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がん保険は本当に必要か? 年代別罹患率と、がん治療費用の実態

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若くしてがんになる確率は低いが……

がんが恐ろしい病気であることは周知の事実です。医学の進歩により、かつてほどの脅威ではなくなったものの、日本人の死因トップは未だにがんであり、がんにかかる人は年々増加傾向にあります。

男性 女性 男女合計
2008年 46万783人 33万9,231人 80万14人
2005年 39万835人 28万5,240人 67万6,075人
2002年 33万9,650人 24万9,643人 58万9,293人
1999年 30万3,062人 22万4,878人 52万7,940人
1996年 28万2,563人 20万6,425人 48万8,988人

出典:国立がん研究センターがん対策情報センター
※より詳しいデータはがんとはどのような病気なのかで解説しています

ただ、TVや雑誌でよく目にする“2人に1人ががんになる”というデータは言葉通り受け止めてはいけません。それ自体に間違いはありませんが、以下の表が示すように、50歳までの罹患リスクは男女ともたった6%なので、若い時期からそこまで怯える必要はないということです。

男性
年齢 10年後 20年後 30年後 40年後 50年後 60年後 70年後 80年後 生涯
30歳 0.6% 2% 8% 21% 42%       63%
40歳 2% 7% 21% 42%        63%
50歳 6% 20% 41%           64%
60歳 16% 39%             63%
70歳 30%               61%
80歳                 54%
女性
年齢 10年後 20年後 30年後 40年後 50年後 60年後 70年後 80年後 生涯
30歳 1% 5% 10% 18% 29%       47%
40歳 4% 9% 17% 28%         46%
50歳 6% 14% 25%           44%
60歳 9% 21%             41%
70歳 13%               36%
80歳                 29%

それでもがんが恐れられる理由は、一度かかると再発を繰り返したり、外来治療が長引いたりして治療費が高額になる可能性があるためでしょう。現に、医療保険では1回の入院に支払限度日数が設けられていますが、がん保険にはそれがありません。こうした点からも、がん治療の経済的負担が計り知れないことを感じ取れます。

※医療保険とがん保険の違いは医療保険とがん保険どちらに加入すべきかで詳しく解説しています。

予測を超えるがん治療費の実態

がんにかかる医療費の相場はどのくらいなのでしょうか。大したことのない額なら貯蓄でも対応できますし、安い掛金で最低限の保障を備える程度でも十分です。がんの種類や治療方法(手術、抗がん剤治療、放射線治療)により大きく異なるでしょうが、いざというときに必要になる額を把握しておくことは大切です。

そこで、厚生労働省の「医療給付実態調査」をもとに推計したところ、がん治療1件あたりの相場は約70万円ということがわかりました(詳細はがん治療の現状・費用を参照)。ここから公的保険が適用(最低3割負担)されることや、高額療養費制度で最高でも月額8~9万円程度に押さえられることを考えると、家計が破綻するほど莫大な額になるわけではありません。

しかし、健康保険の効かない治療にはどう対応すればいいでしょうか。がんの種類や進行度によっては、どうしても健康保険外の治療法を選ばざるを得ないことがあり、そこにかかる費用はすべて自己負担することになります。陽子線治療など一部の先進医療費は約300万円ですから、最悪の場合、支払い能力を超えた経済的負担を負う可能性もあります。

また、女性特有のがんなどデリケートな部位の治療では、快適な療養環境を求めて差額ベッド室を利用することも考えられます。差額ベッド代は1日5,000~6,000円が相場ですが、病院によって値段はまちまちで、設備の整った病院だと1日数十万円請求されることも。そうした“予想外の出費”を考慮に入れると、がん保険で経済的リスクをカバーするのは妥当な選択といえるのではないでしょうか。

医療保険では足りない? がん保険の仕組み

がんが予測を越えた経済的損失をもたらすことは理解できましたが、それはがん保険でないと対応できないものなのでしょうか。同じ保険なら、がんを含めあらゆる傷病を保障してくれる医療保険の方が使い勝手が良さそうです。

結論から言うと、がん保険の方が圧倒的に有利です。理由は、医療保険が入院日数に応じた給付金をメイン保障とするのに対し、がん保険は、がんと診断されたときに給付される診断給付金に主眼を置いているからです。(参考:がん保険の仕組みと用語解説

なぜ診断給付金が重視されるかは、昨今の入院日数の短縮化が背景にあります。医療費の増加を防ぐため、国は入院よりも在宅医療を推進しており、がん治療も例外ではありません。つまり、入院給付金は少額しか受け取れない可能性が高く、退院後の外来治療にかかる費用を補うことができなくなるということです。こうした実態に即し、がん保険はがん診断給付金を充実させ、また通院給付金特約などの設計も見直してきました。

もちろん、医療保険でもがん特約を追加すればがん保険のような働きができますが、ことがん治療においては本家には敵わないといえるでしょう。餅は餅屋といいますが、がんでの万一に備えるなら、医療保険よりもがん保険の方が優れています。

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