40歳既婚子供無し男性です。
医療保険を検討していたのですが先日、会社の健康診断で尿酸値の判定に引っかかり保険に入ることができませんでした。なので一般の保険は諦めて、引受基準緩和型を検討しています。
しかし、100万円程度はいざという時のために捻出できる蓄えはあるので、一般の医療保険を検討している時でも、果たして加入する必要性はあるのか?お守り程度に入っておいた方が良いのかと考えてしまいます。
一般の医療保険と、引受基準緩和型医療保険の保険料と保障補償内容を考えた時、引受基準緩和型医療保険はおすすめできるものでしょうか?(40歳 男性)
ファイナンシャルプランナーけせらせらFP事務所 中村毅
そもそも私の保険に対する基本的な考え方は『保険は購入しない』と言うスタンスです。保険ありきで保険を考える方が多いようですが、ライフプランありきの保険であると考えております。
結論から先に申し上げておきますと、今回の条件の方は引受基準緩和型保険を購入した方が良いと思います。知り得る条件の中で引っ掛かることは一点、100万円の貯蓄だけでは心もとないと言うことです。毎月の生活費がどの程度必要としているのかが分かりませんが、不幸にも入院してしまったとき、仕事に復活するまで3ヶ月掛かってしまうと、100万円程度ではギリギリになってしまうのでは?その間の補償が何もないのならば、『保険は購入をしない』と言うスタンスの私であっても、とりあえず最低限の生活が守れるようにしておきたいと考えます。
保険は加入するものではなく購入するものであり、毎月毎月高いお金を払って購入し続けるモノであると考えています。最近の言葉で言うならば継続課金と言うヤツです。継続課金は途中で辞めると損をする気分にさせますから、購入する最初が肝心だということになってきます。
こう言った変わった角度から指摘されると、「保険」ってモノを真剣に考えないと!と思ったりしませんか?
そして、購入するときには単純に保険を購入するのではなく、あなたの足りない部分を補って貰うために保険を購入するスタンスに立つと、保険はきっとあなたの役に立ってくれるでしょう。ですから、保険ありきで保険を考えるのではなく、あなたのライフプランを最優先することが大切なのです。
私はいつでも、保険が必要か?それとも必要ではないか?と聞かれたときには「必要ではありません」と答えます。しかしそれはあくまでも足りない部分がないと判断できることが大前提となります。足りない部分があれば補っておくことは必要なことです。
そして、足りない部分を判断するには一般論的なモノだけでは話しにはなりません。その方その方のライフプランは違いますし、価値観だって違うわけですから、キャッシュ・フローを精査しライフプランを煮詰める必要があるわけです。
保険は魔法でも万能薬でもありません。人によって必要のない保険というのは存在します。ですから保険からスタートするという考え方を、私は危険だと言っているのです。
今回の事例は、「医療保険に入れない場合、引受基準緩和型保険に入る必要はありますか?」というモノです。そして条件は40歳既婚子供無しの男性の方からであり、現在100万円程度はいざというときのために捻出が出来ると言うことです。
まずは、保険を購入しないと言うスタンスで考えて行くわけですが、やっぱりこれだけでは条件が足りません。
などなど…
奥さまが働いているのか?それとも専業主婦なのか?これは収入面でだいぶ変わってきますので大切なことです。いざというときにどの程度の収入があるのか?これは大事なことです。100万円を捻出できると言っても、生活費込みででしょうから、収入がなくなったときには一気にキャッシュ・フローが悪化してしまいます。
そして、これと直結するように現在のキャッシュ・フローがどのような状態なのか?毎月貯金が出来るような状態ならば良いのでしょうが、使途不明金ばかりが積み重なっている家計では、病気になるならないを別にしても不安材料が残ってしまいます。
次に、現在お子さんがいらっしゃらないということですが、子供は作らないでこのまま行くのか?それとも自然の成り行きに任せて出来たときには作るのか?もしくは、作る計画があるのか?それだけでライフプランがだいぶ変化してきてしまいます。子供の教育費などを考えた場合、ライフプランの変更をしなければならないということは多々あるわけです。
遺伝的に病気になるならないは、私は医者ではありませんのでよく分かりませんが、親兄弟に持病がある場合には不安になってきます。不安はストレスのもとですから、排除してあげることに限ります。そもそも今回の事例では普通の医療保険に入れないわけですから、この辺のことは考慮しておく必要が多いにあるのでしょう。
さて、医療保険そのものに対して率直な意見を申し上げれば、購入する必要などないと思います。十分な貯蓄とキャッシュ・フローがあれば、全く必要が無いでしょう。
保険云々よりも大切なことはキャッシュ・フローがどのようになっているか?です。キャッシュ・フローを見ずして、保険がその方に不必要だなどと言うことは、保険を購入すべきではないと公言している私でもさすがに乱暴過ぎて言えません。保険と言う視点に立ってしまうと、要るのか?それとも要らないのか?と言うことになりますが、それは木を見て森を見ずの状態になっていると思っています。
是非、保険ありきで保険を考えるのではなく、ライフプランありきで保険を考え、ライフプランの中の一環として保険というものを考えて貰えたらと思います。
あなたの人生は誰のコピーでもなく、あなた自身のオリジナルなモノなのですから。
1969年東京生まれ。某商社系運用会社にて、個人向け資産運用を提供。退職と同時にファイナンシャル・プランナーとして『何故、人は損をする行動を好んで取るのか?』をテーマに、個人向けライフプランに資産運用を積極的に取り込み、引退後、心豊かな生活を送って頂けるように活動中。
けせらせらFP事務所 https://www.facebook.com/keserasera3
引受基準緩和型医療保険への加入メリットは二つ。
そもそも、医療保険は何のために加入するのでしょうか?
引受基準緩和型医療保険への加入メリットは二つ。
引受基準緩和型医療保険とは、告知内容を簡単にして契約の間口を広げた保険です。
健康上の理由で医療保険に未加入だった方から、よく聞かれること。
一般の生命保険や医療保険に加入できるかどうかを引受査定時点で検証できない。
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