学資保険に医療保障を追加するか、共済や民間の医療保険で備えるか?

子どもに医療保険は必要なのでしょうか?

結論から先に言うと、安心を買いたい人や、家計に余裕のない人以外は、加入しなくてもそんなに困らないでしょう。子どもは大人に比べて入院する確率が低いうえ、たとえ病院にかかっても、各地の子育て支援制度を利用することができるからです。

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とはいえ、医療費の助成制度は地域差がありますし、受療率が低いといったって、その低い確率に我が子がヒットしてしまうかもしれません。子どもの医療保険の必要性は低いとしたうえで、それでも入るならどのような形で備えるのがいいのか、考えておく価値はあります。

目次

保障型学資保険 VS 共済 VS 医療保険

掛金重視なら共済

学資保険に医療保障を付帯するか、医療保険または共済に単体で加入するかの3択で比較してみます。

まず、コストを重視するなら、やっぱり共済がお得です。『全労済』『co・op共済』『全国共済』が販売している子ども用の医療保障なら、通院(事故)ありプランで月々1,000円程度と、たいへん手頃な価格で加入できます。

医療保険も0歳時に加入するなら同程度の価格帯ですが、共済は年齢制限(~満18歳など)以内なら掛金が一律であること、毎年の決済で余剰金が出た場合は加入者に還元される『割戻金制度』があることから、実質の掛金よりも安くなる場合があります。

医療保障重視なら医療保険≒共済

保障内容で比べても、共済は医療保険に負けず劣らずの内容です。入院給付金の保障限度日数はもとより、事故による通院保障、死亡共済金、後遺障害共済金、長期入院に対する追加保障など、医療保険では特約を付けないと支払われない保障が標準で付いている(※)ほか、第三者への損害賠償をカバーする『個人賠償責任保険』を付けることもできます(学資保険でも付帯可能です)。

ただし、子どもの将来を見据えて加入するなら、18歳以降も保障が続く終身型の医療保険の方が優れています。年齢が低いので保険料が安く済むうえ、10年など短期払込ができる商品もあります。

※商品により異なりますので、詳細は各種共済のHPでご確認ください。

保障型の学資保険は中途半端?

学資保険に医療保障を付帯した、いわゆる「保障型」の保険は、商品によって異なるものの、全体的には“どっちつかず”の保障が多い傾向があります。

通院や手術は、入院を伴わないと保障しないなど制限があるものが見られます。特約の医療保障なので単体の保障に敵わないのは当前ですが、せっかく安心を買うならもう少し優れたものが欲しいところ。

代わりに掛金は安くあがるものの、先ほど述べたように、共済には割戻金制度があるため、「貯蓄型のこども保険&共済医療保障」のタッグの方が安くなる年もあるでしょう。なにより、保障型は返戻率が極端に落ちるものもあり、注意が必要です。

まとめます

以上から、子どもの医療保障は掛金が安く、内容もそれなりに充実している共済で備えるのが、多くのメリットを得られるのではないかと感じています。

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