医療費をできるだけ節約する基本的な方法とは

医療費は節約のしようがないもの、そんなふうに思っていませんか。でも、ちょっとしたことで節約できることもあります。知っていれば余計な出費を省ける節約術をいくつかご紹介します。

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「かかりつけ医」を持ちましょう

病気やケガをしたとき、自宅近くに、信頼できるかかりつけの診療所(ベッド数20床未満)を決めておきましょう。大病院より診察を待つ時間が短く、交通費もかかりませんし、病状・病歴・健康状態などを把握してくれているので、適切なアドバイスを期待できます。かかりつけ医が専門の医療機関の診断を受ける必要があると判断すれば、紹介状を書いてくれます。

ここがポイントで、もし、紹介状も持たずに、いきなりベッド数200床以上の大病院に行ってしまうと、初診料に「特別料金」が加算されることがあります。この「特別料金」は病院が自由に設定できるもので、1,000円から5,000円程度であることが多いです。しかも、公的医療保険の対象外なので、全額を患者が負担しなければなりません。

また、自分の判断で「はしご診療」をするのも控えましょう。別の診療所へ行って診察を受けると、その都度、初診料がかかるうえ、検査も二重に受けることになるので医療費がかさみます。「はしご診療」を避けるためにも、信頼できる「かかりつけ医」を持つことが重要です。

時間外診療は医療費が割り増しになる

昼間のうちから少し調子が悪いと思っていたら、夜になって高熱が出てしまったというのはよく聞く話です。でも、診療時間終了後や休診日に診察を受けると、医療費が割り増しになります。特に深夜の診察の場合は、初診料以外に4,800円が余計にかかってしまいます。できるだけ時間外診療は避けたいものです。体調に不安を感じるようなら、大事を取って診療時間内に診察を受けておくのもひとつです。

初診再診
時間外加算平  日:おおむね6~8時、
18~22時
土曜日:12~22時
850円650円
休日加算日曜日、祝日、年末年始2,500円1,900円
深夜加算22~6時4,800円4,200円

ただし、加算分は公的医療保険の対象となるので、実際に負担するのは3割となります。また、休日や早朝、深夜に診療をしている診療所がありますが、これらの時間帯は診療時間内でも診察料が割り増しとなることがあるので、気をつけましょう。

ジェネリック医薬品を利用しましょう

新薬の開発には多額の研究費がかかります。新薬の価格は研究開発費を含めて設定されるので、どうしても高くなってしまいます。しかし特許が切れれば、開発した製薬会社以外の製薬会社も、同じ有効成分の薬を販売することができるようになります。これがジェネリック医薬品(後発医薬品)で、新薬より安い価格に抑えられています。

ジェネリック医薬品は、主成分は新薬と同じでも添加物は違うので、全く同じ成分ではありませんが、医師や薬剤師に相談しながら上手に利用すれば、薬代を節約することができます。利用にあたっては医療機関側から事前に聞かれるケースがほとんどですが、もしも聞かれなかった場合は、利用したい旨を医師に相談してみましょう。

全体を通して

医療費をできるだけ節約する方法を3つご紹介しましたが、何より大切なのはケガや病気をしないよう、健康に気を付けて生活することです。栄養のバランスの取れた食事と良質の睡眠、適度な運動などを心がけるほか、1年に1回は健康診断を受け、病気を早めに発見するのも重要です。

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