イーデザイン損保の自動車保険を徹底分析
東京海上とNTTファイナンスの出資のもと、2009年に誕生したダイレクト型自動車保険。オリコンによる2015年の顧客満足度ランキングでは、ソニー損保に次ぐ第2位と、非常に人気の高い自動車保険です。
人気の秘密はどんな点にあるのか。ここでは、イーデザイン損保の自動車保険についてまとめます。
主な補償内容
相手方への補償 | ・対人賠償責任保険 ・対物賠償責任保険 ・対物超過修理費用補償特約 |
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ケガの補償 | ・搭乗者傷害保険 ・人身傷害補償保険 ・女性のお顔手術費用特約 ・育英費用特約 ・入院時諸費用特約 |
車の補償 | ・車両保険 ・車両新価保険特約 ・車載身の回り品補償特約 ・車両全損時諸費用特約 ・事故時レンタカー費用特約 |
自動車付帯の補償 | ・弁護士費用等補償保険 ・他車運転危険補償保険 ・自損事故損害保険 ・無保険車事故傷害保険 |
「無保険車事故傷害保険」と、「他車運転危険補償保険」、「弁護士費用等補償保険」が自動でセットされます。弁護士費用等補償保険は1人につき300万円まで。補償内容は一般的なものです。
ホームページから見積可能な3つのプラン(後述)では、人気の特約である「対物超過修理費用補償特約(50万円まで)」が付いてくる設計になっています。保険料に余裕があればセットしておいた方がいいでしょう。
ユニークな特約としては、女性が顔や頭、首をケガしたときの治療費をカバーする「女性のお顔手術費用特約(30万円まで)」がありますが、必要性は高くないと考えます。
【追記】
2015年10月1日より一部の補償内容が改定されました。概要は下記のとおりです。
- 事故時レンタカー費用特約 → 支払対象となる使用期間を「レンタカーを借り入れた日からその日を含め30日目まで」に拡大
- 対人賠償責任保険 → 3日以上入院したときの対人臨時費用保険金(1名につき3万円)を廃止
- 人身傷害補償保険 → 支払い方式を一本化
- 弁護士費用等補償保険 → 上限額の規定を追加
- 車載身の回り品補償特約 → 携帯電話やノートパソコン等、支払対象外となる身の回り品を追加
事故対応
初期対応受付時間 | 9:00~21:00 |
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インターネット事故受付 | あり |
事故対応体制 | ・専任担当者&スペシャリストチーム ・クイックレスポンス(9:00~18:00) |
進捗状況の報告 | 契約者ホームページに進捗状況を掲載 |
東京海上グループの「事故対応品質」をアピールしています。現実には、事故対応力は担当者のレベルによって上下するものなのでなんとも言えませんが、各種の事故対応満足度ランキングでは高い評価を得ています。初期対応が夜の9時までと他社より遅くまで受け付けてくれるのはいいですね。
主なロードサービス
車へのサポート | ・レッカーサポート(最寄り提携修理工場まで無制限、それ以外60kmまで) ・バッテリー上がり ・パンク(スペアタイヤ交換) ・ガス欠対応(10リットルまで無料。保険期間中1回) ・インドアロック ・代車サポート |
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サポート拠点 | 全国約9,300ヶ所 |
人へのサービス | ・帰宅手段案内 ・修理入庫案内 ・24時間営業ガソリンスタンド案内 ・緊急宿泊先案内 ・レンタカー案内 ・医療機関案内サービス ・医療相談サービス ・セコム事故現場急行サービス |
無料レッカー距離は、以前は30kmと頼りないものでしたが、2倍の60kmまで拡大されました。また、ガソリンがなくなったときに10リットルまで給油してくれるサービスは、契約1年目からでも利用可能です。
しかし、遠方の事故などで急きょ必要になるかもしれない宿泊費や帰宅費をカバーする補償は無料ではなく、宿泊先・帰宅手段等の案内に留まっているのは残念。
2017年10月2日より、セコム事故現場急行サービスを開始しました。要請に応じて、24時間365日、セコムの緊急対処員が駆けつけてくれ、事故直後の対応をサポートしてくれます。また、セコムからイーデザイン損保に、事故現場で収集した情報も連携してくれるようになっています。
保険料・割引
走行距離区分 | ・3,000km以下 ・3,000 km超~5,000km以下 ・5,000 km超~1万km以下 ・1万km超 |
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ノンフリート等級別料率制度 | ・年齢問わず補償:6A ・21歳以上補償:6B ・26歳以上補償:6C ・30歳以上補償:6E |
割引 | ・インターネット割引1万円 ・早割500円 ・証券e割500円 ・新車割引25ヵ月以内割引 ・セカンドカー割引 ・無事故割引 ・継続割引 |
走行距離区分は4つと、他社と比較すると多いとは言えませんが、一律1万円のインターネット割引は使えます。ホームページで見積もると、車両保険あり/なしプランと、そこに同保険で人気の特約を追加した3つのプランが出てきます。
割引制度では、業界唯一と宣伝している無事故割引(1年間)があります。更新時に適用される継続割引と合わせると、最大で5%がお得になります。
ここでは、車両のあり/なしの2つのプランを複数の条件で見積もってみました。
【見積条件】
年齢:21歳、26歳、30歳
車種:トヨタ アクア(1500 L・NHP10)
車検:平成30年8月~
運転者:契約者のみ
免許:ゴールド
使用目的、地域:日常、東京
補償される運転者:運転者のみ
プラン | A:車両保険なし | B:車両保険あり |
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保険料(一時払) | 21歳:9万3,360円 26歳:5万7,440円 30歳:3万9,050円 | 21歳:18万340円 26歳:10万5,940円 30歳:7万1,480円 |
割引 | インターネット割引1万円、証券e割500円、新車割引 | |
車の補償 | 車両保険:200万円 免責金額:5万-10万円 | |
相手方への補償 | 対人賠償責任保険:無制限 対物賠償責任保険:無制限 対物超過修理費用補償特約:50万円 | |
ケガの補償 | 人身傷害補償保険:3,000万円 無保険車事故傷害保険:2億円 自損事故傷害保険 | |
その他の補償 | 弁護士費用等補償保険:300万円 他車運転危険補償保険 |
補償プランはスタンダードな内容だと思います。保険料は確かに安く、先述した改定でさらに安くなりました(※ あくまで事例の場合です)。1万円の値引きも効いていますね。もっとも、他のダイレクト型(通販型)自動車保険のなかで抜きん出てお手頃かというと、そういうわけではありません。
総合まとめ
保険料が劇的に安いわけではなく、前述のとおりロードサービスにも一抹の不安が残るにもかかわらず、イーデザイン損保の評価が高いのは、純粋に事故対応度で評価されているためだと推測できます。検討に値する保険として見積もり対象に入れていいでしょう。
※2018年9月26日時点の内容です。以降の更新情報はそれぞれのサービスを参照してください。