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”傷病時の経済的損失をトータルにカバー”というコンセプトのもと、短期・長期の医療保障に加え、所定のストレス性疾病などで働けなくなったときの年金保障などもある医療保険。特約を付けることで長期入院のみにも対応できるカスタマイズ性のある保険です。
保障内容 | ||
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主契約 | 入院給付金 災害入院給付金 |
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手術給付金 | 《入院》I型:10万円、II型5万円 《外来》5万円 |
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放射線治療給付金 | 5万円 | |
1入院支払限度日数 | 30、60、120、365日 | |
通算支払限度日数 | 1095日 |
入院給付金・手術給付金と放射線治療給付金を主契約とし、他は5つの医療保障と3つの生活保障から目的に応じたオプションを追加していく設計です。詳しくは後述しますが、先進医療特約など定番のものから、就業不能年金や7大疾病延長入院給付金など珍しい特約を選ぶことができ、同商品最大の売りになっています。
1入院の支払限度日数が豊富なのも注目したいポイント。短期から長期入院まで幅広いニーズに対応できるよう、従来型の60日、120日型に加え、30日型と365日型が追加されました。
保障内容 | ||
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医療保障 | ・先進医療給付金 ・先進医療支援給付金 |
・技術料:通算2,000万円まで ・一括で15万円限度 |
3大疾病診断給付金 | 所定の3大疾病と診断確定されたとき50万円~100万円 | |
退院後通院特約 | 1日5,000円 | |
・7大疾病延長入院給付金 ・ストレス性疾病延長入院給付金 |
・7大疾病で入院したとき1入院の支払限度日数が無制限 ・所定のストレス性疾病で入院したとき1入院の支払限度日数が365日まで拡大 |
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3大疾病払込免除 | 3大疾病で所定の状態を満たしたとき以降の払込免除 | |
生活保障 | 就業不能年金 | 病気、ケガ、所定のストレス性疾病で所定の就業不能状態を満たしたとき毎月5~30万円(1、2、3、5、10年) ※55歳・60歳・65歳・70歳から保障満了期間を選択 |
特約死亡保険金 特約高度障害保険金 |
保険期間中に死亡または所定の高度障害状態になったとき100万円~1,000万円 | |
その他 | 入院給付金免責日数60日特約 | 入院開始から61日目以降の入院のみ保障(120日、365日型のみ選択可能) |
「7大疾病延長入院給付金/ストレス性疾病延長入院給付金」は、7大疾病(がん[上皮内新生物含む]、糖尿病、心疾患、高血圧性疾患、脳血管疾患、肝疾患、腎疾患)を治療の目的として入院したとき、入院給付金の給付日数を無制限に延長する特約です。また、所定のストレス性疾病(統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害、気分障害、摂食障害など)で入院したときも、入院給付金の給付日数が1年間に延長されます。
精神疾患での入院は他の疾病よりも長期化する傾向が強いため、これは嬉しい保障と言えますが、一部でもいいので通院費まで負担してくれるともっと良かったですね。双極性障害(躁うつ病)など、通院による投与治療をしている人はかなり多いと思われるからです。
”傷病時の経済的損失をトータルにカバー”する目玉機能として設置されたのが就業不能年金特約。5疾病(悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中、肝硬変、慢性腎不全)により所定の就業不能状態が60日以上続いたとき、病気またはケガによる所定の高度障害状態、もしくは不慮の事故による所定の身体障害状態となったとき、または所定のストレス性疾病(合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害など)により60日をこえて入院したとき、最長10年間、毎月年金を受け取ることができます(一時金で受け取ることも可能)。
就業不能状態の認定ハードルは低くはありませんが、病気やケガだけでなく、ストレス性疾病までカバーしている点は評価できるポイントと言えるでしょう。
入院給付金免責日数60日特約を付けることで、60日を超える長期入院のみに備えるという使い方ができます。「60日以内の短期入院なら高額療養費制度や貯蓄で対応できる」と考える人は一定数以上いるため、そうした人々の要望にかなりマッチしそうです。短期入院の保障を捨てることで保険料も安くなります。
詳細 | ||
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保険料(※) | 【男性】 30歳:2,457円 40歳:3,332円 50歳:4,602円 |
【女性】 30歳:2,492円 40歳:3,022円 50歳:4,117円 |
引受年齢 | 6~75歳 | |
保険料払込期間 | 55歳払済・60歳払済・65歳払済・70歳払済、終身払(最低保険料払込期間10年) | |
払込方法 | 月払、年払 | |
口座振替、クレジットカード払 |
※入院給付金日額5,000円、Bプラン(入院限度日数60日)、終身払の場合
公式サイトの見積シミュレーターには、支払限度日数30日型のAプラン、60日型のBプラン、自由設計のカスタマイズプランが用意されています。上記はBプラン、7大疾病延長入院給付金/ストレス性疾病延長入院給付金、先進医療特約、退院後通院給付金ありで見積ってみました。結構がっつり特約を付けたにしてはリーズナブルな印象ですが、これは同商品の目玉である就業不能年金を付加していないため。就業不能年金を含む見積もりは、(執筆時現在では)カスタマーセンターか、対面販売をしている窓口で問い合わせる必要があります。
ちなみに、30歳男性で、支払期間5年間、受取年金10万円で見積もってみたところ、60歳満了では+2,760円、65歳満了では3,280円でした。当然ですが、保障満了期間を早くすればするほど保険料は下がります。
3大疾病診断給付金の追加やストレス性疾病延長入院特約の強化、就業不能年金特約の新設など、幅広いニーズに応える医療保険にグレードアップしたのは確かです。あれもこれも付けると保険料がかさみますが、医療保険だけでなく、所得補償保険としての機能も求めるなら検討に値する保険ではないでしょうか。