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マイホームの人でも賃貸の人でも、ほとんどのケースで加入している火災保険。しかし、補償項目が建物と家財に分かれていたり、補償内容の範囲がややこしかったり、火災保険を通してしか地震保険に入れなかったりと、私たち素人には難しい構造になっています。
そこでこのページでは、業界に詳しいプロFP10人に「自分が加入するなら」という基準であれこれ質問してみました。補償内容の選別から特約の要不要まで、7個の質問に対する回答をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
プロFPが勧める具体的な商品名を知りたい人は、火災保険人気ランキングのページに掲載していますので、そちらも参考にしてください。
目次
要・不要の判断が最もしやすいのは水災です。マンションの上階や、ハザードマップを見て被害が及びにくそうな所に住んでいる人は外しても構わないでしょう。その他は(当然ながら)環境によって変わりますが、コメントにもあるように、保険料を抑えるために補償を削ると本末転倒になる可能性もあるので、見極めは慎重に。
費用保険金はそのまま付帯しておくというのが大多数のようです。「火災による直接損害は多くの場合で間接損害も併発する恐れがある(深澤)」、「厳選したからといって保険料の削減効果はあまりない(福一)」など、ごもっともな意見を頂きました。
この質問に対する共通の見解は、「火災保険に詳しいならダイレクト販売」「そうでないなら対面販売」でした。
補償内容について明るいなら、オーダーメイドが可能で保険料も抑えられるダイレクト保険がいいでしょう。ジェイアイ傷害火災保険から新登場した「iehoいえほ」など、編集部が注目している保険もあります。
フルカバーでの加入や、的確なアドバイスを望む人は、対面を選んだ方が納得感が増すでしょう。なお、対面販売だから保険料が高いわけではなく、選び方によってはダイレクト販売とそう変わらないか、安くなるケースもあるそうです。
地震保険は、火災保険の最大50%の保険金しが受け取ることができません。大規模な損害を被った場合、再建に必要な残り50%の資金をどう補うかですが、ここは追加を検討という意見が上回りましたね。検討止まりなのは、やはり保険料がネックになるからでしょう。家計の無理にならないなら上乗せするのもOKですが、余裕があるならその分を貯蓄に回してもいい気がします。
地震では、建物よりも家財の方が損害を受けやすく、また被害認定されやすい傾向にあります。マンションの高層階に住んでいる場合は特に(耐震設計上)揺れが多くなるため、家財保険は付けておいた方が安心と言えそうです。
戸建てに比べると耐震性が高いとはいえ、万一を考えると必要だという意見がほとんどでした。火災と違い、マンションはエリア災害なので、「自宅が大規模な損害を受ける=隣人たちも同規模も損害を受けている」と考えられ、それらの修理は容易ではありません。復旧というより、一時的避難または新生活の立て直し資金と捉えるのがいいと思います。
コストを優先して長期契約を取るという意見が圧倒的でした。火災保険・地震保険ともに今後の値上げを予測すると、割安な保険料で長期固定するほうが有利なのは間違いありません。コメントにもあるように、「長期固定=一括払い」ではないので、年払いに設定し、補償内容の整合性が取れていないと感じたら更新または乗り換え、というスタンスでも構わないと思います。