そうはいっても国民年金を払わない人は損していると僕が思う理由

ども。恒例の食っちゃ寝正月で今年も簡単に増量できたもぶ太です。

正月から出かける気にはどーもなれない。食べたいだけ食べて、寝たいだけ寝なきゃせっかくのお休みがもったいないでふ。

あ、もったいないといえば、昨年12月にMSN産経ニュースが報じたこの件の今後が気になっています。

・国民年金、所得400万円超の長期滞納者から「強制徴収」へ 厚労省方針、推計14万人
//sankei.jp.msn.com/life/news/131218/trd13121800500000-n1.htm

国民年金保険料の納付率は平成24年度で59.0%だそうで、非常に低い状態にあるわけなんですね。滞納者のなかには止むに止まれぬ事情を抱えている人もいるでしょうが、国民年金の支払いは義務ですし、「どうせ将来もらえないでしょ」なんて言いたい気持ちを押さえて「払っとけ」ともぶ太は言いたい。

なぜなら、納付しておくことで得られる貴重なメリットを根こそぎ失うことになるからです。一つひとつみていきましょう。

目次

デメリット1:もしもの事故に備える「障害年金」がゼロに

なんらかの病気や怪我で一定以上の障害を負ってしまったとき、その生活を支える資金として障害年金が支給されますが、年金未納者には受給資格がありません。もしもの事故、もしもの病気で障害状態になったとき、頼れるのは自分の貯蓄のみということになります。

障害等級金額
1級778,500×1.25+子の加算
2級778,500+子の加算
(第1子・第2子:各224,000円、第3子以降:各74,600円)

※8歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子または20歳未満で障害等級1級または2級の障害者
※平成25年10月分~平成26年3月分

きちんと保険料を納めていれば(被保険期間の2/3以上かつ直近1年間に未納月がない)、障害等級2級で年間77万8500円(老齢年金の満額)が受給できます。老後だけでなく現役世代でもお世話になる(なりたくありませんが)可能性のある保障だけに、未納や滞納でこれを失うのは痛いと思います。

デメリット2:残された家族を救う「遺族年金」がゼロに

障害年金と同じく、年金未納付者は万一の際に残った家族を支えるための遺族給付が受けられません。

対象者死亡した者によって生計を維持されていた
(1)子のある妻 (2)子
金額778,500+子の加算
(第1子・第2子:各224,000円、第3子以降:各74,600円)

 ※8歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子または20歳未満で障害等級1級または2級の障害者
※平成25年10月分~平成26年3月分

「生命保険に入っているからいらない」という人もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか?遺族年金を生命保険で代替するのではなく、遺族年金で受け取れる額を計算に入れ、そこから家庭の状況に合わせて用意すべき金額を生命保険で補うのが正解だと僕は思います。つまり、

・必要保障額ー遺族年金=不足額

が、もぶ太の考えですね。そうすることで掛金の無駄も省くことができます。

デメリット3:高利回りの「老齢年金」がゼロに

雇用情勢の悪化や年金不信により、貯蓄や個人年金保険で備えるという人も増えているようですが、老齢年金に背を向けるのは利回りの点からいって相当の損だと思います。具体的な数字を見てみましょう。

平成25年度の国民年金の保険料は18万9840円(年額※)で、これを40年間納めれば、65歳から満額の77万8500円(年額)を受け取れる予定になっています。(※保険料は、実際には平成28年度まで微増していき、平成29年度以降は年額20万2800円になる予定ですが、ここではややこしいので平成25年度の保険料で計算します。)

さて、日本人男性の平均寿命は約80歳ですから、年金受給期間を15年間とすると受け取れる額は1167万7500円になります。40年間の保険料の総額は759万3600円なので、運用利回りは1.5%強の計算になりますね。85歳まで生きれば2%を越えます。

これだけの数字は通常の貯蓄で実現するのは難しいでしょう。さらに、支払った保険料は全額所得控除の対象であること、受給時にも公的年金控除が受けられるなども含めると、国民年金は民間のどの金融商品よりも優れているともぶ太は思います。

また、これは特例かもしれませんが、2013年はアベノミクスの効果により11兆円の運用益、10%の運用利回りを達成しています。

・公的年金運用益、過去最高の11兆円 12年度
//www.nikkei.com/article/DGXNASGC0201E_S3A700C1EE8000/

平成16年に「物価スライド」から「マクロ経済スライド」に改正されたことにより、物価に連動して年金額も変化する”優等生”ではなくなったものの、インフレの影響をモロに受ける個人年金保険よりは幾分かマシですし、公的年金を老後の生活基盤として考えるのは合理的な選択ではないでしょうか。

【参考】マクロ経済スライドの仕組み
//www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20130913/365190/?P=4

■支払いが難しい人は免除申請を忘れずに

老齢年金の受給資格は「25年間払い続けること」で、少しでも足りないと1円も支給されません。なんとも酷い仕組みですが、そう決まっているのだから仕方ありません。家計の状況からどうしても支払えないという人は、必ず国民年金保険料の免除制度を利用しましょう。全額免除のほか、保険料の何分の1が免除になる一部免除が受けられ、全額免除を受けた場合でも年金の加入歴にカウントされます。

なお、未納期間が長く、逆立ちしても25年に届かない人は諦めるしかない状態でしたが、なんとこれが10年に短縮されることになりました(平成27年より10月より施行予定)。もちろん、納付期間に応じての額しか支給されませんが、今までは今まで1円たりとも貰えなかったのですから救われる人もいるでしょうね。

まとめ

以上、もぶ太が思う3つのデメリットを挙げてみました。これらを意に介さない人は、よほど貯蓄のあるを除くと、障害を恐れず、独身を通し、長生きを望まない覚悟ある人なんだなと思いますが……すみません、ちょっと意地悪ないい方ですね。

でも未納にすることで損することの方が多いし、そもそも国民の義務なので、「払えるけど払いたくないという人」は、この記事を見て考えなおしてくれれば嬉しいです。

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この記事を書いた人

ソクラテス編集部です。

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