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セゾン自動車火災「じぶんでえらべる火災保険」を徹底分析

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自分好みにカスタマイズするならイチオシとの声が高いセゾンの火災保険です。シンプルな主契約に、個々の住まいに合わせた補償をプラスしていく設計のため、一般的なセットプランに満足していない人や、保険料を節約したい人には嬉しい商品でしょう。

以下、じぶんでえらべる火災保険について調べてみました。

主な補償内容

プランと主契約

基本契約 火災・落雷・爆裂・爆発

冒頭で述べたとおりのシンプルな基本契約。いわゆる「ストレートファイヤー」型の商品です。スタンダードコースや充実コースなど、一般的によく見られる補償のグレード別に設計されたプランはありません。

風災や水漏れ、盗難補償なども選択制なので、住まいの環境が比較的安全だという場合は、基本補償だけでもいいでしょう。保険料の大幅な節約にもなります。もちろん、被害・損害に対するリスクは慎重に検討することをオススメします。

特約

種類 主な内容
地震保険 地震による倒壊・火災・津波などで被った損害を補償
風災・雹災および雪災補償特約 風・雹・雪災で被った損害を補償
免責0円、5万円、10万円から選択
水漏れ、物体の落下・飛来および騒擾等損害補償特約 水漏れ、落下、騒擾等で被った損害を補償
盗難補償特約 盗難によって生じた盗取、損傷、汚損
【限度額(1事故1敷地内)】
現金、切手、印紙:20万円
預貯金証書:200万円または家財の保険金額のいずれか低い方
水災補償特約 水災で被った損害を補償
諸費用補償特約 各種費用保険金を補償。詳細は「費用保険金」を参照
高額貴金属美術品等補償特約 1個または1組30万円を超える家財の損害を補償
100万円限度(時価額)
個人賠償責任補償特約 第三者に負った賠償費用を補償
1億円まで
類焼損害補償特約 自宅からの出火により近隣等等第三者の所有物に類焼し、類焼先の火災保険で復旧できない場合、修復費用の不足分を補償
1億円まで

繰り返しになりますが、必要な補償はオプションとして追加していける仕組みが評価ポイント。住まいの種類やセキュリティ環境、また貯蓄額によって削れるものは削るといいでしょう。もっとも、さすがにすべての補償をリスク別に選べるわけではなく、水漏れと落下・飛来・騒擾が一組になっているなど、あらかじめセットになっている補償もあります。

費用保険金

種類 主な内容
残存物取片づけ費用保険金 家財の燃えかすや燃えた建物の残骸の片付費用
損害防止費用保険金 損害の発生および拡大の防止のためにかかる費用
基本契約の損害のみ対象
諸費用補償特約 失火見舞費用保険金 近隣等第三者の所有物に損害を生じさせたときの費用
1事故1被災世帯あたり20万円(※ただし支払限度額の20%を限度)
臨時費用補償特約 給付事由を満たす損害に伴う臨時費用
100万円まで
地震火災費用保険金 地震等が原因の火災で以下の損害を受けたときの費用。支払限度額の5%
■建物:半焼以上
■家財:全勝

特に際立った費用保険金はありませんが、上表のとおり、諸費用補償特約を付帯したときのみ付いてくる費用保険金がある点に注意です。

その他

無料サービス

種類 主な内容
水回りトラブル 水漏れや排水口のつまりなどを解消するための応急処置
30分程度の軽作業
カギのトラブル 解錠・施錠やカギの紛失トラブルに対応
30分程度の軽作業

保険料

保険料に関する基本設計や契約例を見ていきましょう。公式サイトで見積もってみました。

払込方法等

割引 ・免震建築物割引(地震保険)
・耐震等級割引(地震保険)
・耐震診断建割引(地震保険)
・建築年割引(地震保険)
払込方法 ・月払、年払、一時払
・口座振替、クレジットカード、コンビニエンスストア、郵便局、銀行振込
(※月払、年払は口座振替・クレジットカード以外不可)
評価 再取得価格

契約例1.専用住宅(基本契約のみ)

《見積もり条件》
環境:東京都、建築年月10年以上、1年契約
建物1,500万円、家財1,000万円

項目 金額等
構造級別 T構造 H構造
建物 基本補償のみ 3,000円 6,600円
家財 基本補償のみ 20,00円 4,300円
個人賠償責任特約 1,000円 1,000円
払込方法 一時払
保険料 6,000円 1万1,900円

契約例2.専用住宅(特約付帯)

《見積もり条件》
環境:東京都、建築年月10年以上、1年契約
建物1,500万円、家財1,000万円

項目 金額等
構造級別 T構造 H構造
建物 風・雹・雪災
水漏れ・落下・飛来・衝突・騒擾等
水災
諸費用
8,550円 16,050円
家財 水漏れ・落下・飛来・衝突・騒擾等
盗難
諸費用
4,800円 7,800円
個人賠償責任特約 1,000円 1,000円
払込方法 一時払
保険料 1万4,350円 2万4,850円

補償を基本契約のみに絞ると確かにお手頃。H構造でも1万円程度になりました。参考として自分好みにカスタマイズした見積もりもとってみましたが、こちらも割安といえるでしょう。ただし、他社でいう”充実プラン”のように、あれこれ補償を追加すると必ずしも安くなるとはいえないことから、やはり同商品の魅力は「節約目的で補償をカスタマイズできる」点にあると考えます。

参考に、マンションでの契約例も載せておきます。こちらもお手頃な価格になりました。

契約例3.マンション(基本契約のみ)

《見積もり条件》
環境:東京都、建築年月10年以上、1年契約
建物1,500万円、家財1,000万円

項目 金額等
構造級別 M構造
建物 基本補償のみ 1,950円
家財 基本補償のみ 1,300円
個人賠償責任特約 1,000円
払込方法 一時払
保険料 4,250円

総合まとめ

住まいやライフステージなどに応じ、自分好みにカスタマイズできるのが最大のメリット。保険料の高騰も抑えることができ、まさに”無駄なく・無理なく”を両立できる商品だといえます。

一方で、自由に取捨選択できるということは、本来あるべき補償までうっかり削ってしまう恐れもあるため、自分であれこれ決めるのが得意でない人は他社のセットプランを利用したほうが無難かもしれません。

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