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がん保険・医療保険ではカバーできないリスクに備える商品として、アフラックが力を入れる就業不能保険。CMや雑誌で見かけることも多く、「給与サポート保険」という覚えやすいネーミングも手伝って、その知名度はどんどん上がっています。
契約可能年齢 | 満20歳~60歳 |
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保険期間 | 60歳・65歳 |
保険料払込期間 | 60歳・65歳 |
払込回数 | 月払、半年払、年払 |
払込方法 | 口座振替・カード払 |
保障内容 | ||
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主契約 | 短期回復支援給付金 (1回目~17回目) |
5万円~20万円 |
長期療養支援給付金 (18回目以降) |
5万円~20万円 | |
支払対象外期間 | 60日 | |
支払限度 | 生存の限り65歳まで(最低支払保証期間5年) | |
無料サービス | ・メンタルヘルス電話サービス ・メンタルヘルス面談サービス(年間5回まで無料) ・社会保険労務士紹介サービス |
1回目から17回目(1年5ヵ月)までを保障する「短期回復支援給付金」と、18回目(1年6ヵ月)以降を保障する「長期療養支援給付金」の二種類が用意されています。これは、最長1年6ヵ月の傷病手当金制度を利用できる会社員と、そうでない自営業者の”使い勝手の差”を解消するため。
つまり、傷病手当金がもらえる会社員は、その間の就業不能リスクはある程度カバーされるわけですから、短期回復支援給付金を低く抑えることができ(=保険料の節約にもなる)、なんの保障もない自営業者は、両方の給付金を存分に活用できるというつくりですね。
なお、プラン上は必ず、「長期療養支援給付金 ≧ 短期回復支援給付金」になるよう金額の設定をしなければいけません。
支払対象外期間の60日間を過ぎて、1回目の短期回復支援給付金を受け取った後は、それ以降6回目まで、”生存していること”を条件に給付金を受け取ることができます。条件は”生存していること”ですので、その間に現場復帰しても給付金が支払われます。
アフラックが定義する就業不能状態とは、「入院している」か「在宅医療」または「所定の障害状態」を指します。噛み砕いて整理すると、次のようになります。
帰宅すら許されないような、治療に専念する必要がある長期入院。
・自宅や障害者支援施設などで、外出制限がかけられるほど治療に専念している状態。
・障害等級1級・2級に認定された状態(長期療養支援給付金)。
・または、それに相当する、治る見込みのないような重病が60日以上継続している状態(短期回復支援給付金)。
ご覧のとおり、なかなか厳しい条件で、さらに、精神障害や妊娠・出産などがもとで生じた就業不能状態は保障対象外と明記されています。同じく精神障害を保障しないライフネット生命の「働く人への保険2」は、妊娠・出産は保障対象内としているだけに、比較すると見劣りしてしまうのが正直なところ。
もっとも、”給付の条件が厳しい”という一点においては、各社とも大差ない、と付け加えておきますが。
保険料を見てみましょう。短期回復支援給付金10万円、長期療養支援給付金20万円とし、男女30歳~50歳、60歳満期でシミュレーションしてみました。
男性 | 女性 | |
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保険料 | 30歳:4,740円 40歳:5,450円 50歳:6,680円 |
30歳:4,710円 40歳:5,280円 50歳:6,170円 |
シミュレーション時に保険の種類(会社員か自営業者か)を問われる項目があり、デフォルトでは、会社員なら「長期療養支援給付金 ≧ 短期回復支援給付金」に、傷病手当金のない自営業者は、「長期療養支援給付金 = 短期回復支援給付金」に設定されています。もちろん好きなようにプランを組めますが、確かにセオリーといえばセオリーでしょう。
他社の就業不能保険同様、精神病が保障対象外、そもそもの給付のハードルが高いというのが気になります。妊娠・出産関連の傷病も免責になっていることから、ライバル商品と比較すると少し見劣りするかもしれません。