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明治安田生命の個人年金保険です。保険料払込期間(10年~40年)と、保険料の払込が終わってから年金受取を開始するまでに据置期間(1年~5年)を設定できます(設定しないことも可能です)。
契約できる年齢は、年金受取開始年齢で異なりますが0歳~70歳で告知は不要です。ですから、健康に不安がある人、中高年の人も自分年金作りができます。年金の受け取り方法は、5年確定年金、10年確定年金、一括受取の3種類から選べます。
この年金保険の特徴は、高めの返戻率を実現していることです。据置期間を長くすることで、返戻率はさらに上がります。
詳細 | |
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契約可能年齢 | 0歳~70歳 |
払込回数 | 月払・年払 |
払込方法 | 口座振替 |
保障内容 | 5年・10年確定年金 払込期間中に死亡した場合、死亡給付金(払込保険料相当額) |
おもな特約 | - |
契約者 | 年金開始年齢 | 月払保険料 | 払込総額 | 年金累計受取額 | 返戻率 |
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男性20歳 | 60歳 | 2万円 | 960万円 | 約1,020万円 | 106.3% |
女性20歳 | 60歳 | 2万円 | 960万円 | 約1,020円 | 106.2% |
男性30歳 | 65歳 | 2万円 | 840万円 | 約883万円 | 105.2% |
女性30歳 | 65歳 | 2万円 | 840万円 | 約883万円 | 105.1% |
男性40歳 | 65歳 | 2万円 | 600万円 | 約618万円 | 103.0% |
女性40歳 | 65歳 | 2万円 | 600万円 | 約618万円 | 103.0% |
※据置期間なし、10年確定年金の場合
わずかではありますが、据置期間を長くすると返戻率が上がります。例えば、20歳で加入・月払保険料は2万円・据置期間5年・60歳年金受取開始・10年確定年金の場合、返戻率は男性107.0%、女性106.9%です。
個人年金保険のなかには、保険料払込期間中に所定の障害状態などになった場合、以後の保険料の払込は免除されて年金は契約通りに受け取れる商品もあります。この商品は、この保険料払込免除の仕組みがないため、障害状態などになっても、保険料の払込は継続します。保険料の払込が困難で中途解約すると、経過年数によりますが、元本割れする可能性が高いでしょう。
なお、同社の個人年金保険「年金ひとすじ」は保険料払込免除の仕組みが導入されています。
この保険は個人年金保険料控除が受けられると謳われていますが、条件を満たさない契約は受けられないので要注意です。控除を受けるには「個人年金保険料税制適格特約」が付いていることが条件で、下記の4つをすべて満たす必要があります。
つまり、保険料払込期間は10年以上、年金受取開始は60歳以上、10年確定年金にしないと控除は受けられないということです。
保険料は毎月、決められた日に払い込む必要がありますが(自動引き落としでも可)、うっかり忘れた、口座残高が不足していて引き落とされないことがあります。そんな場合は、猶予期間内(月払の場合は、払込期月の翌月1日から末日まで)に払い込めば契約は継続します。猶予期間内に払い込めなかった場合でも、自動振替貸付制度が適用されて解約返戻金があるうちは契約が継続するのが一般的です。しかし、この商品にはこの制度が適用されないので、猶予期間を過ぎてしまうと失効してしまいます。ですから、保険料はきちんと払いましょう。
また、この保険は契約者貸付制度も適用されないので、お金が足りないときは保険から借りられるという考えは通用しません。
以前は高い返戻率を誇っていましたが、2017年4月の保険料改定により、残念ながらかなり下がってしまいました。もっとも、これは同保険に限ったことではなく、時代の波を受けてのやむを得ない結果です。
定額型の個人年金保険は、全体的に低い金利が固定されることになります。保険料の払込は長くなるのが一般的で、低い金利を長期間にわたって固定することは得策とは言えません。
老後の公的年金が不安で自力で老後資金を作るのはいいのですが、その手段が個人年金保険である必要はありません。他の金融商品も含めて、利用する商品を検討すべきでしょう。
なお、同社には、同じ個人年金保険として、災害保障付積立保険「じぶんの積立」があります。同社の保険で積み立てたいなら、どの商品がニーズに合うか比較検討しましょう。