民間介護保険の世帯加入率はどのくらい?

2007年、日本は人口全体の21%以上が65歳以上の「超高齢化社会」に突入しました。内閣府によれば、長期の少子化により総人口が減少する一方、高齢者は増え続け、2023年には33.4%、2060年には39.9%に達し、国民の約2.5人に1人が65歳以上になると推計されています。

高齢社会の深刻化で心配されていることの一つが、公的介護保険です。さすがに消滅はしないでしょうが、財政悪化でサービスが縮小する可能性は高く、そうなると自分の介護費用は何らかの形で補う必要が出てくるでしょう。

こうした背景を受け、生命保険業界では民間の介護保険に注目が集まっています。

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介護保険に加入している人はどれくらいいる?

生命文化保険センターの調査では、平成27年度の民間介護保険世帯加入率は15.3%で、前回調査(平成24年度)より1.1ポイント上昇しています。

世帯世帯主配偶者
平成27年15.311.87.9
平成24年14.210.87.6
平成21年13.711.16.2
平成18年16.112.97.3
平成15年16.412.97.0
平成12年6.95.02.9

※民保(かんぽ生命を除く)に加入している世帯が対象
※寝たきりや認知症によって介護が必要な状態になり、その状態が一定の期間継続したときに、一時金や年金などが受け取れる生命保険、あるいは特約が付加された生命保険であり、損害保険は含まれない
※出典:生命保険文化センター

超高齢化社会に突入して8年経っても15.3%ですから、まだまだ低い数字ですが、今後拡大する余地を残しているとも言えます。事実、大手生保の民間介護保険の売れ行きは好調で、業界全体での第三分野(介護保険含む)の保険料収入は5兆3848億円と、6年連続でアップしています。

参考:日本経済新聞2013/9/22

朝日生命保険相互会社(以下、朝日生命)が実施した「要介護認定後の暮らし」と「民間介護保険に対する意識」に関する実態調査では、介護利用者の7割強が民間介護保険(特約)の存在そのものを「知らなかった」と回答していることから、認知度が上がるに伴い世帯加入率も増加していくと思われます。

民間介護保険に求められているサービスは?

引き続き、朝日生命の調査を参考に、民間介護保険の需要や、そこにある消費者のニーズについて見ていきましょう。

民間介護保険の加入のきっかけで最も多いのは「将来への不安」で、次いで「家族や親族への不安」が挙げられています。要介護状態になるといつまで介護が必要になるかわからず、加えて公的介護保険も先細りしていく気配があるため、こうした不安を抱える人は今後増えていくでしょう。その証拠に、最も期待する保障内容は、「公的介護保険の自己負担分をまかなう」でした。

事実、要介護認定後の暮らしでは、趣味や交際費に関する出費がガクンと減る反面、医療・介護関連費が財布を圧迫することが顕著に表れています。

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