ロストバゲージとは、空港で預けた荷物が遅延したり紛失したりすることです。正確には荷物が遅延することを「ディレイドバゲージ」と呼びます。そして、完全に紛失することを「ロストバゲージ」と呼びます。両方とも国際線ではよくあるトラブルの一つで、上記の総称として「ロストバゲージ」と呼ばれています。
このページでは、ロスト(ディレイド)バゲージが発生した場合、それをカバーしてくれる「航空機寄託手荷物遅延費用」補償について説明していきます。ちなみに、必要な手荷物がなくなってしまったときの対処法を「ロストバゲージの対応手順と遭わないための予防策」で紹介しているので、合わせて読んでおいてください。
まずは、航空会社に何らかの補償(サポート)があるのかを確認する
荷物の到着が6時間以上遅れるとディレイドバゲージとなります。遅延到着の場合は、基本的に航空会社に補償の義務はありません。ただし、お詫びとして必要最低限の身の回りのものを用意してくれたり、見舞金を用意してくれる航空会社もあります。慌てて生活用品を買い足す前に、まずは航空会社にサポートしてくれる内容を確認しておきましょう。
また、荷物が到着しなかった場合は、空港スタッフに「手荷物事故報告書」という書類を作成してもらいましょう。ディレイドバゲージの手続きは当日中ですので、必ず済ませておいてください。
補償が足りない場合は「航空機寄託手荷物遅延費用」補償を利用する
サポート内容は航空会社によりますが、航空会社からの見舞金などでは足りない場合が多々あります。そんなときに役立つのが「航空機寄託手荷物遅延費用」補償です。保険会社によって名称の違いはあり、「航空機寄託手荷物遅延費用」や「偶然事故対応費用」といった補償が該当します。この補償はセットプランに組み込まれていることが多いです。
空港でディレイドバゲージの手続きをした後、保険会社に連絡して補償内容を確認しておきましょう。
給付対象になる補償内容と補償額
「航空機寄託手荷物遅延費用」の補償内容と補償額はどうでしょうか。エイチ・エス損害保険「スマートネッとU」の、ディレイドバゲージの補償内容を見てみましょう。
♦航空機到着後96時間以内に被保険者が負担した必要不可欠な以下の購入費をお支払いします。 ただし、1回の寄託手荷物遅延 について、10万円を支払いの限度とします。
- 衣類(下着、寝間着等)購入費
- 生活必需品(洗面用具、かみそり、くし等)購入費
- 上記1、2以外にやむを得ず必要となった身の回り品購入費
ただし、寄託手荷物が被保険者のもとに到着した時以降にこれらを購入した費用は除きます。
♦家族海外旅行特約付帯の場合は、1回の寄託手荷物遅延について、1家族につき、10万円を支払いの限度とします
(https://www.hs-sonpo.co.jp/travel/compensation.html
身の回りのものや生活用品が対象なので、そこまで大きな補償額は設定されていません。パソコンやカメラなど高価なものがなくなった場合でも、補償額を超える金額は給付されないので、注意が必要です。
シンガポールの空港で乗り継ぎをしたところ、目的地の手荷物受取所でスーツケースが出てこなかった。3日後に受け取り、その間に必要となった身の回り品(歯ブラシ、髭剃り、Tシャツ、短パン、スリッパ、下着、帽子)を現地で購入した。
支払保険金:1万7,940円
//www.sjnk.co.jp/kinsurance/leisure/off/case/con4/
これは損保ジャパン「off!(オフ)」の過去の支払事例ですが、支払額は2万円もありません。生活用品などを買い足した場合は、必ずレシートや領収書をもらって保管しておいてください。保険金を請求するときに必要になります。なお、航空会社からすでにいくらかの補償を受けている場合は、その金額を差し引いた分が保険適用になります。
また、完全に紛失して「ロストバゲージ」となってしまった場合は「携行品損害補償」の対象となります。その場合も携行品は1つにつき10万円が限度となっています。
別の補償に比重を置いても可
ケガ・疾病の治療補償や個人賠償責任補償に比べると、そこまで重きを置かなくてもよいと言える補償です。もし手荷物が遅延したとしてもほぼ戻ってくることが多く、身の回りのものを揃えてもそこまで高額な負担にはならないからです。
目的地が多岐にわたる場合や、乗継便を利用する場合はロストバゲージの可能性も高くなります。航空会社の補償内容などを調べておいてから、不安があれば加入を検討すればいいでしょう。
基本的な対策ではありますが、預ける荷物には高価なものを入れないようにして、衣服や生活用品のみにしておきましょう。また、コンタクトレンズや常備薬など、現地で同じ物を調達しにくい用品は手持ちのカバンに入れておくことをおススメします。