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保険金や給付金を受け取る際にマイナンバー提出が必要?

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2016年にマイナンバー制度が始まり、勤務先や金融機関などにマイナンバー(個人番号)を提出した経験のある人も多いのではないでしょうか。保険会社でもマイナンバーの提出を求めることがあります。しかし、加入者すべてに提出を求めるのではないので、どのようなときにマイナンバーが必要となるのか、なぜ必要なのかを知っておきましょう。


一応おさらい:マイナンバーとは?

マイナンバーとは、日本に住民票がある人それぞれに付与された12桁の番号です。原則として生涯同じ番号を使い続けます。マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の分野で、さまざまな機関にある個人情報が同じ人の情報であることを確認するために活用されます。

たとえば、国民年金保険料の免除の請求があったとき、マイナンバー導入前には、その人が免除の対象かどうかを確認するために、複数の機関で住民票コード、基礎年金番号、健康保険被保険者番号など、違う番号で管理している個人情報をやりとりして、個人の特定を行わなければなりませんでした。ところが、マイナンバーを利用することで、個人の特定を迅速かつ確実に行えるようになり、手続きが効率化され、公平で公正な判断ができるようになったというわけです。

保険でマイナンバーが必要となるとき

生命保険の死亡保険金や満期保険金、解約返戻金などは、所得税・相続税・贈与税の対象となります。ですから、生命保険会社は、一定額以上の保険金や年金を加入者に支払う際、税務署に支払調書を提出することになっています。マイナンバー制度が導入され、この支払調書にマイナンバーを記載することになりました。そこで、支払調書が必要となる手続きをする場合に、受取人がマイナンバー提出を求められるようになったのです。

ですから、対象となるのは、死亡保険金や満期保険金、祝金を請求したとき、年金の受取を開始したとき、解約をしたときなどです。さらに、次の2つのどちらかに該当した場合に、マイナンバーの提出が求められます。

  • 受け取った保険金や満期金、解約返戻金、祝金等の一時金が100万円を超える場合
  • 年金支払額が、年間20万円を超える場合

ただし、たとえば、夫が契約者・被保険者である収入保障保険に加入中、夫が亡くなって妻が年金を受け取るというように、契約者と年金受取人が異なる場合は、支払金額にかかわらず提出が求められます。

マイナンバーの提出を断ってはいけない?

もし、自分のマイナンバーが他人にもれて悪用されてしまったら、大変なことになります。ですから、取り扱いには慎重にならざるを得ません。提出せずに済むならできるだけ提出しないで済ませたいものです。保険会社にマイナンバーの提出をしなかったら、保険金や満期金などを受け取ることができないのでしょうか。

国税庁のホームページによれば、「申告書等にマイナンバー(個人番号)・法人番号の記載がない場合でも受理することとしていますが、マイナンバー(個人番号)・法人番号の記載は、法律(国税通則法、所得税法等)で定められた義務ですので、正確に記載した上で提出してください。」ということです。つまり、マイナンバーの提出を断っても、保険金を受け取ることに支障はないようです。

ただ、同じホームページの中に「記載がない場合、後日、税務署から連絡をさせていただく場合があります。」とも書かれています。絶対に提出しなければならないのではないとしても、不安なら保険会社に問い合わせて提出理由に納得できれば、提出することをお勧めします。

まとめ

保険会社からマイナンバーの提出を求められるのは、保険金を支払う際に税務署に提出する支払調書に記入する必要があるからです。ですから、保険金を受け取るときに求められることがありますが、保険に加入する際などに、すべての人が提出を求められることはありません。

ちなみに、生命保険の死亡保険金や満期金などは、被保険者、保険料負担者、保険金受取人がそれぞれ誰かによって、かかる税金が相続税、所得税、贈与税に分かれます。誰が保険金を負担して、受取人を誰にするかで、払わなければならない税金の額が大きく違うこともあるので、保険に加入する前に、しっかり検討しておきたいものです。

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