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住まいる共済は全労済の共済です。一口100円で最低10口(1,000円)の出資金を出資することで組合員となり、住まいる共済をはじめとする、全労済の共済を利用できます。なお、出資金は、解約するなどして組合を脱退するときには返金されます。
種類 | 新火災共済 | 自然災害共済 |
---|---|---|
火災など | ○ | ○ |
風水害など | ○※ | ○ |
地震 | × | ○ |
盗難 | × | ○ |
※新火災共済の風水害補償は最高300万円まで
この共済は、新火災共済が基本のプランとなり、より上位のものとして、自然災害共済があります。自然災害共済は新火災共済にプラスして加入する形となり、単体では契約できません。
新火災共済は、火災・落雷・破裂・爆発という、いわゆるストレートファイヤーの補償に、少額(最高300万円)の水災・風災補償がついています。自然災害共済をプラスすることで、水災・風災の補償が拡大(最高4,200万円)され、地震と盗難の補償がつきます。地震共済に別に加入しなくとも、地震の補償がつく点は火災保険とは異なる点です。
種類 | 主な内容 |
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借家人賠償責任特約 | 賃貸で貸主に負った賠費用を補償 4,000万円まで |
個人賠償責任特約 | 第三者に負った賠償費用を補償 1億円まで |
類焼損害特約 | 自宅からの出火により近隣等第三者の所有物に類焼し、類焼先の火災保険で復旧できない場合、修復費用の不足分を補償 1億円まで |
盗難補償特約 | 家財が盗難により損害を負ったときの修理費用を補償 300万円まで |
特約については、どこの火災保険にもよくある基本的なものだけが準備されています。上記のうち、盗難補償特約は新火災共済のみを契約する場合につけられる特約で、盗難補償は本来、自然災害共済を契約しなければ補償されませんが、新火災共済に盗難の補償だけをプラスしたい場合に利用できます。
プラン | 付属する費用共済金 | 内容 |
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新火災共済 | 臨時費用共済金 | 共済金が支払われたとき、共済金の15%を費用として支払い |
持ち出し家財共済金 | 旅行などで持ち出し中の家財の損害を補償(家財が保険の対象の場合のみ) 100万円または共済金の20% | |
失火見舞費用共済金 | 近隣等第三者の所有物に損害を生じさせたときの費用 第三者1人あたり40万円まで(※ただし支払限度額の20%を限度) | |
水道管凍結修理費用共済金 | 凍結によって損壊を受けた水道管の修理費用 10万円まで | |
バルコニー等修繕費用共済金 | バルコニーなど共用部分を修理した費用を補償 30万円または共済金限度額まで(建物が補償の対象で、マンション構造のみ) | |
漏水見舞費用共済金 | 第三者に水濡れ被害を与えたときの見舞金を補償 50万円または共済金の20%まで(建物が補償の対象で、マンション構造のみ) | |
修理費用共済金 | 賃貸借契約にもとづき修理費用を自己の費用で支払った場合の費用を補償 100万円または共済金の20%まで(マンション構造のみ) | |
住宅災害死亡共済金 | 共済金が支払われる事故で死亡した場合 300万円まで | |
風呂の空だき見舞金 | 風呂釜が空だきにより損害を受けた場合、修理費用などを補償 2~5万円 | |
付属建物等風水害共済金 | 風水害により住宅の付属建物または付属工作物に生じた損害を補償 | |
自然災害共済 | 付属建物等特別共済金 | 住宅の付属建物または付属工作物に生じた損害を補償 |
傷害費用共済金 | 共済金が支払われる事故で障害を負った場合 600万円まで |
新火災共済・自然災害共済それぞれに、上記の費用共済金がセットされています。自然災害共済を契約する人は新火災共済も契約することになるため、新火災共済の費用共済金も受け取れます。一部の費用共済金は家財契約がある場合のみや、マンション構造である場合のみなど、契約内容によって存在しないこともあります。
内容はどれも一般的なものですが、ユニークなものとして、風呂の空だき見舞金という、風呂を空だきして、火災には至らなかったが風呂釜が損傷した場合の補償があります。なお、この内容は、コープ共済の「コープ火災共済」と同じです。
割引 | - |
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払込方法 | ・月払、年払 ・口座振替 (※初回掛金の支払いのみコンビニ、ペイジー、カード支払い等が可能) |
評価 | 再取得価格 |
住まいる共済は1年契約のみとなっており、払込は月払か年払になります。申込時の、初回掛金支払のみカード払いなどもできますが、2回目以降の掛金支払は、原則、口座振替のみとなっています。
《見積もり条件》 環境:東京都、70平米、1年契約
項目 | 金額等 | |
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構造級別 | T構造 | H構造 |
新火災共済(建物+家財) | 1万3,120円 | 2万1,420円 |
自然災害共済(建物+家財) | 3万4,440円 | 5万490円 |
個人賠償責任特約 | 2,300円 | 2,300円 |
払込方法 | 年払 | |
掛金 | 4万9,860円 | 7万4,210円 |
《見積もり条件》 環境:東京都、40平米、1年契約
項目 | 金額等 |
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構造級別 | M構造 |
新火災共済 | 6,200円 |
自然災害共済 | 1万9,840円 |
個人賠償責任特約 | 2,300円 |
払込方法 | 年払 |
掛金 | 2万8,340円 |
住まいる共済の特徴として、自然災害共済には地震の補償を含みます。火災保険に地震保険をプラスした場合と同等ということを考えると、自然災害共済をつけたときの掛金は割安と言えます。
共済は、保険とは補償内容の構造が少し違う点に注意が必要です。この共済で言えば、ミニマムなプランであるところの新火災共済にも、少額の風災・水災の補償が含まれる点、自然災害共済には地震補償がある点などがそうです。保険商品と比較検討する場合は、この違いを頭に入れておかないと正しい比較はできません。
踏まえて考えると、火災保険に加えて地震保険に加入するつもりなら、自然災害共済のほうが安くなる可能性が高いです。また、最低限の補償でよいが、風災・水災の補償も気になるという人には、新火災共済がちょうど斟酌に合うこともあるでしょう。しかし両者の中間がないので、掛金と補償のバランスを見ながらあれこれ検討したい場合、この共済がぴったりとなるケースはなかなかないと思われます。