近年、「がん」の死亡率は低下の傾向にあり、治る病気になってきたと言われていますが、まだまだ日本人の死亡原因の1位であることに変わりはありません。
ただ、治療できる可能性が高くなったのなら、もし「がん」になってもできる限りの治療ができるよう、経済的備えをしておきたいものです。
30代では「がん」はまだ遠い存在に感じられるかもしれませんが、がん保険に入っておいた方が良いのでしょうか?
30代でがんになる可能性はどのくらい?
でも、万一「がん」になってしまったら、まして悪性新生物だったら一大事となります。確率は低くても起きたら一大事になるリスクに、小さなコストで備えるのが保険ですから、がん保険に入る場合のプランや保険料を検討しておいて損はないでしょう。
30歳の人がこれから「がん」に罹患・死亡する確率
性別 | 確率 | ~40歳 | ~50歳 | ~60歳 | ~70歳 | ~80歳 | 生涯 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性 | 罹患率 | 0.5% | 2% | 7% | 21% | 41% | 62% |
死亡率 | 0.1% | 0.4% | 2% | 6% | 15% | 25% | |
女性 | 罹患率 | 1% | 5% | 11% | 19% | 29% | 46% |
死亡率 | 0.2% | 0.6% | 2% | 4% | 8% | 16% |
30代で「がん」に備えるには
厚生労働省の調査では、がんの平均入院日数は平成17年の24.6日から、平成26年には18.7日に減りましたが、これに伴って治療にかかる費用も減少しているわけではありません。抗がん剤には高額なものもありますし、治療が長期間になれば経済的負担も大きくなります。たとえば、治療に100万円、あるいは200万円かかっても困らないだけの貯蓄があれば、特に保険を検討する必要はないかもしれません。
とは言え30代では結婚して子どもがいる、住宅購入して住宅ローン返済をしているなどの理由から、あまり貯蓄できていないという人も多いのではないでしょうか。がんになったら治療費が不安だというのであれば、がん保険で備えるのもひとつです。
30代からがん保険に入る最大のメリットは保険料が安いことです。しかも、終身保険なら、一度加入すれば何歳になっても保険料が変わりません。同じ保険に加入し続けるのであれば、年齢が上がってから加入するより若いうちに加入した方が、総支払保険料でも安く済むことが多いのです。
一度保険に加入すると、10年後、20年後に見直しをしようとしても保険料が上がるので躊躇してしまうことも多いようです。長く加入し続けることを前提とするなら、住宅ローン返済、こどもの教育費、老後資金の貯蓄などこれからお金のかかる30代にも無理なく払っていける保険料額になるよう、プランを検討しましょう。
30代男女におススメのプラン(保障内容、保険料)は
保障内容
がん治療は日進月歩で、これからも治療法が進歩していくことが予想されます。そのため、30代での加入を検討するなら、治療法が変わっても大丈夫な保障内容にしておくことが重要です。その意味では、「がん」と診断されたら受け取ることのできる診断給付金(一時金)を中心とした保障内容なら、治療法が変わっても給付金を受け取ることができますし、どんな目的にも使うことができます。
さらに余裕があれば、治療方法を限定せず、治療を受けたら給付金を受け取れる治療給付金(一時金)を選択すると良いでしょう。また、先進医療特約が必要となる確率は低いですが、もし対象となる治療を受けられる場合は、治療費が高額になることがあります。保険料は月に100円程度と安いので、先進医療特約を付けておいても良いでしょう。
保険料
保険料を試算してみましょう。シンプルな保障内容を選択でき、当サイトのランキングでも評価の高いライフネット生命の「ダブルエール」と、メットライフ生命の「Guard X(ガードエックス)」について、診断給付金を中心に考えたプランで保険料を計算します。
《ライフネット生命「ダブルエール」の例》
- がん診断一時金:100万円
- 治療サポート金:月に1回10万円(回数無制限)
- がん先進医療給付金:2,000万円まで
以上のプランが、35歳男性で月額2,763円、35歳女性で月額3,150円となります。 ちなみに、がん診断一時金100万円だけなら、35歳男性が月額1,436円、35歳女性が月額1,612円で加入することができます。
《メットライフ生命「がん保険 Guard X(ガードエックス)」の例》
- がん治療給付金:年1回100万円(5回まで)
- 悪性新生物診断給付金:50万円
- がん先進医療給付特約:2,000万円まで
以上のプランが、35歳男性で月額2,799円、35歳女性で3,059円です。 30代では、女性の方が男性よりがんの罹患率が高いので、保険料も女性の方が高くなっています。ただ、40代以降の男性の罹患率が高くなるのに伴い、保険料の男女差が小さくなり、50代で逆転するので、男性なら30代の保険料には割安感があります。また、経済的に余裕がないというのであれば、がん診断給付金だけ加入するのも一つではないでしょうか。
全体を通して
30代は、それぞれのライフステージによってマネープランが大きく違ってくる時期です。子どもがいれば教育費がかかり始め、住宅購入も本格的に考え始めるのが30代。また、老後に備える貯蓄もそろそろ気になってくることでしょう。 まずは基本となる保障を用意し、経済的な余裕や必要性に応じて、保障を見直していきましょう。 ]]>