5疾病(糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・腎疾患・膵疾患)で入院した場合、入院の支払限度日数が延長される特則があります(8疾病入院支払限度拡大特則)。具体的には、3大疾病では支払限度なし、5疾病では1回の入院につき120日まで拡大されます。
基本的なプラン(入院・手術・通院・放射線治療など)に加え、がん(上皮内新生物含む)の治療費に手厚く備えるプラン、もう少し拡げて三大疾病に手厚く備えるプランが用意されています。がんは診断確定後に一時金、急性心筋梗塞、脳卒中は入院で一時金が受け取れることから、支払事由のハードルは従来よりも低めと言っていいでしょう。
あくまで概要ですので、詳細はパンフレットや公式サイトなどでお確かめください。
契約可能年齢 | 20歳~84歳 |
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保険期間 | 終身(先進医療特約は10年) |
保険料払込期間 | 保険期間と同じ |
払込回数 | 月払 |
払込方法 | 口座振替・カード払 |
給付金 | 主な支払条件・保障内容 |
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入院給付金 | ・病気やケガで入院したとき ・1入院60日まで ・通算1,095日まで保障 ・日帰り入院も保障 |
手術給付金 | ・病気・ケガで手術を受けたとき ・入院中の手術:入院給付金日額×20 ・外来手術:入院給付金日額×5 |
放射線治療給付金 | ・所定の放射線治療を受けたとき ・入院給付金日額×20 ・60日に1回限度 |
骨髄ドナー給付金 | ・所定の骨髄幹細胞または末梢血幹細胞の採取手術を受けたとき ・入院給付金日額×10 |
保険料払込免除 | ・所定の身体障害の状態に該当したとき |
給付金 | 主な支払条件・保障内容 |
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先進医療特約 | ・先進医療による療養を受けたとき技術料と同額の給付金 ・通算2000万円まで |
通院特約 | ・入院後に通院をしたとき ・1回の入院の退院後の通院につき30日まで ・通算1,095日まで |
がん特約 | 【悪性新生物】 ・悪性新生物と初めて診断確定されたとき診断給付金 ・1年に1回まで、通算6回まで保障 ※2回目以後は前回の支払事由に該当した日から1年経過後にがん(悪性新生物)で入院したとき 【上皮内新生物】 ・上皮内新生物と初めて診断確定されたとき診断給付金 ・1年限り |
急性心筋梗塞・脳卒中特約 | ・急性心筋梗塞または脳卒中で入院したとき治療給付金 ・1年に1回まで、通算6回まで保障 |
基本プラン、がんプラン、三大疾病プランでそれぞれ見積もってみました。
男性 | 女性 | |
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20歳 | 3,040円 | 3,380円 |
30歳 | 3,990円 | 4,170円 |
40歳 | 5,530円 | 4,890円 |
50歳 | 7,630円 | 6,490円 |
男性 | 女性 | |
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20歳 | 4,260円 | 4,570円 |
30歳 | 5,680円 | 5,740円 |
40歳 | 7,990円 | 6,950円 |
50歳 | 1万1,390円 | 9,040円 |
男性 | 女性 | |
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20歳 | 4,790円 | 4,960円 |
30歳 | 6,400円 | 6,270円 |
40歳 | 9,040円 | 7,690円 |
50歳 | 1万2,890円 | 1万80円 |
入院日と退院日が同一の入院なら「日帰り入院」として入院給付日額が出ます。HPでは通院特約などとともにアピールされていますが、特に珍しい保障ではありません。
保険料を楽天カードで支払うと、保険料の1%分の楽天カード利用ポイントが貯まります。決して大きな特典ではありませんが、楽天カードを使っている方で、特にこだわりがないなら楽天カードを利用したほうがお得です。
当サイトによくお問い合わせいただく内容をまとめました。なお、パンフレットなどの資料にも記載のある内容ですので、もっと詳しく知りたい場合はそちらをご覧ください。
基本プラン、がんプラン、三大疾病プランともに、あくまで一例です。基本的に特約はオプションで自由に取り外しできますので、詳細はコールセンターやパンフレットなどでお確かめください。
確かに保険料はお手頃、退院後の通院特約など「今どきの医療事情」に寄せてきた保険ですが、裏を返せば、今後の医療事情はどう変わるかわかりません。そうしたコンセプトの保険に終身で加入するのが適切なのかどうか?
保険に詳しい方でも判断が分かれるところですので、資料を取り寄せたうえで他社ともよく比較し、じっくり検討していただきたいと思います。