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三井住友海上の「GKクルマの保険」を徹底分析

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    国内三大損保の1つ三井住友海上火災保険株式会社の「GKクルマの保険」は、加入時に対面で担当者と相談できる代理店型の自動車保険です。「安心の事故対応と充実のロードサービス」を売りに、国内損保が取り扱う保険料収入の約3割のシェアを誇っていますが、保険料はやや高めです。

    補償内容を「安心基本プラン」と「おすすめオプション」にグループ分けし、自動車保険のことをよく知らない人でも、優先順位が高い補償内容はどれなのかが分かるよう工夫をしています。しかし、補償内容を把握しないまま「安心基本プラン」に加入してしまうと、ケースによっては"補償太り"となる恐れもあります。

    以下、補償内容などについて詳しく見ていきましょう。

    主な補償内容

    相手方への補償【安心基本プラン】
    ・対人賠償保険 ・対物賠償保険 ・対物超過修理費用特約
    ケガの補償【基本安心プラン】
    ・人身傷害保険
    ・重度後遺障害時追加特約
    ・搭乗者傷害(入通院/2区分)特約

    【おすすめオプション】
    ・ケアサポート費用特約
    ・差額ベッド費用特約

    【その他特約】
    ・搭乗者傷害(入通院/2区分)倍額特約
    ・搭乗者傷害(死亡・後遺障害)特約
    ・地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約
    ・車内手荷物等特約

    車の補償【基本安心プラン】
    ・車両保険
    ・車両保険無過失事故特約
    ・全損時諸費用特約
    ・ロードサービス費用特約(おクルマQQ隊をあわせて提供)

    【おすすめオプション】
    ・(新車向け)新車特約
    ・(経年車向け)車両全損(70%)特約
    ・全損時諸費用倍額払特約 ・
    (経年車向け)車両超過修理費用特約
    ・レンタカー費用特約

    自動車付帯の補償【基本安心プラン】(自動セット)
    ・他車運転特約
    ・臨時代替自動車特約

    【その他特約】
    ・自動車事故弁護士費用特約
    ・自動車事故特約
    ・交通乗用具事故特約

    その他特約・弁護士費用特約
    ・日常生活賠償特約
    ・車内手荷物等特約
    ・ファミリーバイク(人身傷害型)特約
    ・ファミリーバイク(自損・無保険車型)特約

    【安心基本プラン】は一般的にニーズの高い補償がセットになっていますが、セット割引等はなく、内容をよく見ると特約もたくさん入っています。

    たとえば「ケガの補償」では【安心基本プラン】に「人身傷害保険」と「搭乗者傷害特約」が入っています。「人身傷害保険」は乗車中の人がケガをして死亡したとき、後遺障害が発生したとき、入院・通院したときに自分の過失分も含めて100%の損害(実費)を支払ってくれる補償です。これは損害保険の特徴である「実損払い」という考え方です。これに対し「搭乗者傷害特約」は、入院や通院に対して日額1万円など定額を支払ってくれる補償です。

    「人身傷害保険」で実費が補償されるほかに、入院費や通院費をカバーする補償が必要か、また、医療保険等に入っている場合は保障が重複しないかなどを確認のうえで「搭乗者傷害特約」を検討する必要があると思います。

    事故対応

    初期対応受付時間24時間365日
    インターネット事故受付インターネット・LINEからの連絡可
    事故対応体制・専門スタッフチーム  
     示談交渉サービス、入院まごころ訪問、紹介ネットワーク、安心コール、安心レター

    ・技術アジャスター  
     車の損傷状態・事故状況の確認

    ・医療アジャスター  
     「治療内容」「ケガの状況」の確認

    全国に176カ所(2018年4月現在)の拠点網があり、自損事故を除く示談交渉はもちろん、独自ネットワークで交通事故に強い弁護士の紹介や、定期的な経過報告をしてくれます。

    さらにスマートフォン対応の「スマ保」アプリで事故現場などの写真や動画を送信でき、事故対応の状況も随時確認することができます。また、LINEから事故の連絡や事故の経過を確認できるなど、契約者との距離を縮める工夫がされています。

    主なロードサービス

    車へのサポート・レッカーけん引は500㎞まで対応
     修理後に車を引き取るまでの交通費や落輪時の引き上げ費用も補償

    ・バッテリー上がり
    ・ガス欠時のガソリン補給(10リットルまで)
    ・キー閉じ込み時のドア開錠
    ・パンク時のスペアタイヤ交換
    ・その他現場で30分以内に完了する応急処置

