結婚したときにオススメの保険を教えてください。
今度結婚することになりました、32歳の会社員(男)です。独身時代は保険に無関心でしたが、さすがに家族が増えるとなるとそうは言ってられません。とりあえず生命保険は必須だと思うのですが、その他に大切な保障があれば教えていただきたいです。
生命保険は必須、医療保険は要検討ですが、共働きか、専業主婦かによって必要度が変わります。
死亡保障
共働きの家庭では葬儀代を工面できる程度でOK
まず初めに考えるのが生命保険(死亡保障)です。自分が死亡した後、残されたパートナーが路頭に迷わないだけの金額は準備しましょう。ただし、お互いに稼ぎがある世帯では高額な死亡保障は必要ありません。一人になったら結婚前の経済状態に戻るだけだからです。
したがって、お葬式の諸費用(200万~300万円ほど)をカバーできるお金があれば問題ないでしょう。夫婦共稼ぎなら貯貯蓄で準備できそうな金額ですよね。もっとも、奥様が年齢を追うにつれて続けにくい職業に就いておられる場合は、将来の生活費を想定してご主人の死亡保障を手厚くしてもいいと思います。
終身保険か、定期保険かの選択は、貯蓄に影響のない方を選んでください。結婚して間もない間は、将来のために少しでも多く貯蓄することが大切です。子どもやマイホームを考えているならなおさらです。定期保険の方が安いので、しばらくは定期で備えておいて、出産など次のライフステージに入った段階で見直すのも手です。もちろん、終身保険の積立機能を利用して、中長期的な視点で保障と貯蓄を両立させるのもいいでしょう。
専業主婦の家庭は一家の大黒柱に手厚い保障を
専業主婦の家庭には、ある程度の高額保障が必要です。ご主人を失った後、すぐ仕事に復帰できるか分からないですし、復帰できても安定した収入が得られるとは限りません。保険の必要基準は「自分の力で対応できないもの」ですから、当然の選択ですね。
具体的には、一家の大黒柱には1000万円~1500万円クラスの保障をかけ、残されたパートナーが働けない事情を抱えている場合は、2000万~3000万円とさらに高額な保障を検討するのがいいでしょう。定期型か終身型かの選択は、共働きの考え方と同じです。
※専業主婦の方は、専業主婦の人が選ぶ保険をご覧ください。
医療保障
共働きの家庭には必要最低限の保障で問題なし
病気や怪我で働けなくなり、収入に影響が出ると、生活費はおろか治療費の捻出もできないかもしれません。しかし共働きの家庭では、どちらか一方が療養のために収入が減っても、もう一方の収入で補うことが可能なので、そこまで大きなダメージは受けません。それに医療費は、高額療養費制度など公的な補助制度を利用できることをお忘れなく。
とはいえ、差額ベッド代や、保険適用外の医療費がかかる可能性もあるので、心配なら入金給付日額5000円、1入院限度日数60日などの必要最低限の保障に入っておきましょう。そこに先進医療費をカバーする「先進医療特約」を追加しても、30代の夫婦なら2人合わせて月額5000円ほどで加入できます。
専業主婦の家庭は一家の大黒柱に小~中程度の保障を!
基本的な考え方は死亡保障と同じです。収入を支える方が働けなくなると大打撃を受けるため、共働きのケースと同等か、それ以上の保障に入っていざというときに備えましょう。もちろん、高額療養費制度のほか、サラリーマンなら有給休暇や傷病手当金を利用できることを忘れないでくださいね。
注意したいのは自営業の世帯です。治療費よりも、仕事を休んでいる間の収入源の方が深刻だと思うので、貯金を貯めておく、所得補償保険に加入しておくなどして、パートナーに辛い思いをさせないようにしましょう。
※自営業の方の詳細は、自営業になったときに選ぶ保険をご覧ください。
まとめ
保障 | 収入 | 必要性 | 備考 |
---|---|---|---|
死亡保障 | 共働き | 中 | 葬儀費用として200万~300万円ほどあれば問題なし。保障額と優先順位はお互いの収入に応じて決定 |
専業主婦 | 大 | 数千万単位の保障が必要。家計を支えるパートナーの保障を優先 | |
医療保障 | 共働き | 小~中 | 必要最低限のシンプルな保障で問題なし。保障額と優先順位はお互いの収入に応じて決定 |
専業主婦 | 中 | 必要最低限+αの保障で備える。家計を支えるパートナーの保障を優先 |
新生活をはじめるにあたって、住まいやお金の管理など話し合って決めることはたくさんあります。保険はマイホームの次に高い買物だと言われるほどですから、2人でじっくり相談して決めてくださいね!