セコム損保の「安心マイカー保険」を徹底分析
自由診療の実費を補償する医療保険で知られるセコム損保ですが、保険商品としては、自動車保険のほうを先に始めています。ホームセキュリティ大手のセコムグループのリソースを活かした現場急行サービスなど、独自の取り組みも起こっている同社の商品について、詳しく見ていきたいと思います。
主な補償内容
相手方への補償 | ・対人賠償責任保険 ・対物賠償責任保険 ・対物超過修理費用特約 |
---|---|
ケガの補償 | ・搭乗者傷害保険 ・人身傷害保険 |
車の補償 | ・車両保険 ・車両無過失事故に関する特約 ・身の回り品補償特約 ・車両全損時臨時費用特約 ・代車費用特約 ・事故付随費用特約 |
自動車付帯の補償 | ・弁護士費用等補償保険 ・他者運転特約 ・自損事故傷害特約 ・無保険車事故傷害特約 |
車両保険を除く、自動車保険の基本的な補償はすべて自動付帯になっており、カスタマイズ性は低いと言えます(搭乗者傷害保険は、希望があれば外すことができます)。車両保険につけられる特約として、事故付随費用特約があり、これは自力走行ができなくなった場合、代替の交通手段や宿泊の費用を補償するというもので、一般的にはロードサービスに含まれているものです。
事故対応
事故対応体制の流れ | ・事故受付 ↓ ・受付確認安心コール(受付後、ただちに) ・現場急行サービス(受付後、ただちに) ↓ ・初期対応完了安心コール(原則、翌日まで) ↓ ・経過報告安心コール(随時。遅くとも対応の翌月中) ・完了報告安心コール(示談書取り付け完了後) |
---|
セコム損保の大きな特徴が、事故対応時の「現場急行サービス」です。事故受付時に、可能な限り、現場に人員が駆けつけてくれる、というもので、これは心強いと感じる人も多いでしょう。ただし、このサービスで来てくれるのは、あくまでも急行サービスの要員で、初期対応のアドバイスなどはしてくれるとありますが、示談はもちろん、保険に関する実際的な対応や処理は行えません。そのような人が来てくれる意味があるのか?という意見もあるでしょうが、誰か駆けつけてくれるだけでも心強いという効果はありますから、評価は利用者の考え方次第でしょう。
主なロードサービス
車へのサポート | ・レッカーサポート(50kmまで無料/JAF会員は65kmまで無料) ・ガス欠対応(10リットルまで。燃料代の実費が必要/保健期間中1回) ・バッテリー上がり ・パンク(スペアタイヤ交換) ・インドアロック |
---|---|
人へのサービス | ・各種情報提供(緊急宿泊先案内・レンタカー業者案内・帰宅手段案内・24時間営業ガソリンスタンド案内) ・各種優待(ホテル・レンタカー) |
ロードサービスについては、抜きんでて優れた点はありません。
前述したとおり、代替交通手段や宿泊費の補償はロードサービスに含まれず、特約での補償になります。問題は、この補償が車両保険につく特約であるため、車両保険をつけていなければ宿泊費等の補償は受けられないことになります。
保険料・割引
割引 | ・インターネット割引3,500円 ・ゴールド免許割引最大15% ・証券不発行割引500円 ・新車割引 ・2台目の車の割引 |
---|
走行距離区分は保険料に直接は反映しない仕組みのようです。
インターネット割引が3,500円しかないのは残念ですが、割引のラインナップは比較的、充実しています。
以下に、サイト上で実際に見積もりをした結果を紹介します。
【見積条件】
年齢:21歳以上、26歳以上、35歳以上
車種:トヨタ アクア(1500 L・NHP10)
車検:平成27年4月~
運転者:契約者のみ
免許:ゴールド
使用目的、地域:日常、東京
補償される運転者:本人・配偶者限定
プラン | A:車両保険なし | B:車両保険あり |
---|---|---|
保険料(一時払) | 21歳:8万5,240円 26歳:4万6,710円 35歳:4万5,010円 | 21歳:15万9,220円 26歳:9万1,070円 35歳:8万6,860円 |
割引 | インターネット割引3,500円、証券不発行割引500円 | |
車の補償 | 車両保険:200万円 免責金額:10万円 | |
相手方への補償 | 対人賠償責任保険:無制限 対物賠償責任保険:無制限 対物超過修理費用補償特約:50万円 | |
ケガの補償 | 人身傷害補償保険:3,000万円 無保険車事故傷害保険:無制限 自損事故傷害保険:1,500万円 | |
その他の補償 | 弁護士費用特約 |
年齢による限定区分に30歳はなく、26歳以上は35歳以上になります。値段自体は、ダイレクト型としては標準的な価格でしょう。特に車両保険なしなら、同じ補償でもっと安いところもあります。前述のとおり、走行距離区分などもないため、走行距離が少ない人は、他社での見積もりと比較することをおすすめします。
総合まとめ
車種や地域、走行距離区分などの他要素が加わることで、必ずしも最安値になるとは限りませんが、40代、特に50代のドライバーは一度チェックしておきたい商品です。子どもが運転しても親の年齢に合わせた保険料が適用される仕組みのため、家族全員が運転するという家庭は見積だけでも取ってみては。
※2018年7月23日時点の内容です。以降の更新情報はそれぞれのサービスを参照してください。