    サポート拠点全国約4,300カ所(2017年4月現在)
    人へのサービス・帰宅費用サポート
    ・当面の目的地までの交通費
    ・必要な場合は宿泊費
    ・別途レンタカー費用特約あり
    ・スマ保(スマートフォンのGPS機能で位置情報や証券番号をQQ隊に送信)

    「おくるまQQ隊」のネーミングで24時間、365日、専用ダイヤルで対応しています。バッテリー上がりとガス欠時のガソリン補給は保険期間中1回の利用に限りますが、内容を問わず現場で30分以内に完了する応急処置でも利用できます。レッカー移動も500㎞まで対応してくれます。

    保険料・割引

    割引・2台以上割引:2台3%、3~5台4%、6台以上5%
    ・1DAYマイレージ割引(24時間自動車保険無事故割引)
    ・ゴールド免許割引(10%)
    ・長期優良割引(20等級・事故有係数適用期間0・1年間無事故で1.5%割引)
    ・運転者本人・配偶者限定割引(対人・対物・人身傷害・車両保険など7%割引)
    ・運転者家族限定割引(対人・対物・人身傷害・車両保険など1%割引)
    ・新車割引(初年度登録から25カ月以内で割引あり)
    ・福祉車両割引
    ・セカンドカー割引

    走行距離区分の保険料への反映はありません。割引はたくさんありますが、特にユニークなのは「1DAYマイレージ割引」です。1DAY保険は車を借りるときに24時間単位でワンコイン500円から加入できる自動車保険です。代理店からだけではなくスマートフォンやセブンイレブンから手軽に加入できます。

    たとえば、普段の生活は夫婦だけで、年に何回か里帰りする子供が車を利用する場合などに利用価値がありそうです。「夫婦限定割引」で7%の割引をとり、子供が里帰りして車に乗るときだけ1DAY保険に加入し、1DAYマイレージを貯めて次回更新時の割引に活かすことも可能です。

    気になる保険料ですが、実際にサイト上で試算した結果を見てみましょう。

    【見積条件】

    年齢21歳以上、26歳以上、35歳以上
    車種:トヨタ アクア(1500L NHP10)
    初年度登録:平成29年8月1日 純新規(6等級)
    運転者:本人と配偶者
    免許:ゴールド
    使用目的・地域:日常・レジャー、沖縄以外
    割引:ゴールド免許割引、新車割引
    保険期間:1年

    プランA:車両保険なしB:車両保険(一般)あり
    保険料(年払い)21歳以上:7万7,080円
    26歳以上:5万3,010円
    35歳以上:4万7,370円
    21歳以上:13万4,740円
    26歳以上:9万4,410円
    35歳以上:8万1,600円
    割引ゴールド免許割引・新車割引
    車の補償なし車両保険:150万円
    免責金額:5-10万円
    相手方への補償対人賠償責任保険:無制限
    対物賠償責任保険:無制限
    ケガの補償人身傷害補償保険:3,000万円
    その他自動車事故弁護士費用特約 おクルマQQ隊(自動付帯)

    保険料は全体的に高めな印象。表にはありませんが、21歳未満の運転者がいる場合、車両保険なしでも20万円以上の保険料となります。

    子供が免許を取って初めて運転する場合、運転者の年齢条件が21歳未満(年齢問わず)になるうえ、本人・配偶者限定割引から家族限定割引に切り替わり(割引率7%から1%)、大幅な保険料アップにつながります。お子さんが時々しか車に乗らないのであれば、1DAY保険で対応することも考えてみましょう。

    また、【安心基本プラン】では人身傷害補償保険が5,000万円に設定されているほか、さまざまな特約が自動的に付帯されているため、保険料は21歳以上で25万円ほどになってしまいます。逆に弁護士費用特約はオプションとなっているため、【安心基本プラン】にそのまま加入すると、自損事故の示談交渉の弁護士費用は出ません。

    総合まとめ

    国内三大損保の1つで事故対応やロードサービス等安心感はあるものの、やはり保険料は高めです。特に25歳までの保険料は最低ラインの補償でも車両保険を付けると20万円を超え、若い世代が払うには厳しい金額でしょう。

    加入時に親身になって相談にのってくれ、加入後も商品の改正点やお得なサービスなどの情報を提供、事故時はもちろんしっかりとしたフォローをしてくれる代理店であれば、保険料が高いぶんはその「コンサルティング料」と捉えることもできるでしょう(実際、代理店契約のメリットはそこにあると思います)。

    しかし、補償内容に対するコストパフォーマンスを重視する人は、ダイレクト型自動車保険も含め検討し直したいいかもしれません。

    ※2018年9月26日時点の内容です。以降の更新情報はそれぞれのサービスを参照してください。

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