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ソニー生命の変額個人年金は、マネー誌などの保険特集で比較的高い評価を得ている変額年金です。
外貨建て保険が台頭する個人年金保険において、どのような魅力を持っているのか。詳しく見てみました。
特別勘定が8種類あり、運用先が、国内外・株式型・債券型・総合型などアセットクラスや運用方針、リスク特性などが適度に分散されています。現在の経済情勢や運用実績などを考慮し、複数の特別勘定に分散させることで、自分にあった最適なポートフォリオを組むことができます。
なお、特別勘定には特別勘定運営費用や保険契約に係るコスト、運用が投資信託の場合、信託報酬のコストがかかります。
最初に組んだポートフォリオの組入れ比率は、運用実績によってそのバランスが崩れるのが一般的です。元の組入れ比率に戻すためにはリバランスが必要です。リバランスとは、現在ある配分状態を当初設定した組入れ比率に配分を戻すことをいいます。
この保険では年に12回、積立金を移動させることができます。また、当初の組入れ比率を変更するリアロケーションも、保険料払込期間中であれば自由に行うことができます。運用状況に応じた、リバランスとリアロケーションが可能です。
老後に受け取る年金額や、途中で解約した場合の解約返戻金相当額、さらには被保険者が年金を受け取る前に死亡した場合の死亡給付金も運用次第で受取額が変わります。
契約時に基本年金額を設定しますが、あくまで目安であり、運用実績によって受け取れる変額年金額が、設定された予定利率(現在3.5%)を下回る場合、受け取れる年金額等が支払った保険料を下回る場合があります。
詳しい数値が見たい方は、資料をお手元に取り寄せることをおすすめします。
契約可能年齢 | 20歳~60歳(一時払の場合、20~70歳) |
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払込回数 | 月払、年払、半年払、一時払(口座振替払) |
種類 | 主な支払条件・保障内容 |
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年金種類 | 確定年金 (5年、10年、15年) |
基本年金額 | 20~3,000万円 (確定年金5年の場合は50万円~) |
死亡給付金 | 年金受取開始前に、被保険者が死亡した場合、それまで運用実績を元に一定の死亡給付金が受け取れる |
種類 | 運用方針 | ベンチマーク |
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株式型 | 上場株式(日経225型ETF)を主体にベンチマークを上回る運用成果を目指す | 日経平均株価 |
日本成長株式型 | 追加型株式投資信託「フィディティ日本成長株ファンドVA3)に投資、積極運用を基本とする | TOPIX(配当金込) |
世界コア株式型 | 追加型投資信託「ワールドエクイティファンドVL」に投資、ベンチマークを上回る積極運用を目指す ※為替ヘッジなし |
MSCIワールドインデックス (配当込・円ベース) |
世界株式型 | 有力なブランドを保有する企業に注目、さらにファンダメンタルズ分析を行い世界の株式に分散投資。 ベンチマークを上回る投資成果を目指す。 ※為替ヘッジなし |
MSCIワールドインデックス (配当込・円ベース) |
債券型 | 円建債券を中心に利息収入を確保しつつ売買益を獲得、安定運用を目指す。 | なし |
世界債券型 | 金利の分析により、高い実質金利、大きい長短金利差、経済環境の良好な国に投資、ベンチマークを上回る運用成果を目指す ※為替ヘッジなし |
FTSE世界債券インデックス (ヘッジなし。円ベース) |
総合型 | 円建債券の安定した利息収入を獲得しつつ、投資リスクに比べて期待収益率の高い資産に積極投資する | なし |
短期金融市場型 | 短期債券などの短期金融商品中心に投資、運用利回りの確保を目標に投資する | 短期金利 |
種類 | 主な支払条件・保障内容 |
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5年ごと利差配当付 年金支払特約 |
死亡給付金、解約返戻金相当額(契約日から5年経過した契約に限る)を原資に一時金に変えて年金形式で受け取れる 年金種類:確定年金、保証期間付終身年金、保証期間付夫婦年金 |
実際に加入する場合の保険料例を調べました。
払込方法 | 男性 | 女性 |
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月払(60歳払済) | 2万,550円 | 2万490円 |
一時払 | 414万2,300円 | 4,13万3,200円 |
予定利率3.5%、基本年金額100万円の場合の保険料ですが、保険料支払総額は男性の場合616万5,000円、女性は614万7,000円になり、女性の方が若干安くなっています。一時払の方が安いのは、先に保険料を払うことでその期間、運用した分が反映しているからです。
なお、特別勘定のある保険において、予定利率は保証されているものではありません。
保険料払込猶予期間を過ぎて、保険料の払込がなかった場合、その時点の解約返戻金を元に年金額が定額の払済年金保険に自動的に変更されます。この場合、特別勘定により運用を行うことはできません。また、年金受取開始年齢、年金種類は、変更前のものを引継ぎます。
なお、変更後3ヶ月以内に未払い保険料を支払った場合は、変更がなかったもとして、取り扱われます(年金受取開始前に限る)。
解約返戻金がある保険なので、解約返戻金の一定の範囲内で、契約者貸付を利用することができます。ただし、運用実績に応じて解約返戻金も変動するので、その残高や借入額に注意が必要です。
一般的な個人年金の場合、保険期間中に一定の資金を引き出すことはできませんが、運用実績が良好で、基本年金額を支払うための責任準備金を上回っている場合、上回っている部分の積立金を引き出す(減額する)ことができます。また、逆に手元にある余裕資金を積立金に充てる(増額する)こともできます。
当サイトによくお問い合わせいただく内容をまとめました。なお、パンフレットなどに記載のある内容もありますので、もっと詳しく知りたい場合はそちらをご覧ください。
保険料の払い込みを中止して、その時点における解約返戻金を元に、定額個人年金に変更することができます。その場合、年金受取年齢、年金種類は変更前のものを引継ぎます。また、特別勘定への運用は行えません。
加入の申し込みは対面のみです。なお、契約後の保険金請求等のサービスはインターネットで行うことができます。
変額個人年金は、一時期、外資系を中心に多くの商品が販売されていましたが、運用実績が振るわなかった等によって、現在はその数がかなり減っています。ソニー生命の変額個人年金は、そのなかの数少ない生残り組といえます。
理由として考えられるのは、選択できる特別勘定の数やリスク特性のバランスが適切であること、リバランスやリアロケーションが容易にできること、販売チャネルが対面のみであることではないでしょうか。
変額個人年金のライバルにはiDeCo(個人型確定拠出年金)が思い浮かびますが、iDeCoにはある掛金の上限がないことや、中途解約が可能なこと、契約者貸付制度が活用できることなど、この保険ならではのメリットもあります。
いずれにしても、一度資料を請求して、じっくり読んでみられることをおすすめします。