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自転車事故の加害者が事故発生直後に取るべき5つの初期対応

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自転車での接触は立派な交通事故です。自転車だからと軽視せず、車やバイクと同様の事故対応をしなければいけません。

ここでは、自転車事故を起こしてしまったときに取るべき初期対応ついて解説します。(※加害者が怪我をしていない前提で話を進めます)


1.怪我人の救護を再優先する

何よりも優先すべきは怪我人の救護です。応急処置を行う、二次被害が起こらない場所まで移動させるなど、負傷者の安全を確保してください。これを怠ると、道路交通法でいう『救護義務違反』、つまりひき逃げ扱いにされることもあり、刑事処分を受ける恐れがあります。

2.速やかに警察または救急車へ通報

負傷者の安全を確保して初めて、警察または救急車へ通報。どちらに通報しても両方に連絡がいく仕組みになっています。物損事故や、救急車を呼ぶほどの怪我ではないと(互いに)判断した場合は警察だけでも構いませんが、「事故直後はなんともなかったのに、後で具合が悪くなった」というのはよくある話。万一に備え、警察には一部始終を説明しましょう。

軽い怪我でも警察に知らせるべき?

かすり傷程度の軽い接触だった場合、事故扱いにせず当事者同士で解决するケースも現実にはあると思います。しかし、事故を起こしたら警察に届け出ることは、道路交通法で定められている義務です(道路交通法72条1項)。これを果たさないと保険金(自賠責・任意保険)を請求する際に必要になる『交通事故証明書』も受け取れません。怪我の度合いにかかわらず、警察には必ず通報しましょう。

3.連絡先の交換と所持品の確認

被害者が会話に応対できる状態であれば、忘れないうちに連絡先を交換しておきましょう。後々、必ず必要になります。

また、できれば鞄の中身を見せてもらい、事故のせいで傷ついたモノがないか確認しておくことです。なかには悪質な被害者もいて、賠償金目当てでいろんなモノを故意に壊しては、修理代を請求してくる例もあるためです。

4.搬送先の病院に向かう

被害者が病院に運ばれた場合は必ず搬送先に向かい、本人または親族に誠意を込めて謝罪しましょう。人として当然のことであると同時に、やや計算高い言い方になりますが、今後の示談交渉のためにも自分への心証は良くしておくべきです。

怪我の具合や治療期間なども知っておくと、保険会社へ連絡するときスムーズになります。

5.保険会社に連絡

保険会社にコンタクトを取るのは被害者優先の対応をしきった後です。相手への賠償ですから、連絡先は個人賠償責任補償をかけている保険(自転車保険・自動車保険・火災保険など)ですね。インターネット経由で連絡するのもいいですが、いち早い対応を望むならコールセンターに電話するのが一番。ただし、深夜や明け方の場合はすぐに駆けつけてくれるとは限りません。

担当者と連絡が付けば、今後の対応や請求に関することなど、気になることを逐一確認しましょう。気が動転してそれどころではないかもしれませんが、こんなときのための保険です。冷静になり、自分のやるべきことを把握してください。

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